株価は景気のバロメータといわれ、経済を知る上でも重要な指標だが一般人には馴染みが薄かった。それを一気に身近にしたのがオンライントレードだ。2005年後半からの上昇相場を受けて、株式取引関連サイトも増加している。株がわかれば経済の仕組みの一端がわかる。実際に取引する気はなくても、株価情報がひととおり理解できる程度の知識は身につけておいて損はないだろう。
●基礎から学ぼう~株式とは何か
まずは株式とは、株式取引とはなんなのかを見ていこう。証券業関連団体や株式市場運営団体の多くが、初心者向け情報サイトを設けているので、積極的に利用してみよう。なお、株式取引は自己責任が大原則。「元本割れ」のリスクがあることをくれぐれもお忘れなく。
■ 証券教育広報センター
http://www.skkc.jp/
株式未経験者には、こちらのページがお薦め。株式投資を基礎から学べる構成となっており、「株は儲かるのか」「株式投資は博打なのか」といった素朴な疑問から、情報収集の仕方までを幅広く解説している。このほか、債権や投資信託についても詳しい。
■ 証券クエスト
http://www.shokenquest.jp/
株式会社の成り立ちを起点に、証券取引全般をわかりやすく解説。Flashによるアニメーションが多用されているので、社会人はもちろん、中高生でも理解しやすいだろう。
■ マネー情報 知るぽると
http://www.shiruporuto.jp/
金融関係の広報を行なう団体、金融広報中央委員会によるWebサイト。株式を始めとした金融商品や保険、年金など、マネー全般に関する情報や注意点を掲載する。年収や家族構成などをもとに具体的な生活設計をシミュレーションしてくれるコーナーなど、個人で利用できるコンテンツが多数揃っている。
■ gooマネー 証券投資入門
http://sec.money.goo.ne.jp/intro/
gooマネーのコンテンツの1つで、証券会社の上手な利用方法を解説している。証券投資全般を解説しており、株式の個別銘柄取引をはじめ、投資信託や国債の長所・短所にも言及している。投資基礎用語集もある。
■ 東京証券取引所
http://www.tse.or.jp/
東京証券取引所、通称「東証」を運営している株式会社東京証券取引所のWebサイト。株価情報の提供を始めとして、上場会社に関する情報や株式取引の注意点を掲載している。 株式取引についてイチから学びたい人は、「証券入門」のページからチェックしていこう。
■ 大阪証券取引所
http://www.ose.or.jp/
大阪証券取引所(大証)やヘラクレス市場を運営する。「投資家・一般の皆様」のページで、取引をする上での基礎的な情報を掲載している。
■ ジャスダック証券取引所
http://www.jasdaq.co.jp/
こちらはJASDAQ市場のWebサイト。「JASDAQ Vision」「JASDAQ上場トップインタビュー」などのページで、決算説明会や社長インタビューなどを動画で掲載している。市場的には数多くのベンチャー企業が上場しているのが特徴。
■ 証券取引等監視委員会
http://www.fsa.go.jp/sesc/
証券市場の公正さを確保するために、証券会社の検査やインサイダー取引の監視を実施し、法令違反にともなう勧告などを行なう公的機関。「個人投資家支援のページ」で、株式取引にまつわる注意点や、万が一の相談窓口を紹介している。
■ 金融庁 投資を行っている方へ
http://www.fsa.go.jp/ordinary/investment.html
上述の証券取引等監視委員会を傘下に持つ、金融庁の公式サイト。一般投資家が注意すべき事項などを掲載する。PDF形式のパンフレットや学習教材なども豊富。
■ 日本証券業協会
http://www.jsda.or.jp/
全国すべての証券会社および登録金融機関を会員とする法人。自主規制ルールの策定などを行なっているが、Webサイトを通じて各種統計資料や一般投資家向け情報を公開している。
■ 野村のバーチャル株式投資倶楽部
http://www2.nomura.co.jp/vstock/
架空の100万円を元手に、株式取引のシミュレーション売買を行なうゲーム。現実に取引されている銘柄を取引対象としているのが最大の特徴だ。習うより慣れろの感覚で試してみよう。野村證券が運営する。
●証券会社を選ぶ~手数料体系にはバラツキあり
株式取引をするには、まず証券会社に口座を作る必要がある。取引にかかる手数料は、証券会社ごとにかなり違いがあり、また手数料の料金体系も非常に細かく設定されている場合があるので、自分にあったところを見つけよう。口座維持手数料などはほとんどの場合不要なので、複数の証券会社に口座を作って使い比べてみてもいいだろう。
ほとんどの証券会社が、具体的な口座開設方法とともに初心者向けの取引解説を掲載しているので、上手に利用したい。なお、以下では国内株式をオンラインで売買した際の取引手数料を一例として掲載したが、成行か指値か、現物取引か信用取引かといった諸条件によって、手数料が異なってくるので注意してほしい。
