2003年8月。甚大な被害をもたらした、あの「Blaster」ウイルスの発生から1年が経とうとしている。そんな今だからこそ、あらためてウイルス対策を再確認しよう。夏休みでPCを使う機会が増える学生ユーザーもぜひチェックを!
●OSの脆弱性を再確認
ウイルスの標的――それがOSやソフトウェアの脆弱性だ。Windowsばかりが脆弱性を指摘されがちだが、Mac OSにも、Linuxにも脆弱性は存在する。もし脆弱性が発見された場合は、各OSベンダーが配信する修正パッチを適用しなければならない。まずは、各ベンダーのWebサイトでパッチを適用しよう。
■Windows Update
http://windowsupdate.microsoft.com/
Windowsの修正パッチといったら「Windows Update」。マイクロソフトではBlaster以降、毎月1回定期的に修正パッチを配信するようになった。修正パッチは自動的にダウンロードする設定にしておくことをおすすめするが、緊急度の高くないドライバのアップデートなども提供されるので定期的なチェックをおすすめしたい。
■Office ダウンロードホームページ
http://office.microsoft.com/OfficeUpdate/
「Windows Update」のOffice版ともいえるサイト。Windowsのアップデートは定期的に利用しているユーザーもOfficeは意外な盲点になりやすい。Officeユーザーは定期的にチェックしておきたい。
■Protect your PC
http://special.msn.co.jp/protect/
マイクロソフトが開設するセキュリティ情報ページで、PCに詳しくない人にもわかりやすい情報を提供する。Windows XPでファイアウォールを設定する方法などを詳細に解説しているので、具体的な対策がわからないユーザーは要チェック。
■Microsoft TechNet
http://www.microsoft.com/japan/technet/
「Protect your PC」に比べると上級者向けだが、Windowsユーザーであればチェックすべきサイト。脆弱性に対する修正パッチの解説もここで公開される。「Windows Update」ともども、定期的にチェックしよう。
■アップル サービス&サポート
http://www.apple.co.jp/support/
Mac OSをはじめとするアップル製品の修正パッチを配信。脆弱性に対する修正パッチだけではなく、iPod用ユーティリティツールなどのアップデータも提供する。
●ウイルス対策ソフトを再確認
脆弱性を修正すればウイルス対策の第1段階は完了だ。しかし、未知の脆弱性を狙うウイルスやすでに感染してしまったウイルスを駆除するには、ウイルス対策ソフトを利用するしかない。ここではウイルス対策ソフトベンダーの公式サイトや製品情報ページをまとめた。既に使っている製品のサポートや乗り換えの参考にして欲しい。
■シマンテック
http://www.symantec.com/region/jp/ https://j-square.symantec.com/
「Norton Internet Security 2004」(ダウンロード版は5,250円)などを販売しているシマンテックのサイト。PC初心者向けのページ「シマンテック セキュリティ スクウェア」は、ウイルス発生時の対処方法を図解で解説するなど、とてもわかりやすい構成になっている。Webから使えるウイルススキャンサービス(無償)も提供されている。
■トレンドマイクロ
http://www.trendmicro.co.jp/
個人向け製品の最新版は「ウイルスバスター2004 インターネット セキュリティ」。30日間無料で使える評価版が公開されているので、ウイルス対策ソフト未体験の人は使ってみよう。定価は8,925円だが、ダウンロードサイトによっては4,000円代で販売しているところもある。
■マカフィー
http://www.mcafee.com/jp/
日本ネットワークアソシエイツから、7月9日に新社名に変わったばかり。もともと「マカフィー」というブランドでウイルス対策製品をリリースしていた。個人向け製品である「マカフィー・インターネットセキュリティスイート」は公式サイトでも販売中。ダウンロード版が5,141円から。
■ソースネクスト・スタイル・セキュリティ
http://sec.sourcenext.info/
「ウイルスセキュリティ2005」は1,980円で、1年間使えるウイルス対策ソフト。基本中の基本であるウイルス対策機能に加え、ファイアウォール機能も搭載。また7月のバージョンアップで、迷惑メール対策機能も新たに付加された。
■ウイルスドクター2004
