いまや初心者にも中上級者にも、スキルや知識に関わりなくすべてのインターネットユーザーにとって定番と言えるのが無料Webメールサービスだ。ここ数年、各サービスベンダーが競う形で保存容量が拡大し、またスパムフィルタリング機能も無料で実装されるなどサービス内容の向上がめざましい。無料Webメールだけで十分、というユーザーも現在は少なくないだろう。
Webメールサービスの利点の1つが、自宅のデスクトップマシン、外出時用のノートPC、ネットカフェに設置されたPCなど、Webブラウザが利用できる環境なら、どのパソコンからでも利用できる簡便さだ。
無料でありながら、他のメールアドレスへの転送のほか、POPでの読み込み、IMAPに対応しているサービスもある。当初は、“本アド”と呼ばれるプロバイダーのメールアドレスを使いたくない時などに“捨てアド”として使われることが多かった無料Webメールサービスだが、現在はモバイル環境でメールをチェックすることが多いユーザーなら重宝することは間違いない。それぞれのサービスの特徴や利用目的に合わせて、うまく使い分けよう。
●事実上容量無制限のサービスも! 大容量の無料Webメール
かつてのWebメールといえば保存容量が5MB程度のケースが多く、自分宛に届くすべてのメールを削除せずに保存し続けることは難しかった。しかしGoogleの「Gmail」が先鞭をつけた大容量化は各社に波及。格段に使いやすくなっている。まずは保存容量1GB超のサービスをチェックしていこう。
■ Gmail
http://mail.google.com/
検索サービスでおなじみのGoogleが提供するWebメールサービス。当初から大容量をアピールしていたが、現在の保存容量は6GB超。保存容量の大きいユーザーには自動的にさらに容量追加がされるようで、事実上容量無制限となっている。スパムフィルタやIMAP対応、携帯電話対応も魅力だ。当初は招待制だったが、現在は誰でも登録すれば無料で利用できる。
■ Windows Live Hotmail
http://get.live.com/ja-JP/mail/overview
2007年に従来の「MSN Hotmail」という名称から、マイクロソフトの新世代サービス「Windows Live」に統合される形でサービス名称も変更された。同時に機能拡張が行なわれ、保存容量も5GBへと拡大された。スパムフィルタも実装する。
■ @niftyメール
http://nifmail.jp/promo.htm
http://www.nifty.com/mail/
大手プロバイダー「@nifty」が運営するWebメール。インターネット接続サービスを利用していない一般ユーザーでも、無料会員登録を行なうことで保存容量3GBのメールアカウントを取得できる。
■ livedoorメール
http://mail.livedoor.com/
ポータルサイト「livedoor」のWebメール。2007年末にGoogleの「Gmail」をベースとした新サービスへとリニューアルされた。現在の保存容量は2GB。旧サービスからメール本文やアドレス帳を移行させることもできる。
■ Yahoo!メール
http://promo.mail.yahoo.co.jp/
最大手ポータルサイト「Yahoo! JAPAN」のWebメールで、無料サービスの保存容量は1GB。各種の迷惑メール対策やフィッシング防止機能なども利用できる。有料のYahoo!プレミアム会員は保存容量1.5GB、Yahoo! BB会員やセキュリティーパック購入者は2GBへとさらに拡張される。
■ au one
http://auone.jp/
携帯電話でおなじみのau(KDDI)によるパソコン向けWebサイト。GmailをベースとしたWebメールサービス「au one メール」を提供中。保存容量は2GBとされているが、ログイン後の画面では6GB超であることが確認できる。
●ポータルサイトの定番無料サービス
Webメールはインターネット普及以前からの人気サービスとあって、提供会社も豊富。特にポータルサイトやプロバイダーによって運営されていることが多い。Webメール専門サイトをあわせてみていこう。
■ infoseekメール
http://email.www.infoseek.co.jp/
楽天系のポータルサイト「infoseek」の無料Webメールは、保存容量50MB。他のアカウント宛のメールを取り込む「外部メール(POP)」機能や迷惑メールの受信拒否フィルター(100件まで)など一通りの機能を搭載している。
■ gooメール
http://mail.goo.ne.jp/goomail/
NTTレゾナント運営のポータルサイト「goo」でもWebメールサービスを展開中。無料サービスは保存容量25MBとやや少なめだが、月額200円の「gooメールアドバンス」で2GBまでに拡張されるほか、標準サービスより文字数の短い「***@goo.jp」のアカウントが利用できる。
■ ウェブリメール
https://webrymail.biglobe.ne.jp/
大手プロバイダー「BIGLOBE」によるWebメール。基本的にはインターネット接続サービス利用者向けだが、月額無料の「コンテンツ」コースも用意されているため、比較的簡単にアカウントを取得できる。この場合の保存容量は20MB/月間1,000通まで。