■ マネックス証券
http://www.monex.co.jp/
国内株を成行で売買した場合の最低手数料は1,050円(約定金額の0.105%が1,050円を上回る場合は、そちらが採用される)。単元株数以下の株式も購入できる「株式ミニ投資」利用時の手数料は1約定につき500円。このほか、「一日定額手数料」の制度も設けられている。
■ イー・トレード証券
https://newtrading.etrade.ne.jp/
国内株式を現物で取引した場合の手数料は、1注文あたり50万円以下の場合で472円(スタンダードプラン時)。なお1日あたりの約定代金合計額で手数料が決まる「アクティブプラン」では6月1日以降、手数料の値下げが行なわれる予定。
■ オリックス証券
http://www.orix-sec.co.jp/
オリックスグループの証券会社。オンライン専業。1日あたりの約定代金合計額で手数料が決まる「1日定額コース」を設定しており、取引金額が600万円までの場合は3,150円。また「約定ごとコース」もある。
■ 松井証券
http://www.matsui.co.jp/
1日あたりの約定金額が10万円までなら、現物取引・信用取引とも無料で取引できる。10万円以上30万円以下の場合で315円。なお、株式初心者を対象とした「初めての方へ」のページ内容が充実しているので、一度は目を通しておきたい。
■ 楽天証券
http://www.rakuten-sec.co.jp/
楽天グループの証券会社。「いちにち定額コース」を選択すると、1日あたりの約定代金合計額で手数料が決まる。約定代金50万円以下の場合は手数料が525円。なお口座開設日から3カ月間限定ながら、1日の約定代金合計が20万円以下の際の手数料を無料化する取り組みも行なわれている(銘柄指定あり)。
■ ライブドア証券
http://kabu.livedoor.com/
ライブドア証券の現物株式取引では、1注文あたりの約定代金に応じた手数料体系を採用。成行・指値とも約定金額が50万円以下の場合、525円。
■ カブドットコム証券
http://www.kabu.com/
三菱UFJフィナンシャル・グループの証券会社。現物取引手数料は、約定金額が2万円以下の指値注文時で105円。20万円以下で500円。また、複数日にわたる内出来約定も一括注文として手数料計算される「ワンショット手数料」という制度を採用している。
■ GMOインターネット証券
http://sec.gmo.jp/
5月12日から取引を開始する、新興のインターネット専業証券会社。将来的にはAPIなどを公開し、ユーザーによるオリジナルツールなどを利用可能にしたいという。現物株式・信用取引とも、1注文あたりの約定金額が20万円以下の場合、取引手数料は105円。
■ ジェット証券
http://www.jetsnet.co.jp/
オンライントレード専門の証券会社。「アイドルファンド」など、エンターテインメント分野の金融商品を発売したことでも知られる。ベーシックプランの売買手数料は、1注文あたりの約定代金が50万円までの場合、525円。
■ 野村證券
http://www.nomura.co.jp/
4月17日に手数料体系が改訂されたばかりの野村證券。国内株式の取引手数料は、1注文あたりの約定金額が20万円以下の場合で2,730円。ただしこの金額は野村證券の店頭窓口注文時の価格。オンライン取引では最大50%まで割引されるという。
■ 大和証券
http://www.daiwa.co.jp/
「ダイワ・ダイレクト」の名称でオンライントレードサービスを展開する。国内株式の取引手数料は約定金額が100万円以下の場合、約定代金の0.36225%。最低手数料は1,050円。約定金額が50万円ならば1,811円となる。
■ 日興コーディアル証券
http://www.nikko.co.jp/
オンライントレードサービス「日興イージートレード」では6月30日まで、手数料割引キャンペーンを実施中。約定金額100万円以下の場合の国内株式の取引手数料は0.84525%、もしくは最低手数料1,837円となる。
■ 新光証券
http://www.shinko-sec.co.jp/
みずほフィナンシャルグループの証券会社。個人向けのオンライントレードサービス「新光ネット倶楽部」を手がけている。取引手数料は、約定代金が100万円以下の場合、0.6825%。最低手数料は2,625円。
■ 岡三証券 オンライントレードのご案内
http://www.okasan.co.jp/online_trade/index.php
約定代金100万円以下の場合の取引手数料は0.60375%、もしくは最低1,890円。証券総合口座を利用するユーザーには割引特典も用意されている。なお取扱商品などを強化したサービスリニューアルが今後予定されている。
■ 三菱UFJ証券
http://www.sc.mufg.jp/
店頭サービスに加え、オンライントレード「らくらくダイレクト」を展開。店頭向けに設定された手数料と比較して、手数料が大幅に安くなる。国内株式をらくらくダイレクトで購入した場合の手数料は、取引金額が25万7,000円を越えて50万円以下なら0.819%。