http://www.virusdoctor.jp/
デジターボが販売。本体価格は5,229円。複数年継続して利用する場合の年間更新料は2,100円。機能は限定されるものの、30日間無料体験版を公開しているので、実際の使い勝手を試してから購入できる。
■ウイルスチェイサー
http://www.viruschaser.jp/
ウイルス検索速度やインストールに必要な容量の少なさがウリの「軽い」ウイルス対策ソフト。価格は3,150円だ。最新のウイルス定義ファイルを使用しているにもかかわらず感染してしまった場合、駆除費用の一部を補償する保険サービスも用意されている。
■V3ウイルスブロック インターネットセキュリティ
http://www.ahnlab.co.jp/product/v3virusblockIS.asp
ウイルス対策、パ-ソナルファイアウォールなど、各種のセキュリティ機能を標準で搭載する。価格は2,980円。Windows 95のような古いOS上でも動作するのも魅力。
■NOD32
http://canon-sol.jp/product/nd/
キヤノンシステムソリューションズが販売。検索スピードの速さやウイルス定義ファイルの軽量さが特徴だという。ダウンロード版は4,200円から。
■ウイルスキラー2004
http://www.viruskiller.jp/
通常版ソフトに加え、「ウイルスキラー北斗の拳 2004」「ういるすきらぁハローキティ 2004」の2つのバージョンを発売(各2,079円)。ウイルスの駆除時に北斗神拳を決めたり、キティちゃんが操作方法を解説してくれるなど、キャラクターで楽しみたいユーザー向けの製品だ。
●ウイルスメールを遮断するサービスを再確認
古典的だが、メールの添付ファイルとして感染を拡げるウイルスは依然として多い。メール初心者ほど被害にあう可能性が高いのもメール添付型ウイルスだ。そんな人にはISP側でメールのウイルスチェックをするサービスがおすすめ。ウイルスメールそのものが手元に届く可能性を減らしてくれる。
■セキュリティ@nifty
http://www.nifty.com/webapp/security/
@niftyのセキュリティ情報ページ。月額210円の「ウイルスバスター for @nifty Mail」は、@niftyのアカウントに届いたメールをチェックし、ウイルスの有無を判別。必要によっては駆除するというサービス。月額630円で不正アクセスによるウイルス感染も防ぐ「@nifty BBセキュリティ」も提供する。
■BIGLOBEセキュリティ
http://security.biglobe.ne.jp/
BIGLOBEでは、「メールウイルスチェックプラス」という名称で、メールサーバー上でのウイルスチェックサービスを提供。月額料金は315円。ウイルスチェック以外にもメールの暗号化、Webサイト閲覧時のウイルス防御サービスが受けられる。
■OCN ウイルスチェックサービス
http://www.ocn.ne.jp/option/vcheck/mail/?sl-p
月額210円。対象は受信メールのみで送信メールのチェックは行なわない。現在、キャンペーン中で、7月31日までに申し込むと最大2カ月間無料となる。
■So-net ウイルスチェックサービス
http://www.so-net.ne.jp/vchk/
So-netが提供するウイルスチェックサービスは、対象をメールの受信時と送信時の2つから選べる。それぞれ月額158円。試してみたい! という方は、受信時のみでも始めてみるといいだろう。
■ぷらら メールウイルスチェック
http://www.plala.or.jp/access/community/mailplus/vcheck/
ぷららではウイルスチェックサービスを月額210円で提供する。送受信のウイルスチェックに対応しているが、送信時チェックはメールソフトの設定が必要だ。
■DION ウイルス撃退お好み着信サービス
http://www.dion.ne.jp/service/mail/virus/receive/l
受信メールのウイルスチェックを提供。料金は登録料105円と月額利用料157円。10件まで条件を指定できるメール着信拒否機能を備える。さらに安心感を得たい人は、「ウイルス除菌抗菌セット」(登録料105円、月額利用料409円)を選択するといいだろう。送信メールチェックに加え、PC全体をオンラインでチェックし、感染時には駆除も行なってくれる。
■ODN メールウイルスチェック
http://www.odn.ne.jp/service/mail_virus/
送受信のメールチェックに対応するサービス。メール送信時には「SMTP over SSL」による暗号化も可能だ。月額210円。迷惑メールなどをフィルタリングできる「メールフィルタリングプラス」(月額210円)と組み合わせて月額315円で利用できる「メール安心パック」も用意している。
