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ビーマップ、最大3.2Wの高出力Wi-Fiで600m先のAPと200Mbpsの通信速度を確認。6GHz帯SPモードを見据えた実証実験
2026年5月22日 07:00
株式会社ビーマップは5月20日、キリンビール仙台工場で3月30日に実施した、最大3.2Wの高出力アクセスポイントを用いた無線通信の実証実験において、その有効性を確認したと発表した。
同実証実験は、2026年度以降に見込まれるWi-Fiにおける6GHz帯「SP(Standard Power)モード」の制度改正を見据えた先行的な技術検証として、麒麟麦酒株式会社(キリンビール)、エヌ・ティ・ティ・ブロードバンドプラットフォーム株式会社(NTTBP)、シスコシステムズ合同会社、Edgecore Networks Corporationの協力のもと実施された。
工場環境における屋内および屋外の無線通信特性を検証するため、高出力アクセスポイントのSPモードを使用している。同モードは米国で先行して導入されており、日本国内でも総務省で開放に向けた準備が進められている。SPモードは最大4Wの出力が可能だが、今回の実験では、電波法を順守した実運用を想定して、出力を1dBm下げた3.2W(現行法で認められている屋外での出力上限25mWの約125倍相当)に設定している。
同実証実験では、将来的なWi-Fi SPモードに関する制度改正およびAFC運用導入を見据え、キリンビール仙台工場において、屋外利用を前提とした超低出力モードの「VLPモード」、屋内利用を前提とした屋内出力モードの「LPIモード」、高出力モードの「SPモード」の3つの出力モードにおける通信特性を比較し、出力モードの違いが、通信エリアの広さ、品質、安定性にどのような影響を与えるかを明らかにする。
従来のVLPモードでは、100m足らずで-80dBm(一般に通信が途切れがちになる電波強度)まで電波強度が低下してしまい、それ以遠では業務などで使用するのは難しくなっていた。一方、SPモードにおいては500mを超える距離まで-70dBm台(問題なく通信可能とされる電波強度)を確保でき、子機のアクセスポイントを使った場合、親機から600m地点でも200Mbpsの通信速度を確認できた。こうした結果から、SPモードを使用することで、工場の生産業務にWi-Fiを活用できる範囲が大きく拡大することが、今回の実証実験において証明されたとしている。
同社は、今回の実証実験で得られたデータをもとに、制度検討・標準化への貢献、実証成果の適用と本格導入、次世代無線ネットワークのモデル構築といった活動を推進するとしている。


