オンラインストレージは、インターネット上のサーバーにファイルを保存できるサービス。いったん保存したファイルは、自宅・会社・ネットカフェなどオンライン環境のある場所から自由に参照できるのが魅力だ。複数のユーザー間でファイルを共有する機能も充実しており、その用途はさまざま。上手に活用して、ネット生活をより便利に、快適にしよう。
●無料サービスで魅力体感
それでは、オンラインストレージの魅力を体感するのにぴったりな無料サービスから紹介していこう。有料を基本とするサービスであっても、お試し的に無料コースを用意しているケースがあるので、そちらもあわせてまとめた。なお、いずれのサービスとも保存最大容量に加え、1回にアップロードできるファイル容量を制限していることがほとんど。詳しくは各サイトのヘルプを参照してほしい。
■ Yahoo!ブリーフケース
http://briefcase.yahoo.co.jp/
ポータルサイト最大手の「Yahoo! JAPAN」によるオンラインストレージサービス。無料の「Yahoo! JAPAN ID」を取得することで、現在は300MBのディスクスペースが利用できる。有料のYahoo! BB会員、月額294円のプレミアム会員であれば、1GBまでに増量される。
■ マイキャビ
http://www.nifty.com/cabinet/
@niftyによるサービス。@niftyをプロバイダーとして利用するユーザー以外でも、会員登録を行なうことで保存容量20MBの無料サービスを利用できる。Webブラウザからのファイル操作はもちろん、OSからネットワークドライブとして参照したり、他のホームページ作成サービスと保存領域を共有させることができるなど多機能さが光る。保存容量100MB以上のサービスは有料で、月額315円から。
■ Filey
http://filey.jp/
メディア企業・クリエイター向けを謳うオンラインストレージ。無料サービスでは500MBまで保存できる。なおファイル転送量が著しく多い場合には、利用を制限される場合があるので注意しよう。ユーザー登録にはフリーアドレス以外のメールアドレスや、本パスワード郵送のために住所などを入力する必要がある。なお有料サービスも展開中で、1GBまで保存可能な「ファイリープロ」は初期費用980円、月額450円。
■ WebFile
https://www.webfile.jp/
100MBまで保存可能な無料コースを提供中なのがWebFileだ。サーバーへのファイル保存はもちろん、大容量ファイルを任意のユーザーに配信するための機能を備えている。加えてアフィリエイトで保存容量を拡張できるサービスも実施中だ。ただし1カ月以上に渡って未ログインの状態が続くとアカウントが停止されるので注意しよう。
■ デジタルトランクサービス
http://www.digitaltrunk.net/
個人向けに保存容量10MBの無料コースを用意する。アップロードしたデータを他者に公開し、実際に閲覧したかを把握できる「回覧機能」を用意するなど、共有系の機能が充実している。法人向けの有料サービスも提供中。
■ ファイルバンク
http://www.filebank.co.jp/
最大100GBものファイルを保存可能というオンラインストレージ。無料のフリーコースでも最大100GBの利用が可能だが、保存期間が最大7日、ダウンロード速度が抑えられているといった制限がある。用途に応じて有料オプションを選択しよう。保存期間が延長される「ディスクプラン」は1GBの場合、30日間500円より。
■ 簡単WebDisk
http://www.webdisk.jp/
Webブラウザ経由ではなく、Windowsなどに搭載された標準的なファイルアクセス機能を使ってアップロードできるのが特徴。無料の「WebFloppy」コースの保存容量は最大1.4MBだが、テキストファイルの保存などには十分だ。100MBまで保存できる有料コース「WebDisk Std 100」は初期費用2,100円(キャンペーン期間中は525円)、月額315円。
■ Windows Live SkyDrive Beta
http://skydrive.live.com/
今後の注目株となりそうなのが、マイクロソフトによるこちらのオンラインストレージだ。海外での提供が先行しており、日本国内でのスタートは秋以降とされている。料金・保存容量なども含め、今後に注目しよう。
●大容量・高機能の有料サービス
