テレワークグッズ・ミニレビュー

第84回

デスク回りでコンセントが足りない!! 10個口でもコンパクトでほこりも雷も対策できるオススメ電源タップとは!?

テレワークで欠かせない電源タップ、買ったのはいつ?

 当初はノートPC1台でこなしていたテレワークも、今ではマルチディスプレイNASEcho Showにデスクライトなど仕事環境が充実してきた。そうなると必須になるのが電源タップだ。

 といっても特に新調などはせず、余っていた手持ちの電源タップで間に合わせていた。しかしふと気になって調べてみたところ、電源タップの寿命って3~5年なんだとか。これまであまり気にしたことがなかった(汗)。

 筆者が今デスク回りで使っている電源タップはというと、引っ越し前には持っていたものなので、少なくても購入は6年以上前。調べると製品が発売されたのが2015年のようなので、買ったのは6年~8年ほど前だろうか。引っ越してからしばらくは使っていなかったものの、それでも使用期間5年程度は経っていそうだ。目視でチェックしても、ケーブルの被膜の破れやプラクの抜き差しにも問題はなさそうだが、火事は起こしたくないので、今回新調することにした。

つなぐものによって電源タップを使い分ける

 電源タップといってもその種類は豊富で、最近ではタワー型のものや、USB端子を持ったようなものまである。

 筆者もこれまでにさまざまな電源タップを使ってきたが、仕事のデスク回りで使う電源タップとしては、2つの電源タップを使っている。1つは、基本的にいつも通電しっぱなしのものをつなぐもので、個別のスイッチがついていないタイプ。主にはノートPCやEcho Show、外付けドライブ、冷蔵庫などをつないでいて、抜き差しする機会も少ないのでデスクの下の奥の方に置いてある。以前はNASなどもつないでいたが、現在はNASとバックアップ用HDDは停電対策としてUPSに接続している。

 もうひとつのタップは外部ディスプレイを接続。こちらはコンセントの口ごとにスイッチがついたタイプを選んでいて、手の届きやすい位置に配置。もともとはそのスイッチでディスプレイの電源管理をしていたが、現在は大本にスマートコンセントを挟むことで電源管理している。

 そして今回はまず、前者のノートPCなどをつなぐ電源タップを新調したい。

デスクの奥側にぶら下げた山崎実業(Yamazaki)のラックに電源タップを置いて使っている

コンセントをたくさん使える2面の差し込み口が秀逸

 実はこの電源タップについては、これまで使っていたものが結構気に入っている。それがバッファローの電源タップで、「BSTAPSD210シリーズ」だ。

バッファローの「BSTAPSD210シリーズ」。どうやらこのシルバーのタイプは現在は廃番になっているようで、現在はホワイトとブラックが販売されている

 これは10個口という多くの差し込み口を持ちながらも、上面と側面に差し込み口を分散することで、本体がコンパクトなのが気に入っている。

 この上面と側面に差し込み口があるというのが、実際の使用環境でもとても使い勝手がよく、これまでいろいろと試した電源タップの中でも特にお気に入りなのだ。

 というのも、10個口などになると、差し込み口が2列並ぶタイプが多く、そうすると大きなアダプターでは、下の差し込み口をふさいでしまうのだ。

 その点バッファローのこの製品は、差し込み口の面が90度違うので大きなアダプターでも下の差し込み口をふさぐことがない。

5個口×2列なのだが、差し込み口の面が90度違うので大きいアダプターでも下の差し込み口をふさがない

 また、隣り合う差し込み口の距離は約38mmで、極端に広くはないものの、アダプターを2つ並べたりしなければだいたい問題ない距離が確保できている。もちろんアダプターの形状にもよるので絶対とは言えないが、仕事のデスクのように多くの電源を使うような環境では、かなりオススメできる使いやすさだと思っている。

隣の差し込み口との距離は約38mm、広すぎるほどではないが、並び方を工夫すれば結構問題なく使える

 加えて落雷などによる過電圧や過電流を防ぐ雷サージガードがついている点もPCなどを接続するのには外せない。スイッチは一括スイッチが1つあるのみだが、基本的にいつも通電しておくものをつないでいるので問題はない。

スイッチは1つで個別の電源は切れない。雷サージガードがつくので安心

 ということで、かなり気に入っていたのだが、せっかく買い換えるのなら似て非なる製品にしてみようかと思った。というのも、2つほど不満があって、それがプラグにほこり防止シャッターがついていないことと、裏側にマグネットがないこと。

 このプラグは机の奥の目の届きにくい位置に設置して使っているのだが、そうすると気がつかぬ間にほこりが溜まってしまうのが気になる。10個口もあると使わない口もあるので、そこにほこりが溜まって、火災の原因などにならないか心配だったのだ。

 マグネットについても、10個も差し込み口があって、それなりにたくさんの電源プラグをつなぐと、コードのクセやアダプターの重さなどで倒れたり動いたりしまう。そこで両面テープで固定してみたが、それだと今度はコンセントの抜き差しがやりにくい。その点マグネットであれば、普段はがっちりと固定しつつ、配線を見直す時には取り外して簡単に作業ができるわけだ。

