CEATEC 2019

東京ビジネスフロンティア注目ブース紹介

Qiより遠距離でワイヤレス給電、1:Nの給電にも対応

マスデンテック

 超スマート社会「Society 5.0」にフォーカスした展示会「CEATEC 2019」。

 そこでは、イベントの華ともいえる大手企業以外にも、中小企業も多数出展、独自の技術や社会課題の解決手法をアピールしている。こうしたブースは、イベントのテーマである「共創」を実現していく上でも重要な要素だが、イベント全体でみた場合、なかなかスポットライトが浴びにくいのもまた事実。

 そこで今回、中小企業世界発信プロジェクト推進協議会のご協力のもと、同協議会が主催するパビリオン「東京ビジネスフロンティア」(ホール6/小間番号A009)に参加する中小企業に、各社の見どころと意気込みを聞いてみた。CEATEC 2019での見どころ探しの一助になれば幸いだ。

Qiより遠距離でワイヤレス給電、1:Nの給電にも対応
~さらなるワイヤレス給電の発展を~
マスデンテック

回答者:マスデンテック 代表 増山 敏雄氏

マスデンテック 代表 増山 敏雄氏

●事業内容を教えてください

非接触ICタグやRFIDを応用した製品開発・サービス提供や、HF帯の電波を使ったワイヤレス給電装置・受電装置を開発しています。

 弊社が提供するワイヤレス給電装置は6.78MHzや13.56MHzといったHF帯の電波を使ったものです。「ワイヤレス給電」として比較的普及している「Qi」は110~205KHzの電波を使っていますが、HF帯を使うことで「給電距離が長い(30~50mm)」「ブレに強い」といった特徴が出てきます。

 RF-IDについては、図書館や物流機器への応用なども行っており、最近では、UHF帯の電波を検知する装置の開発なども行っております。

●CEATEC 2019の出展内容とその見どころを教えてください

 今回はHF帯ワイヤレス給電装置とその応用品を中心に出展いたします。

 具体的には、LEDやモータへの給電、ドローンへの充電、長距離伝送技術などをご覧いただける予定です。従来は、数cmの非接触範囲でしたが、今回出展する製品では、小型でも広範囲に電力供給が可能となり、1:1の給電:受電だけでなく、1:Nにも対応します。

 応用範囲も広くなりますので、IoTをはじめとした、ワイヤレス給電に興味のある多くの産業でお役に立てるものだと思っております。

●主にどんな方にブースに訪れてほしいですか?

 ワイヤレス給電に興味のある方、Qiの特性に満足されていない方や電池レス化、非接触化に関心をお持ちの方なら、きっとお役に立てるかと思います。

●他社と比べた際の特徴やアピールポイントを教えてください

 ワイヤレス給電装置については、他社で「競合している」と思っているものはないですね。

 社としては、独自の設計開発も行っておりまして、非接触給電のジオラマや長距離中継技術では、特許を取得しておりますし、LED点灯以外にも小型モータの駆動やメロディの動作、CPU制御による駆動などの制御事例もあります。

●将来のビジョンを教えてください

 ワイヤレス給電技術は、まだ開発途上な部分があると思っています。

 「ビジョン」というわけではないですが、今回の展示を機に多くの方の目に触れ、ご意見などを頂くことで、今後の開発や製品化などにも弾みがついていくと思っています。

●ブースに興味を持った方へのメッセージをお願いします

 CEATECでの出展は初めてですが、多くのお客様から「良いサービスだ」と言われるような体験と展示を行いたいと思います。

[協力:中小企業世界発信プロジェクト推進協議会]