地図と位置情報
準天頂衛星「みちびき」と「初音ミク」の共通点とは? L1S信号で高精度測位ができる腕時計型デバイスも登場
2018年11月22日 06:00
陸上自衛隊「地理情報隊」の任務とは?
G空間EXPOには初出展で、展示会場で一際目立っていたのが、陸上自衛隊の中央情報隊に所属する「地理情報隊」。自衛隊の中において地図作りなどを行うための部隊であり、東京都立川市の東立川駐屯地に所在する。陸上自衛隊などの各部隊に対してさまざまな地理空間情報を作成・提供するのが彼らの任務であり、自衛隊員が野外において行動する際の地図も作成している。
編成は、航空写真判読や画像処理を行う「本部管理中隊」、測量や紙地図編集を行う「測図中隊」、電子地図の編集を行う「電子地図中隊」、地誌編集や3次元地図の編集を行う「地誌中隊」、地図複製や地図の補給を行う「複製補給中隊」に分かれている。
陸上自衛隊の隊員が使う地図は、一般の地図とは異なり、「UTM座標」という特殊な座標が使用されている。このUTM座標の線が入った地図や、国土地理院の地図に災害時の被災状況を重ねた地図なども展示されていた。また、会議などに使う立体地図を3Dプリンターで作成することもあり、伊勢志摩サミットの警備のときに使われた賢島の立体模型も展示されていた。同部隊には最近はドローンも配備され、今後は災害時に空撮などを行うことなども検討しているという。