 そこで今回似たような製品を探してみたところ、見つけたのがエレコムの「ECT-1510WH」だ。10個口で上面と側面に各5個口ずつ。底面にはマグネットがつき、ほこり防止シャッターもあり、雷サージガードもありとまさに期待通りの製品だ。差し込み口のピッチは約40mmで今使っているバッファローより少し広い程度だが、1箇所だけ57mmと広く取られている。

バッファローと比べてみた……

 ということで届いた製品を今まで使っていたバッファロー製と比べてみる。筆者はケーブル長1mで十分だったので1mモデルを選んだが、他に2m、3m、5mがラインアップする。色はホワイトを選んだが他にブラックがある。

上が新しく買ったエレコムの「ECT-1510WH」。バッファロー製とくらべると幅、高さともに大きい

 見た目はとてもシンプルでチープにも見れるが、飽きのこないデザインとも言える。ケーブル長は1mなので今まで(1.5m)より短くなったがそれは狙ったとおり。ただ、プラグがスイングプラグでかつトラッキング防止プラグになったのはよかった。

エレコムのECT-1510WHはスイングプラグでトラッキング防止機能もつく。バッファローはL字型でトラッキング防止はなかった

 差し込み口のピッチはエレコムのほうが約40mmとバッファローより2mm程度広い。さらにエレコムは一箇所だけ57mmと広くなっていて、より大きなアダプターを使う時にも安心できる。筆者の現在の利用環境ではそこまで大きなアダプターは使っていないが、将来的になにを買い足すかは分からないのでこれはこれで安心だ。

 だし、本体がやや長くなってしまった。さらに、厚みも少し増している。バッファローの製品は10個口で雷サージガードもついているなかではかなりコンパクトな製品だったようだ。

隣の差し込み口との距離はエレコムのほうが長い、が、その分本体も長い
そして意外にも高さもエレコムの方が高い。雷サージガードの容量が大きいからなのかもしれない

使い勝手は抜群!! 広めのピッチでおおきめのアダプターもOK

 実際に電源をつないだときの使い勝手のよさは抜群だ。

 今回は手持ちのアダプター類のなかでも、デジカメのバッテリー充電器と、エネループの充電器という大きいアダプターを用意してつけてみたのだが、57mmという広いピッチのおかげで、そうした大きなアダプターであっても隣の口をふさがずに取り付けることができた。しかも2面の差し込み口のおかげで、そうした大きなアダプターがあっても並び方しだいで10個口を余すことなく使うことも可能だ。

大きめのアダプターを集めてみた。左からeneloopの充電器、一眼レフのバッテリー充電器、Echoのアダプター、Echo Show 8のアダプター
57mmというピッチのおかげでデジカメの充電器でも隣をふさがない
エネループの充電器はプラグ部をオフセットしてあるのだが、あえて広い方を隣り合わせてみてもなんとか繋げた。まぁ左右を入れ替えればまったく問題ないんだけど
上面にアダプター類、側面に普通のプラグを差すとすっきり収まる
アダプター類が多い場合はこんな風につなぐこともできる
正解はひとつではないが、こんな風にすれば10口全てを活用できる

 マグネットはやはり便利。筆者は机の下に山崎産業のラックをぶら下げてそこにタップを置いているのだが、これまでは動かないように両面テープで固定していたものが、マグネットなら何の苦労もなく固定できる。しかも両面テープと違ってすぐに外せるので、コンセントの抜き差しをするときも作業がしやすい。

強力なマグネットでスチール製のデスクなどにもがっちり固定できる
スチール製のラックに装着。ケーブルをいろいろと取り回していても電源タップがうごかないのは便利!!

 さらにほこり防止シャッターも安心だ。今回あらためて配線関係を整理したことで、少し口数に余裕ができたが、使っていない差し込み口はシャッターが閉まるので、ほこりを心配せずに済む。筆者の使い方だと差し込み口が上を向くので、ほこりを防げるのは心強い。

ほこり防止のシャッター付き。ただ、これが原因なのかは分からないが、最初に差し込むのが結構硬めだった

 雷サージガードについては、よく調べたところ最大1万2500Vまでの吸収する素子を搭載しているとの記載があった。一言で雷サージガードといっても最大サージ電圧は製品によって異なる。しかし最大サージ電圧については公表されていない製品が多く、これまで使ってきたバッファローの電源タップの最大サージ電圧の表記は見つけることができなかった。

 ただ、最大サージ電圧を公表している製品をいくつか見ていく限りでは、数千Vという製品が多く、1万2500Vというのは結構大きい方のようではあった。といっても雷の電圧は1億Vとも言われるので、絶対に大丈夫というものでもなさそうだが。

 ということで、もともとこの2面から差し込めるタイプの電源タップは優れものだと思っていたが、中でもエレコムの同シリーズがオススメできる製品と言えそうだ。と言ってもマグネットは不要、とか、アダプターはほとんどないからより小さいものが欲しい人にはバッファローの「BSTAPSD210シリーズ」がオススメ。また雷サージが不要なら、サンワサプライの「TAP-2210」シリーズもオススメだ。

 なお、ディスプレイをつないでいたもう1つの電源タップも新調したので、そちらは後日紹介したい。

INTERNET Watch編集部員やライター陣が、実際に使ってオススメできると思ったテレワークグッズをリレー形式で紹介していく「テレワークグッズ・ミニレビュー」。もし今テレワークに困りごとを抱えているなら、解決するグッズが見つかるかも!? バックナンバーもぜひお楽しみください。