■ SMBCフレンド証券
http://www.smbc-friend.co.jp/
三井住友銀行グループの証券会社。株式の取引回数などによって毎月変動する「クラス」に応じて手数料が決まる独特のシステムを採用。最下位クラスの「ベーシック」の場合、約定代金に0.168%を乗じた金額が手数料となる。なお最低手数料は840円。
■ ネット証券比較net
http://www.onlinetrader.jp/
自分にあった証券会社を探すのが難しい……。そんな場合は比較サイトを利用してみよう。手数料や注文方法で証券会社を比較し、寸評とともに紹介している。手数料だけからでは読み取れない、サービス利用特典や独自サービスについてまとめたページもある。
■ あるじゃんnet オンライントレード比較
http://trade.isize-hikaku.com/
オンライントレード各社の手数料比較サービスを提供している。また「投資の基礎知識」「オンライントレードを始めてみよう」など、初心者向けのガイド記事も充実している。
●情報収集が株式取引の要
株式取引で重要なのは、なによりも情報だ。経済ニュースの収集はもちろん、株価チャートの比較なども必要な作業になってくる。自分の用途にあったベストなポータルサイトを見つけてみよう。
■ Yahoo!ファイナンス
http://quote.yahoo.co.jp/
市場概況からニュース、株価チャートまで総合的な投資情報を提供。株価の値動きを知らせてくれるYahoo!アラートやMy Yahoo!、Yahoo!メッセンジャーなどの各種サービスと連動としているのが特徴だ。有料ニュースを除き、基本的に無料で利用できる。
■ Livedoor ファイナンス
http://finance.livedoor.com/
Yahoo!ファイナンス同様、株価チャートなど総合的な投資情報を提供している。Yahoo!ではサポートしていない信用残高の情報が無料で見られるが、ニュースはYahoo!の方が充実しているので、合わせて利用するといいだろう。
■ MSN メッセンジャー マネータブ
http://money.jp.msn.com/Toptopics/Topics003.aspx
金融情報のポータルサイト「MSN マネー」とMSNメッセンジャーの連動サービス。あらかじめ登録した銘柄の値動きや市場指数をMSNメッセンジャーのウィンドウ上から確認できる。
■ Infoseek マネー
http://money.www.infoseek.co.jp/
経済ニュースとともに、株価情報や企業レポートを掲載。面白いのは「株価ブログ」のページで、銘柄別に寄せられたトラックバックの件数で人気ランキングを集計している。
■ NIKKEI NET
http://markets.nikkei.co.jp/
http://money.www.infoseek.co.jp/
株式や為替、投資信託などの最新情報をページ別に紹介する。「マネー&マーケット」や「総合企業情報」をチェックしてみよう。アナリストへのインタビューやコラムなど、読み物類も充実している。
■ ラジオNIKKEI インターネットラジオ・ライブストリーミング
http://www.radionikkei.jp/contents/live.cfm
音声で株式ニュースをチェックしたいならこのサイトがお勧め。ラジオNIKKEI(旧ラジオたんぱ)の株式関連番組をライブでストリーミング聴取できる。このほかにもPodcastingやオンデマンドコンテンツの提供が行なわれている。
■ 投資Web
http://www.sankei.co.jp/advertising/toshin/
産経新聞によるマネー情報サイト。産経グループ各紙に掲載された最新ニュースが閲覧できる。このほか、基本的なマーケット情報も参照可能。
■ オール投資DIGITAL
http://all.toyokeizai.co.jp/
東洋経済新報社が発行する雑誌「オール投資」の関連サイト。おおむね隔週のペースで、注目銘柄情報や将来展望を掲載している。証券用語集や株式にまつわる格言など、コラム類も豊富。
■ JASDAQインターネット開示システム
http://jds.jasdaq.co.jp/
JASDAQ市場に上場する企業が随時発行する決算短信などの開示文書をPDF形式で公開。日にち別検索はもちろん、銘柄コードや決算期をもとに文書を探すこともできる。
■ EDINET
https://info.edinet.go.jp/EdiHtml/main.htm
証券取引法に基づいて発行される有価証券報告書など、各種の開示文書を閲覧できる。証券関係の情報を集中的にチェックしたい場合に便利。株式の大量保有報告書などもこちらで公開されている。
(2006/5/12)
[森田秀一]
|
|
|
Copyright (c)2006 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|