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【使いこなし編】第176回
50V型チューナーレステレビにWindowsの画面をミラーリング、快適に使うポイントは文字の「拡大率」
2023年12月14日 06:00
50V型のTCLのチューナーレステレビ「50P63J」を使って、スマホやPCの画面をミラーリングしている。前回はMacの画面を有線でミラーリングしたが、今回は、Windows PCと有線接続し、ミラーリングする。チューナーレステレビを大型ディスプレイのように使ってみよう。
前回は、使用したMacがUSB Type-C(Thunderbolt 3)ポートしか持っていなかったためUSB Type-C - HDMI変換ケーブルを使った。Windows PCの場合は、小型のノートPCでもフルサイズのHDMIポートを備えていることが多いので、HDMIケーブルを使う。
もちろん、USB Type-Cポートが使えるならUSB Type-C - HDMI変換ケーブルを使ってもいいが、PCでの映像出力の切り替えは、USB Type-CよりもHDMIの方が速かったので、HDMIケーブルの方がおすすめだ。
テレビ側のHDMIポートにケーブルを接続して入力を切り替え、前回と同様、映像設定を「標準」からPC向けの「PC」に切り替えて使う。
拡張モードで2つのデスクトップとして使う
ミラーリングが行われると、テレビでは4K(3840×2160ドット)で表示倍率300%と、文字などがかなり拡大されて表示される。この状態では複製モード(PCと同じ画面がテレビにも表示された状態)になっているが、作業を行うときは、PCのディスプレイとテレビで別々の画面を表示したいので、拡張モードに切り替えよう。
PCの[設定]アプリで[システム]ー[ディスプレイ]を選択し、[マルチディスプレイ]の[表示画面を拡張する]を選ぶことで、拡張モードに切り替わる。2つのディスプレイの位置関係を変更することもできる。
解像度は落とさず、拡大率の設定で文字を読みやすくする
Macでは画面を見やすくするために解像度を調整したが、Windowsでは、解像度はできるだけ高く設定したうえで、[拡大/縮小]の設定で文字の拡大率を変更する方法が使いやすい。解像度は、高い方が多くの情報を表示できる。その際に問題になるのが文字が小さすぎて読みにくくなることだが、拡大率を設定して文字だけ拡大することで、画面の情報量を多くしながら文字を読みやすくできる。
テレビの拡大率の初期値[300%]だと、文字はかなり大きい印象だ。個人的には[175%]にして、60~70cm程度離して使うのが、複数のウィンドウで多くの情報を表示しながら作業していて、イイ感じに見やすかった。
複数ウィンドウを扱うときは、ウィンドウの最大化ボタンにマウスカーソルを合わせて表示されるスナップレイアウト機能(複数のウィンドウを並べるための、レイアウトの候補を表示する機能)を使ってレイアウトすると、作業効率アップにつなげられる。
あわせて、[HDRを使用する]をオンにしてダイナミックレンジを広げることができる。映像の迫力が増すはずだが、デスクトップの文字がにじむようにも見えたので、もしも見にくく感じるようなら、オフのままでいいだろう。映画や写真鑑賞時のみオンにしてもいいかもしれない。
クラムシェルモードで使うにはあらかじめ設定が必要
Macでは簡単にできたクラムシェルモード(ノートPCを閉じた状態で動かし、外部ディスプレイを使う状態)だが、Windowsでは事前に準備が必要になる。単にノートPCを閉じるとスリープしてしまい、つないだテレビ側の表示も消えてしまうはずだ。
以下に紹介する手順のように、[コントロールパネル]の[カバーを閉じた時の動作]の設定画面を開いて、ノートPCのカバーを閉じてもスリープしないように設定すれば、Macと同様にクラムシェルモードを利用できる。もちろん、カバーを閉じてしまうので、外付けのキーボードとマウスも用意しておこう。
50Vのチューナーレステレビを使うと、最初は画面のデカさに圧倒されたが、慣れれば違和感もなくなり、反対にノートPCの小さなディスプレイでは窮屈に感じるようになる。無線接続のような遅延もなく、快適だ。
何しろ大きいので、適当な場所に置くには部屋のレイアウトも工夫が必要になるかもしれないが、ぜひ試してみてほしい。オンラインミーティングなど、たくさんウィンドウを開いて参照しながら作業を進めたいときは、特に効率アップを実感できるはずだ。
[*]……[コントロールパネル]アプリを起動して[ハードウェアとサウンド」→[電源オプション]を選択しても、同じ画面に到達できる