■ エキサイトメール
http://www.excite.co.jp/mail/
保存容量4MBのWebメールサービス。メールの保存期間が設定されており、受信から60日が経過したデータは例外なく削除されるという。なお2007年末から2008年初頭にかけてリニューアルにともなうトラブルが発生したので、新規登録時には念のため稼働状況などに注意しよう。
■ Inter7
http://www.inter7.jp/
保存容量250MB、メール1通あたり最大100MBまで送受信可能。バナー広告などの収入で運営している無料サービスだが、メール本文には広告が入らないのも特徴という。Webメールとしての利用はもちろんPOP3に対応しているので一般的なメールソフトからもアクセスできる。
■ ZENNOコム
http://zenno.com/
POP3受信に対応した無料メールサービス。Webブラウザから新着チェックすることも可能だ。保存容量は5MB、未確認メールの保持期間が20日間。
■ fubako.com
http://www.fubako.com/
保存容量5MBのWebメールサービス。新規ユーザー登録やサービスへのログインは、提携する外部サイトで行なう仕組みになっている。TOPページ左ペインの「ポータルサイト一覧」から目的のサイトにアクセス後、手続きしよう。
●プロバイダー会員限定・その他の無料サービス
Webメールの提供形態はこのほかにもさまざま。プロバイダーが会員限定で提供するケースを中心に、無料のPOP3メールや転送メールなどここまで紹介しきれなかった各種のサービスをまとめた。
■ So-net Webメール
http://www.so-net.ne.jp/webmail/
大手プロバイダー「So-net」による会員向けWebメールサービス。一般的なユーザーインターフェイスに加え、可愛いらしいキャラクター満載の「Webメール de PostPet」を用意しているのが最大の特徴だ。容量は無制限だが保存期間を2カ月に設定しているので注意しよう。
■ OCN メールサービス
http://www.ocn.ne.jp/mail/
OCN会員向けのメールサービスを紹介するページ。基本サービスではメール保存容量最大100MB、2カ月まで保存でき、一般的なメールソフトで送受信できる。また専用サイトにログインすることでWebメール的に利用することも可能だ。
■ ODN メールサービス
http://www.odn.ne.jp/service/mail/
プロバイダー「ODN」会員向けに提供される「スタンダードメール」コースは容量20MB、保存期間90日。Webメールとしても利用可能で、複数のメールアドレスを一元管理する機能も追加されている。
■ ZERO Webメール
http://www.zero.ad.jp/appli/wmail_f.html
プロバイダー「ZERO」でも会員向けにWebメール機能を用意。インターネット接続サービス利用者に割り当てられるPOP3アカウントに届いたメールを、Webブラウザでチェックできる。保存容量は20MBから。
■ mopera U Webメール
http://www.mopera.net/plan/option/mail/webmail.html
mopera UはNTTドコモがおもにFOMA利用者向けに提供しているインターネット接続サービス。有料プランで提供されるメールアカウントは、Webブラウザからチェックできる。メール保存容量は50MBを基本とする。
■ Office Live
http://office.microsoft.com/ja-jp/officelive
マイクロソフトが提供している企業向けのビジネスサポートサービス。独自ドメインのWebサイトがもっとも安価なプランを利用することでも無料開設できる。5GBまで保存できるメールアカウントも複数発行可能だ。
■ JDNのフリーメールサービス
http://fm.japandesign.ne.jp/
「好きなアカウント名@1kw.jp 」という短いメールアドレスを無料で取得できる。POP3専用サービスのため、送受信には一般的なメールソフトが必要となる。保存容量は10MB。なお利用者には毎週メールマガジンが配信される。
■ 愛称メルアド
http://mail.marine.ne.jp/
容量5MBのPOP3メールアカウントを発行中。アドレスも「@desu.ne.jp」など10種類以上のドメインから選ぶことができる。有料の容量拡張サービスも用意している。
■ CSC ただめーる
http://www.csc.ne.jp/tadmail/
無料コミュニティサービス「CSC」にて提供中の機能。「転送メール」と呼ばれるサービスで、「希望アカウント@csc.jp」に届いたメールを他のメールアドレスに転送してくれる。
■ clubbbq.com
http://www.clubbbq.com/
無料の転送メールサービス。転送先を最大3つまで設定できるほか、差出人や件名を利用したメールフィルタ機能なども盛り込まれている。なお継続利用には広告メールの受信やアンケートへの協力が必要。
(2008/01/10)
[森田秀一]
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