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集合住宅の全戸一括インターネット、4割が月1回以上「速度が遅くなる」などの不具合を経験〜J.D. パワー調査
2025年3月11日 08:30
株式会社J.D. パワー ジャパンは3月10日、2025年における集合住宅向け全戸一括インターネットサービスの顧客満足度調査の結果を発表した。その結果によると、約4割のユーザーが、月に1回程度以上の頻度で「速度が遅くなる」といった不具合を経験しているという。
同社が集合住宅向けに全戸一括で提供されるインターネット回線サービスに対する顧客満足度調査を実施したのは初めて。調査は、2024年12月中旬にインターネットにて実施され、自宅で集合住宅向け全戸一括インターネットサービスを利用している20〜74歳の男女2871人が対象。調査結果における「総合的な顧客満足度」については、影響する3つのファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価をもとに、1000ポイントを満点として「総合満足度」のスコアを算出している。ファクターの内容と総合満足度に対する影響度は「通信品質」(54%)、「各種オプションサービス」(36%)、「サポート」(10%)。
約4割が月1回程度以上「速度が遅くなる」といった不具合を経験
インターネット利用中の不具合経験頻度を調査したところ、「突然通信の速度が遅くなる」という事象について、「週に1回以上」、「月に2~3回程度」との回答がそれぞれ15%、「月に1回程度」が9%となり、月1回程度以上このような不具合を経験しているユーザーは、合計で39%となった。
また、「時間帯によって速度が遅くなったり、接続が安定しないことがある」という事象についても、月1回程度以上経験しているユーザーは合計で42%となった。
このような状況は集合住宅の規模にかかわらずおおむね同様にみられ、「接続できなくなる、速度が遅くなる」といった事象が発生する時間帯については、「平日夜間(18時〜24時)」が49%、「土日祝の夜間(18時〜24時)」が41%と多くなっているという。
同社では、この結果について「多くの入居者がその通信品質に不満を抱いていることがうかがえる結果となった。設備増強等、今後の利用環境改善に向けた取り組みが求められる」と分析している。