銀行窓口やコンビニATMに並ばなくても残高照会や振込手続きができるインターネットバンキング。近年はPCだけでなく、携帯電話からもカンタンに利用できるようになり、より利便性が高まっている。ぜひ上手に使いこなし、順番待ち時間をなくしたり、手数料の節約につなげてみよう。
●規模が魅力! 全国展開の金融機関
それでは最初に、全国レベルで店舗網を広げる大手銀行・金融機関のインターネットバンキングを見ていこう。各銀行の項目で、PCや携帯電話から操作した場合の振込手数料を例示したが、振込金額の多寡や振込先支店の区分、口座残高など各種条件によっても変動するため、詳しくは各銀行のヘルプページを参照してほしい。
◆ 三菱東京UFJダイレクト
http://direct.bk.mufg.jp/
三菱東京UFJ銀行のインターネットバンキングサービス。かつては旧・東京三菱あるいはUFJのどちらで口座を開設したかによってログイン先が異なったが、現在は1つに統合されている。三菱東京UFJ銀行本支店宛の振込手数料は基本的に無料。他行宛は210~315円。
◆ みずほダイレクト
http://www.mizuhobank.co.jp/direct/
みずほ銀行のインターネットバンキングサービス。振込手数料は自行同一店宛の場合が無料、自行他支店宛は105~210円。他行宛は210~420円。みずほマイレージクラブ入会者、かつ預金残高などの取引条件をを満たした場合は割引が受けられる。このほか、2100円の手数料でワンタイムパスワード生成機を貸与するサービスも。
◆ SMBCダイレクト
http://www.smbc.co.jp/kojin/direct/
三井住友銀行が運用中のサービス。より強固なセキュリティを望むユーザー向けに、ワンタイムパスワード生成機併用型認証サービスを月額105円で提供中(生成機貸与手数料は無料)。振込手数料は自行同一店宛の場合無料、別支店宛が105円。他行宛は金額に応じて210~420円。「SMBCポイントバック」の併用によって、割引料金を適用する制度もある。
◆ りそなダイレクト
http://www.resona-gr.co.jp/resonabank/direct/
http://www.resona-gr.co.jp/saitamaresona/direct/
主に関東・東海・近畿圏を中心に店舗網を広げる、りそなグループ。なお、埼玉りそな銀行利用者はログイン先が異なるため、埼玉りそな銀行の個別ページへアクセスしよう。振込手数料はグループ内銀行本支店宛であれば無料。グループ外他行宛が100円。
◆ ゆうちょダイレクト
http://www.jp-bank.japanpost.jp/direct/pc/dr_pc_index.html
郵政民営化に伴って発足したゆうちょ銀行のインターネットバンキングサービス。2009年初頭には、他の一般銀行からの振込をゆうちょ銀行総合口座で受け取れるようになった。ゆうちょ銀行宛振替は月5回まで無料(通常110円)。他行宛振込は210~420円。
◆ 新生パワーダイレクト
http://www.shinseibank.com/direct/
新生銀行のネットバンキングサービス。一般的には有料扱いの他行宛振込手数料が、新生銀行預入額に応じて月あたり1~10回まで無料になるのが最大の特徴だ。なお、通常の振込手数料は新生銀行本支店宛が無料、他行宛が100~300円。
◆ あおぞら銀行 インターネットバンキング
http://www.aozorabank.co.jp/kojin/ib/
全国の主要都市に店舗網を展開。資産運用サービスなどが充実している。振込手数料は自行宛が無料、他行宛が150円。
◆ JAネットバンク
http://www.jabank.org/jachokin/netbank/
JA(全農)グループの金融機関「JAバンク」でもネットバンキングサービスを提供中。都道府県別に構成されているJA組織によって、それぞれログイン先が異なるので注意しよう。振込手数料も同一都道府県か、あるいは同一組織であるかによって変動する。「JA東京中央」の場合は0~315円。
●ネット専業&流通系銀行も着実に増加
全国に巨大店舗網を広げる従来型大手銀行に対し、ネット専業あるいは流通系企業が開設した新銀行もまた、その存在感を着実に増しつつある。なお、口座への入出金はATMに頼ることになるので、その際の利用手数料もあらかじめ確認しておくといいだろう。
◆ セブン銀行 インターネットバンキング
http://www.sevenbank.co.jp/netbank/
セブン-イレブン店頭を中心としたコンビニATMの展開で知られる。口座開設も受け付けており、郵送用手続き書がWebサイトから申請できる。振込手数料は自行宛が52円、他行宛が210円。ATM利用手数料が無料の時間帯についても公式サイトで確認できる。
◆ イオン銀行ダイレクト
http://www.aeonbank.co.jp/direct/
大型ショッピングセンターを運営する流通大手「イオン」グループの銀行。自行ATMは「ジャスコ」や「サティ」などの傘下スーパー店頭をメインに設置している。また、コンビニ「ミニストップ」で利用できるケースもある。振込手数料は自行宛が無料、他行宛が210円。
◆ じぶん銀行