■フレッツ・セーフティ
http://flets.com/safety/
NTT東日本が提供する、専用機器を用いたセキュリティ対策サービス。ウイルスや不正アクセスを機器側でブロックするため、PC側で専用ソフトの導入や設定変更の必要がない。利用には専用機器(18,900円~)のほか、月額サービス料(315円~)がかかる。
■Yahoo!メールウイルスチェックサービス
http://purchase.yahoo.co.jp/mail/avscan_promo/
「Yahoo!メール」ユーザーを対象としたウイルスチェックサービスで、月額210円。送受信ともチェックの対象になっている。
■Hotmail
http://www.msn.co.jp/
MSNが提供するメールサービス「Hotmail」では、7月7日から全メールについてのウイルスチェックと駆除サービスを無料で提供している。無料で駆除まで行なってくれるので、初心者でも気軽に利用できる。
●情報源を再確認
ウイルス被害を防ぐには、正しい知識の取得から。そして同時に、具体的にどうやったら防げるのかという方法も知る必要がある。そのためにも各種の情報源を抑ることが大事。特にPC初心者は、下記のサイトに目を通しておくことをおすすめしたい。
■IPA セキュリティセンター
http://www.ipa.go.jp/security/
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の公式サイト内にある、PC全般を対象としたセキュリティ情報ページ。Windows系OS・アプリケーションの脆弱性を始め、新種ウイルスそのものに関する情報も豊富。ウイルス発生の噂を聞いたとき、まず閲覧すべきページと言えよう。
■国民のための情報セキュリティサイト
http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/security/index.htm
総務省運営。「インターネットを安心して使うため」のノウハウが簡単な文章でまとめられている。PCに慣れていない初心者でも、ウイルス被害にあう可能性は同じ。初心者ユーザーにおすすめしたいサイトだ。子供向けに漢字の使用を控えたページもある。
■@police
http://www.cyberpolice.go.jp/
警察庁が公開するセキュリティ情報サイト。OSの脆弱性や新種ウイルスに関する情報が提供されているほか、女性タレントのPC体験を掲載するコラムや、東京電機大学の佐々木良一工学部教授による解説も閲覧できる。
■All About Japan インターネットセキュリティ
http://allabout.co.jp/computer/netsecurity/
専任ガイドによる詳細な解説記事が多数掲載される。更新頻度も高く、無線LAN通信暗号化の手順など、ウイルス以外に関する情報にも触れられている。
■セキュリティーリスク・ショールーム
http://www.security-showroom.jp/
発生しているウイルスをFlashで表示するなど独自の手法で情報を掲載しているWebサイト。NPO日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)の下村正洋事務局長らが監修しており、セキュリティ意識チェックなども用意する。
■ウイルスコンサルティングセンター
http://www.vcon.dekyo.or.jp/
ウイルスの仕組みや最近の傾向など、より基礎的な内容を読み物形式で公開。ウイルスへの理解をより深める事ができるので、中級者以上にもおすすめ。新種ウイルス情報も早い。
■Yahoo! News PCウイルス
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/computer/internet_viruses/
ウイルスはすでに社会的な問題。テレビのニュースや新聞でも大きく取り扱われ、デイリーのニュースで触れられる機会が増えた。Yahoo! Newsでは各メディアのPCウイルス関連ニュースをまとめたページがあるので、突発的な事態の把握に便利だ。
■@IT Security&Trust
http://www.atmarkit.co.jp/fsecurity/
主に企業内のネットワーク担当者を対象とした情報サイト。Windows XP標準のファイアウォールの設定方法や基本用語の解説記事もあり、中級以上のユーザーなら参考になるだろう。
(2004/07/23)
[森田秀一]
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