2019年10月1日 11:01
超スマート社会「Society 5.0」にフォーカスした展示会「CEATEC 2019」。
そこでは、イベントの華ともいえる大手企業以外にも、中小企業も多数出展、独自の技術や社会課題の解決手法をアピールしている。こうしたブースは、イベントのテーマである「共創」を実現していく上でも重要な要素だが、イベント全体でみた場合、なかなかスポットライトが浴びにくいのもまた事実。
そこで今回、中小企業世界発信プロジェクト推進協議会のご協力のもと、同協議会が主催するパビリオン「東京ビジネスフロンティア」(ホール6/小間番号A009)に参加する中小企業に、各社の見どころと意気込みを聞いてみた。CEATEC 2019での見どころ探しの一助になれば幸いだ。
5Gのミリ波検査を省スペースで実施、独自技術のシールドボックスとアンテナカプラ
~幅広く「5G」の普及に役立ちたい~
森田テック株式会社
回答者:森田テック株式会社 代表取締役 森田 治氏
●事業内容を教えてください
様々な電磁界の測定や電磁波の可視化や、それらを遮断するシールドボックス、さらにはLSIの電磁波から漏れる動作情報を使ったサイドチャネル攻撃を防ぐセキュリティシステムまでを手掛けています。
今回のCEATECでは、5Gシステムの電波結合試験(OTA)を測定物と接触できる距離でも測定ができる、画期的な測定用アンテナ(アンテナカプラ)を特にアピールしたいと考えています。
弊社のアンテナカプラは、5Gで検討されている周波数帯SUB6GHz(600MHz~6GHz)やミリ波(24.5GHz~43.5GHz)に対応し、試験用途に応じた製品をご用意しており、すでに様々なお客様にご採用頂いております。
周波数別の他に円偏波、水平垂直両偏波に対応したものや、SUB6GHzとミリ波に1台で対応したものなど量産を見据えた商品開発を行っております。
●CEATEC 2019の出展内容とその見どころを教えてください
弊社が開発し、そのサイズの小ささが特徴の5Gミリ波小型OTA試験環境(基地局用/端末用)を展示します。
これは、通信キャリア様での実基地局、実端末の様々なOTA試験にすでに使用されているもので、さまざまなハード開発やソフト開発に使用できます。基地局などのインフラ機器メーカとの接続試験(IoDT:Interoperability Development Test)も行なえる製品です。
また、5Gではキャリアアグリゲーション(CA)が実用化される(Sub6GHz+Sub6GHz, Sub6GHz+28GHz, 28GHz+28GHz)ため、それに対応したアンテナカプラの展示も行います。
●主にどんな方にブースに訪れてほしいですか?
5Gやローカル5G、IoT向けの機器開発をされる方や、それにまつわるアプリケーション開発、設置メンテナンスを行う企業、業種の方々に特に来ていただきたいと考えています。
●御社が「是非見てほしい」と思うWebページがあれば教えてください
Youtubeで、弊社の5G端末検査用シールドBOXの動画が公開されておりますので、できればぜひご覧いただければと思います。
●他社と比べた際の特徴やアピールポイントを教えてください
最大の特徴はその小ささです。他社は「遠方界による試験環境」ですので、人が入るほどの大きさになってしまいますが、弊社製品は「デスクトップ」サイズ。国際特許申請中の「アンテナカプラ」を使用することで、「近傍」での試験環境を提案できるのが特徴です。
●将来のビジョンを教えてください
4G(LTE)から5Gへの移行は、スマートフォンの利便性が高まるだけではなく、社会インフラとして、交通システム、産業向けの用途が大きく広がります。政府のIT戦略でも5Gは成長戦略の柱に据えられています。国内市場での開発~製造での検査需要に加えて、海外でも市場開拓を行い、幅広い皆様のお役にたてるようになればと考えています。
●ブースに興味を持った方へのメッセージをお願いします
CEATECは政府・官公庁関係者の皆様や企業/団体のトップ、幹部の皆様のご来場も多いと聞いております。エンジニアの方だけでなく、経営者目線で「真に必要な設備は何か」の判断材料を提案したいと考えています。柔らかな発想で問題解決策を提案し続ける「尖った中小企業」として、また「5Gの成長戦略に不可欠なソリューション」を提供する企業として、記憶に残るよう、アピールしていきます。
「CEATEC 2019/東京ビジネスフロンティア注目ブース紹介」記事一覧
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[協力:中小企業世界発信プロジェクト推進協議会]