http://www.jibunbank.co.jp/pc/
au(KDDI)が三菱東京UFJ銀行と共同で設立した新銀行。au携帯電話端末との連携性が魅力だが、PCからの利用はもちろん、他キャリア携帯電話からでもアクセスできる。振込手数料はじぶん銀行および三菱東京UFJ銀行宛が無料、他行宛が170~210円。
◆ ジャパンネット銀行
http://www.japannetbank.co.jp/
三井住友銀行およびヤフーが総株式数の40%ずつを出資するネット専業銀行。振込手数料は自行宛が52円、他行宛が168~262円。なお、口座維持手数料として月額189円かかるが、預金平均残高や振込金額、金融サービスへの申込数に応じて無料化する制度を用意している。
◆ イーバンク銀行
http://www.ebank.co.jp/
楽天の連結子会社のネット専業銀行で、近く「楽天銀行」に商号変更する予定。振込手数料は自行宛が無料、他行宛160~250円を基本とする。なお、キャッシュカード発行にあたっては口座開設とは別途手続きが必要。口座残高やクレジット機能の有無によっては、発行手数料がかかる場合もある。
◆ MONEYKit(ソニー銀行)
http://moneykit.net/
投資信託をはじめとした各種金融商品を取り扱う。一方で「PostPet」のキャラクターを使ったアプリケーション「カンタンおこづかいメモ」なども配布中だ。振込手数料は自行宛が無料、他行宛が210円。
◆ 住信SBIネット銀行
https://www.netbk.co.jp/
住友信託銀行およびSBIホールディングスが50%ずつ出資するネット専業銀行。通常の円預金に加え、外貨預金・外国為替などのサービスも手がける。振込手数料は自行宛が無料、他行宛は月3回まで無料(通常150円)。
●地元密着型銀行にも注目
続いてご紹介するのは、地域に根ざした金融機関。本店の地元近隣へ集中的に店舗網を広げるケースが多いため、全国展開のメガバンクより足を運びやすいケースもあるはずだ。これら地方銀行でもネットバンキングはほぼ標準的なサービスとなっているので上手に利用したい。
◆ 東京都民銀行 インターネットバンキング
http://www.tominbank.co.jp/for_kojin/mobile/
東京都内を中心に店舗網を展開する地方銀行。個人客向けにインターネットバンキングサービスを提供中。実際の操作性を試せる体験版も利用可能だ。振込手数料は自行同一店宛が無料、自行他支店宛が105~210円、他行宛が315~525円。
◆ 東日本銀行
http://www.higashi-nipponbank.co.jp/
東京都内および茨城・神奈川エリアを中心に営業中。個人客向けのインターネットバンキング「東日本ダイレクトバンキング」利用時の振込手数料は、自行同一店宛が無料、自行他支店宛が105円、他行宛は210~420円。
◆ 東京スターダイレクト(東京スター銀行)
http://www.tokyostarbank.co.jp/tokyostardirect/
資産運用のアドバイスを行う「ファイナンシャル・ラウンジ」を各店舗で開設している東京スター銀行。ネットバンキングサービス利用時の振込手数料は自行宛が無料、他行宛が315円。
◆ はまぎんマイダイレクト(横浜銀行)
http://www.boy.co.jp/kojin/benri/myd/
「はまぎん」の愛称で知られる横浜銀行。本店も横浜・みなとみらい地区にある。ネットバンキング「振込手数料は自行宛が無料、他行宛が210~420円。「〈はまぎん〉マイポイント」優遇サービス適用者向けの割引(キャッシュバック)特典も。
◆ 神奈川銀行
http://www.kanagawabank.co.jp/
神奈川県内に33支店(横浜市内19支店)を構える地方銀行。ネットバンキングの利用にあたっては月額105円の利用手数料が必要となる。振込手数料は自行同一店宛が105~210円、自行他支店宛が105~315円、他行宛が420~630円。
◆ ちばぎんマイアクセス(千葉銀行)
http://www.chibabank.co.jp/myaccess/internet/
主に千葉県下で営業している地方銀行。「ちばぎんマイアクセス」の名称でネットバンキングサービスを提供中だ。振込手数料は自行宛が無料、他行宛が210~420円。振込金額によるが、窓口手続きと比較して最大525円お得という。
◆ アルファダイレクトバンキング(京葉銀行)
http://www.keiyobank.co.jp/alpha_dbank/
千葉県内に店舗網を広げる京葉銀行。「α BANK」という愛称も利用しており、ネットバンキングサービスの名称も「アルファダイレクトバンキング」。振込手数料は自行同一店宛が無料、自行他支店宛が105~210円、他行宛が210~420円。
◆ むさしのダイレクト(武蔵野銀行)
http://www2.musashinobank.co.jp/direct/
埼玉県内に89の営業拠点を構える地方銀行。本店はさいたま市大宮区。「むさしのダイレクト」利用時の振込手数料は自行宛が無料、他行宛が105円。
◆ スルガ銀行
http://www.surugabank.co.jp/surugabank/
