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金融機関をかたる電話で口座の情報を聞き出し、勝手にインターネットバンキングを操作する詐欺が増加! 警察庁が注意喚起

「電話で口座の暗証番号を聞かれたら詐欺です!」

 警察庁は4月18日、被害者の口座番号および暗証番号を聞き出して不正に登録されたインターネットバンキング(IB)から送金が行われる詐欺被害が増加しているとして、注意喚起を実施した。

 問題になっている手口は、次のようなものだ。まず、詐欺師が実在の金融機関をかたって被害者に電話をかけ、「未納の料金がある。支払い手続きのため情報を確認する」などとして、被害者から口座番号と暗証番号を聞き出す。

 銀行口座からの送金などをオンラインでできるようにするIBは、多くの銀行で口座番号と暗証番号が分かれば申し込みができる。詐欺師は被害者の講座に対するIBの利用申し込みを行い、その後必要になる本人確認作業や、ワンタイムパスワードの発行作業を、本人に指示してやらせる。

 IBに疎い被害者は、言われるがままにこれらの指示も実行してしまう場合がある。IBの利用申し込みが完了し、自分で操作が可能になった詐欺師は、被害者の口座からの送金などの不正利用を行う。

 このような被害の対策として、警察庁は「電話で口座の暗証番号を聞かれたら詐欺です!」として、絶対に口座番号と暗証番号を他人に教えないこと、通帳を記帳するなどして身に覚えのない取引がないか定期的に確認すること、家族で詐欺の手口を話し合って知識を共有するとともに注意することを呼び掛けている。また、少しでも気になる点があれば、家族や最寄りの警察署または警察相談専用電話「♯9110」に相談するようにとしている。