より大容量、より高機能のオンラインストレージを利用したい場合は、有料サービスの出番だ。保存容量は提供事業者によって異なるものの、1GB超のサービスが少なくない。アップロード作業を快適にする専用ツールを用意するなど、各社がその提供形態に知恵を絞っているのも特徴だ。
■ ウェブポケット
http://www.webpocket.net/ja/
プロバイダー運営でおなじみのソネットエンタテインメントによるオンラインストレージサービス。自分用のデータを保存する「MYPocket」、会員間での共有を目的とした「SHAREPocket」、PC内データの自動バックアップを行なう「BACKUPPocket」の3種類の容量配分に応じて利用料金が異なる。MYPocket容量が100MBのコースは263円。
■ インターネットディスク
http://internetdisk.jp/
ワープロソフト「一太郎」で知られるジャストシステムのサービス。ディスク容量100MBの「IDisk 100コース」が315円から。複数のパソコンに保存されたデータをインターネットディスク経由で同期する専用ツールなども配布している。
■ cocoaギガストレージ
http://cocoa.ntt.com/
NTTコミュニケーションズが手がける、月額315円のオンラインストレージ。保存上限も2GBと非常に大容量だ。さらに写真整理やコンビニエンスストア店頭での印刷に対応するほか、スケジュール管理機能なども備えている。
■ iTrustee
http://www.itrustee.ne.jp/
こちらはNTTビズリンクによるオンラインストレージサービス。フォルダ単位でのアップロードなどを可能とする専用ソフトなどもあわせて公開中だ。「iTrusteeスタンダード」コースを保存容量100MB・月間転送量2GBで申し込んだ場合の料金は月額250円。契約月数は3カ月、6カ月、12カ月から選択できる。
■ Backup Plus
http://www.backupplus.ne.jp/
一般的なオンラインストレージとはやや異なり、パソコンに保存されたデータをオンライン上のサーバーへ自動バックアップするサービス。万が一に備えるべく、データのリカバリーサービスや損害保険も用意している。保存容量1GBのコースは月額2,000円。
■ WAZフォルダ
http://www.waz.jp/
Windows XPに加え、Mac OS Xからも利用できるオンラインストレージ。Webブラウザからではなく、OS標準のネットワークドライブ接続機能から利用できるので、ドラッグ&ドロップなどを使ってよりスムーズにファイル操作できる。保存容量1.5GBプランが月額3,150円から。
■ eXys iDrive
http://www.exys.jp/iDrive/
10GBのオンラインストレージを月額980円で提供中。WebDAV方式に対応しているので、Windowsのデスクトップなどからフォルダを直接開く感覚で利用できるという。追加料金を支払うことで複数のユーザーでデータを共有したり容量を拡張することが可能だ。
●OS・プロバイダー限定サービスも
使用するOSに応じて最適化されたり、特定のプロバイダー会員のみを対象としたオンラインストレージも多い。一般的な有料サービスに比べ、容量や使い勝手、また料金面でメリットある場合も多い。
■ .Mac
http://www.apple.com/jp/dotmac/
iMac、MacBookなどのMac OS X搭載マシンから利用できるオンラインサービス。インターネット上での写真公開やオンラインストレージ用に10GBのディスクスペースが用意されている。個人で1年間利用できる「ベーシックメンバーシップ」は年額9,800円。
■ MacServer
http://www.macserver.jp/
Mac OS X標準のFinderからアクセスできるオンラインストレージ。利用料金は前払い制で、2GBコースの初期費用は1,980円、30日間利用料金が1,980円。なおMac OS 9やWindows XPなどからの利用も可能という。
■ フレッツ・ドットネット
http://flets.com/dotnet/
NTT東日本がBフレッツやフレッツ・ADSLの利用者向けに提供している月額315円のオプションサービス。IPv6アドレスを使った映像配信などが楽しめる。機能の1つ「FdNディスク」は100MBのオンラインストレージとして利用することも可能だ。
■ オンラインストレージ&フォトアルバム(PhotoHighway)
