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数十~数百kbpsの回線で監視カメラを運用できる技術、ソニーグループ会社がIoTプラットフォーム「MEEQ」に実装

カメラで撮影した映像(左)と、その映像を3Dマップ化したイメージ(右)(SNCSPの2021年6月21日付プレスリリースより)

 ソニーネットワークコミュニケーションズスマートプラットフォーム株式会社(SNCSP)は9月15日、低ビットレート回線で運用できる「AI監視カメラシステム」を、同社が提供しているIoTプラットフォーム「MEEQ」にプロトタイプ実装したと発表した。ネットワーク監視カメラには通常、数百kbps~数Mbpsの回線が必要だが、このシステムでは数十~数百kbpsで運用できるという。SREホールディングス株式会社およびSRE AI Partners株式会社と共同で開発した。

 3D空間認識技術で監視対象をリアルタイムに3Dマップ化し、そのデータを高圧縮する機能をエッジ端末に備えることで、低ビットレート回線でデータ転送できるようにしているのが特徴。具体的には「エッジAIカメラ」「高圧縮ボクセル伝送技術」「MEEQデータプラットフォーム」「ウェブコンソール」で構成。まず、エッジAIカメラにおいて、ステレオカメラで撮影した映像を3Dマップ化。高圧縮ボクセル伝送技術でこの3Dマップのデータを圧縮し、モバイルネットワークを通してMEEQデータプラットフォーム上に伝送。ウェブコンソールを用いると、クラウド上に実装されたウェブサービスを経由して、ウェブブラウザーから任意の時間・監視対象の状態が確認できる。

「AI監視カメラシステム」の構成。左側の「エッジAIカメラ」にて3Dマップ圧縮を行うことで、通信速度が遅い回線でも監視カメラが運用できる

 また、AI監視カメラシステムは、3Dマップをボクセル(立方体)化して転送・保存ができるため、映像のプライバシーや秘密性が保たれるという特徴もある。

 今後は、物流施設、病院、工場などの不動産施設のモニタリング、介護施設や在宅介護における見守りなど、さまざまな用途での利用が想定されるとしている。