静岡県沼津市を拠点に営業。関東圏も含め、各地に「ドリームプラザ」という投資・ローン相談窓口を開設している。また「インターネット支店」を企業提携によって複数展開中だ。振込手数料は自行宛が無料、他行宛が210~420円(口座残高に応じた割引特典あり)。
◆ 京都銀行ダイレクトバンキング
http://www.kyotobank.co.jp/directb/
京都を中心に、大阪・兵庫・奈良・滋賀で営業する地方銀行。「京銀ダイレクトバンキング」利用時の振込手数料は自行同一店宛が無料、自行他支店宛が105~210円、他行宛が315~525円。
◆ 関西アーバンダイレクトバンキングサービス(関西アーバン銀行)
http://www.kansaiurban.co.jp/direct/
三井住友銀行グループの地方銀行。合併に伴って現在の名称になったのは2004年から。「関西アーバンダイレクト」では、携帯電話で利用できるワンタイムパスワード発行アプリを無料提供中だ。振込手数料は自行同一店宛が無料、自行他支店宛が105~210円、他行宛が210~420円。
●銀行をもっと上手に活用するには
銀行およびその周辺サービスについて詳しく知りたい人向けに、関連サイトをご紹介しておこう。銀行業界団体のWebサイトでは、ネットバンキングを悪用した犯罪や具体的な防犯対策についての啓蒙も行っているので、一度は目を通しておくといいだろう。
◆ イーネット
http://www.enetcom.co.jp/pc_main.html
ファミリーマート店頭などへコンビニATM網を展開する企業。ほぼすべての銀行キャッシュカードに対応しているという。Webサイトからは設置場所の検索が可能なほか、具体的な手数料額も金融機関別にまとめている。
◆ goo ワンビリング
http://billing.goo.ne.jp/
ネットバンキングやクレジット会社のWebサービスをまとめ、gooのWebサイトで残高確認や支払い履歴を一括確認できるという無料サービス。複数の銀行を利用している場合などに便利だ。収支データはCSV形式でダウンロードできる。
◆ MSN マネー 残高照会サービス
http://money.jp.msn.com/lifeplan/topics004.aspx
こちらはMSNが提供中のネットバンキング残高確認サービス。複数の銀行はもちろん、クレジット会社、証券サービスの口座を登録できる。資産管理ソフト「Microsoft Money」に対応したデータのダウンロードも可能だ。
◆ All About マネー 銀行
http://allabout.co.jp/finance/bank/
専門家によるガイド記事を豊富に掲載するAll About。銀行カテゴリーでは、各種手数料や定期預金利率の観点から銀行を選ぶ方法などが指南されている。
◆ ゴメス・コンサルティング オンラインバンクランキング
http://www.gomez.co.jp/ranking/bank/
Webサイトの使いやすさ、サービスの豊富さからネットバンキングを比較する記事。各業界のWebサイト比較を手がけているゴメス・コンサルティングが1月付で発表した。手数料の低廉さとはまた異なった観点を得るのに良い素材といえるだろう。
◆ 知るぽると
http://www.shiruporuto.jp/
金融広報中央委員会が運営している情報サイト。預貯金をはじめとしたさまざまな金融商品について学べる。お金とのつきあい方について、世代別に解説するページも公開中だ。
◆ 全国銀行協会
http://www.zenginkyo.or.jp/
http://www.zenginkyo.or.jp/topic/hanzai/
日本全国ほぼすべての民間銀行が加盟するという業界団体。金融や銀行の基本といった教科書的な内容をはじめ、金融商品に関する現実的なリスクなどを解説している。また、ATMやネットバンキングを利用した犯罪に巻き込まれないための対処策について、特集ページを設けている。
◆ 全国地方銀行協会
http://www.chiginkyo.or.jp/
全国60あまりの地方銀行が属する社団法人。地方の景気情勢をわかりやすく示した「地方経済天気図」、地方銀行リンク集などをWebサイトで掲載中。学習などにも役立ちそうだ。
◆ 全国信用金庫協会
http://www.shinkin.org/
全国の信用金庫が加盟する業界団体。全国で利用できるATM入出金手数料無料サービス「しんきんゼロネットサービス」の概要など、ちょっとお得な情報も。通帳やカードを紛失した場合の緊急連絡先一覧もあるので参考にしよう。
◆ 預金保険機構
http://www.dic.go.jp/
「預金保険制度」の運営主体。金融機関が万一破綻した際に、その預金を保護するのが役目だ。具体的にどういった条件下で保護されるか確認できるチェックシートもあるので利用してみよう。
◆ 金融庁
http://www.fsa.go.jp/
http://www.fsa.go.jp/ordinary/
金融機関および制度の検査・監督をする官庁。「一般のみなさんへ」のページで、金融商品取引上の注意、あるいは振り込め詐欺防止といった身近なトピックについてのパンフレット類を配布している。
(2009/6/5)
[森田 秀一]
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