http://www.phbb.ne.jp/BB/
オンラインでの写真印刷サービスなどを手がけるPhotoHighway Japanが、USEN運営の「GyaO 光」利用者向けに提供中。GyaO 光会員専用のツール画面から利用申し込みできる。基本ディスク容量は500MB。
■ iTrustee for Plala
http://www.plala.or.jp/access/community/etc/itrustee/
大手プロバイダー「ぷらら」が会員向けに公開中のオンラインストレージサービス。月額525円で、1GBのディスクスペースが利用可能だ。なお1カ月あたりの転送量は2GBまで、アップロード・ダウンロード速度は250~500kbps程度という。
■ WAKWAKボックス
http://www.wakwak.com/option/wbox/
NTT-MEが運営するプロバイダー「WAKWAK」会員向けのサービス。サブユーザー機能の省略された「WAKWAKボックス」コースを保存容量100MBで契約した場合の月額料金は252円。追加料金の支払いで増量も申し込める。サービス契約者以外を対象とした転送量は月あたり2GBまで。
■ マイディスク(リムネット)
http://www.rim.or.jp/service/option/other/mydisk/
こちらはリムネットのインターネット接続サービス利用者向けのオンラインストレージ。あらかじめ契約している接続コースに応じて使用可能容量が異なり、「200円コース+Bフレッツ」の場合は100MBとなる。
■ SANNET オンラインストレージサービス
http://www.sannet.ne.jp/storage/
NTTデータ三洋システム運営のプロバイダー「SANNET」利用者向けの有料オプションサービス。月額525円で100MBまで利用可能だ。Windowsのエクスプローラ上からオンラインストレージを参照するための専用ツール「SANNET-sync」も公開されている。
●大容量ファイルの受け渡しに~ファイル送信サービス
オンライン上へのファイル保管だけでなく、受け渡しに便利なのがファイル送信サービスだ。サーバー上にファイルを一時預かり、相手ユーザー側で任意にダウンロードしてもらうことができる。大容量化の一途をたどるデジカメ写真の送信などにも便利そうだ。
■ データ便
https://www.datadeliver.net/
メール添付で送信するには難しい大容量ファイルを最大100MBまでサーバー上に預かり、先方にはダウンロード用URLのみを通知。任意のタイミングで取得してもらおうというサービスだ。会員登録不要、かつ無料で利用できる。ファイルの預かり期間は3日間。
■ 宅ふぁいる便
http://www.filesend.to/
大阪ガスグループのエルネットが運営するファイル送信サービス。無料会員制度に登録すると、頻繁に利用する先方のメールアドレスを登録できるアドレスブック機能が利用できる。ファイル容量は最大50MBまで。預かり期間は72時間。
■ FileTruck
http://filetruck.jp/
ピアミージャパン運営。最大1GBまで一度に送れるファイル送信サービス。最大10人への配布が可能なほか、送信履歴の確認や簡易アドレス帳機能が用意されている。ファイル預かり期間は72時間まで。
■ ファイルポスト
http://filepost.ddo.jp/
10ファイル、合計250MBまでのファイルを最大3日間および転送量あ450MBに達するまで預かってくれるファイル送信サービス。Mac OSからも利用できるという。また合計100MB、保存期間最大7日の共有フォルダ機能も用意している。
■ Postfile.jp
http://www.postfile.jp/
シンプルなインターフェイスが特徴のファイル送信サービス。受取人メールアドレスとファイルのアップロード指定だけで利用できる。ファイル最大容量は1GB。5日間のみダウンロードできる。
■ アゲルねjp
http://www.ageru.ne.jp/
こちらは有料のファイル送信サービス。転送速度の高速さをアピールしており、サンプルページから事前に体験することもできる。用途に応じて複数の課金形態を用意しており、月額無料・従量料金制の「スポット」は、250MBまでのファイル送信時の料金が1回あたり262円。
(2007/09/21)
[森田秀一]
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