地図と位置情報
準天頂衛星「みちびき」と「初音ミク」の共通点とは? L1S信号で高精度測位ができる腕時計型デバイスも登場
2018年11月22日 06:00
地理空間情報(G空間情報)をテーマにした恒例イベント「G空間EXPO2018」が11月15日~17日、日本科学未来館(東京都江東区)で開催された。展示会では、地図や測量、衛星測位システム、GIS(地理情報システム)などに加えて、IoT機器やドローンなどの最新技術や関連機器・サービスが多数出展されたほか、今回、陸上自衛隊の「地理情報隊」が同イベントに初出展した。
目次
▼「初音ミク」とのコラボに込めた「みちびき」への期待
▼「みちびき」でゴルフのスコアアップ!?
▼車載カメラの全天球映像から連続3D空間を生成
▼インタラクティブ地球儀「SPHERE」
▼陸上自衛隊「地理情報隊」の任務とは?
▼2019年7月に「国際地図学会議」開催、東京では40年ぶり
※このほか、「G空間EXPO2018」で行われた「Geoアクティビティコンテスト」のレポートを別記事『「ダムカード」の次は「基準点カード」がアツい! 「G空間EXPO」コンテスト注目のアツイ入賞作品たち』で掲載している。
「初音ミク」とのコラボに込めた「みちびき」への期待
今年のG空間EXPOで注目されたのは、11月1日に正式にサービスが開始された準天頂衛星「みちびき」。会場では、みちびきをイメージした、ボーカル音源ソフトのキャラクター「初音ミク」と「G空間EXPO」とのコラボレーションによるポスターが登場した。このイラストは、「初音ミクAppend」のパッケージアートで知られる絵師のねこいた氏によるもので、4機のみちびきが初音ミクの周りを飛んでいる様子が描かれている。
このコラボレーションは、音楽分野での初音ミクの存在と、G空間社会におけるみちびきとの共通点を見出したことにより実現したという。初音ミクによって歌声合成技術が誰でも簡単に利用できるようになり、多くの人が多様な音楽コンテンツを作成・発表できるようになったように、みちびきもまた、高精度測位という先進技術を誰でも簡単に利用できる環境をもたらし、これまで空間情報や測位技術に関わりのなかった人々も多様なサービスやコンテンツを生み出す社会となるように、という期待が込められている。