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【バッファロー編】中の人に聞いてみた「Wi-Fiルーターの買い換え時とセキュリティ対策」

「ユーザーが困る状況を想定して全方向からサポート」

バッファローのWi-Fi 6E対応メッシュルーター「WNR-5400XE6/2S」

 自宅のWi-Fiルーターが犯罪に使われる、そんなリスクを防ぐため、INTERNET Watchでは「Wi-Fiルーター見直しの日」として啓蒙を行っている。といっても自宅のWi-Fiルーターをこのまま使い続けていいのかは気になるところだろう。

 現在のWi-Fiルーターのセキュリティ対策は、技術基準適合認定によって定められている部分もあり、一見、どのメーカーも同じに見える(技術基準適合認定については関連記事「Wi-Fiルーターの新常識!! もう1つの「技適」で必須化されたセキュリティ対策とは?」参照)。しかし、実際にはメーカーごとにサポートやセキュリティ対策への姿勢の違いがあり、それが実際の製品の特長にもなっている。

 そこで本稿では、株式会社バッファローの事業本部コンシューママーケティング部BBS マーケティング課課長 下村洋平氏に、同社の具体的な方針やユーザーに推奨する買い替え年数などを伺った。

株式会社バッファロー事業本部コンシューママーケティング部BBS マーケティング課課長 下村洋平氏

国内市場をリードするメーカーとしての責任

 日本の家庭と日本のユーザーに向けた製品づくりで市場をリードしてきたバッファローは、セキュリティ面でも全方位でユーザーをサポートする体制が整っているメーカーだ。

 自動ファームウェアアップデートや標準で複雑な暗号化を設定するなどの基本的な対策をしっかりと実施しているのはもちろんだが、それでも「セキュリティ対策って具体的にどうすればいいんだろう?」と迷うユーザー向けにサポート体制を充実させることで対応している。

古い機種でもファームウェアは更新される?

 ファームウェアのアップデートは重要だが、あまり古い機種だといつまでサポートしてくれるのかも気になるところだ。バッファローでは、脆弱性対策などのサポート期間については、明確なサポート終了期限は設定していないという。同社としては、Wi-Fiルーターは長期間にわたって使われる製品であるという前提で、販売終了後も脆弱性対策などを可能な限り提供するとしている。古いものでは、実に20年前となる2003年発売製品のファームウェア更新を提供した実績もあると言う。

自動ファームウェアアップデート機能をいち早く採用

 ファームウェアの更新については、WindowsOSの様な定期的なファームウェアの提供間隔といったものは定められていない。脆弱性などが発見されたときなどに、必要なタイミングで随時提供する方式となっている。

 同社での自動ファームウェアアップデート機能の採用時期を聞いたところ、技術基準適合認定でセキュリティ基準として必須化された2020年よりさらに前となる2016年発売のモデルから実装しているとのこと。そのため、5年以上前の古い機種でも、ファームウェアの自動更新が可能となっている。

 2016年前後は、Miraiが猛威を振るった年代なので、バッファローでは、その当時からいち早く自動ファームウェア更新機能を適用していたことになる。

WPA3とWPA2の2つのSSIDを用意することで、誰でも簡単に使い分けられる

 Wi-Fi接続や管理画面のパスワードについては、Wi-Fiルーターの出荷時状態でランダムなパスワードが設定されており、製品の背面やセットアップカードなどに記載されている。

 強固な値を設定できるのもメリットだが、ユーザーが変更する方式だと忘れたときに困るため、標準で複雑な値を設定する方式にしているという。

 また、セキュリティ設定については、Wi-Fi 6世代の製品からWPA3の実装を実現しており、最新のWPA3用のSSIDとWPA2用の互換性確保用のSSIDの2つを標準で設定。ユーザーがどちらにでも接続できる環境を用意している。

セキュリティソフトに加え、LINEなども使った万全のサポート体制

 追加のセキュリティ対策としては、機能的な面では、セキュリティ対策ベンダーと協業した「ネット脅威ブロッカー2」を搭載したモデルを用意することで、安全性を高める工夫をしている。

「ネット脅威ブロッカー2」は製品によってプレミアムとベーシックが用意される。1年間の無料期間後は任意で延長ライセンスを購入できる
「ネット脅威ブロッカー2」を延長する際の料金設定

 しかしながら、こうした機能的な対策だけでなく、ユーザーとの接点を強化することで「安心」を提供している点がバッファローならではの特徴と言える。

 従来の電話サポートに加えて、LINEやX(旧Twitter)、メール、チャットなどによるサポートを提供することで、ユーザーがより気軽に、時間を問わず疑問を投げかけることができる窓口を設置。使い方などに関してだけでなく、ファームウェアのアップデートやパスワードの設定方法など、Wi-Fiルーターのセキュリティ設定についても回答できる体制を整えている。

従来の電話サポートだけでなく、LINE、X(旧Twitter)、メール、チャットなど、いくつものサポート窓口が用意される
LINEの問い合わせ窓口などでは、オペレーター受け付けの時間外でもAIによる回答が用意される

 調査機関によるウェブサポートの格付けでも三つ星を獲得していたり、コンタクトセンターアワードの最優秀テクノロジー部門を過去2度受賞したりと、その評価も高い。

 Wi-Fiルーターのセキュリティ対策は、自動アップデートなどユーザーの手を煩わせない方向へと進んでいるが、やはり最終的にはユーザーの意識をどこまで高められるかが重要となる。そういった意味では、少しでもセキュリティ対策に興味を持ったユーザーを救う手立てを用意している点は高く評価できる。

 なお、実際のサポート情報はメーカーのウェブサイトで確認できる。関連ページ(主要Wi-Fiルーターメーカーのサポートコンテンツリンク集)でメーカーごとのサポートページを紹介しているので、アクセスしてみることをおすすめする。

おすすめの買い替え時はいつ?

 最後に、バッファローが推奨するWi-Fiルーターの買い替えタイミングを伺った。

 同社としては長期的な利用も想定しているため、明確な年数はないとしながらも、3~5年というのが1つの目安になるのではないかと言う。

 これは、セキュリティというよりも、3~5年でWi-Fiの規格が新しくなったり、接続するスマートフォンやPCがWi-Fi 6Eなどの新しい規格に対応したりすることが理由となる。

 Wi-Fiにおいては、セキュリティも重要だが、快適に使えることも重要なので、長く使うことも重要だが、やはり定期的な買い替えも検討すべきだろう。

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