読者が選ぶ2010年インターネット10大ニュース結果発表

トップは「青少年健全育成条例」めぐる話題

 12月17日から22日まで実施した読者投票により選定した「2010年インターネット10大ニュース」を発表します。編集部でピックアップした主要ニュースに対して、お1人様3票までの投票を受け付けました。ご協力ありがとうございました。

順位記事名関連記事
1都の青少年条例改正案が大きな議論に、「非実在青少年」規制めぐって1/2/3/4/5
2Googleが中国市場から撤退、「検閲をこれ以上容認できない」1/2/3/4
2ラジオのリアルタイムネット配信「radiko」が話題、正式サービス開始1/2/3/4
4AppleがiPad発売、電子書籍市場に参入1/2/3
5ダウンロード違法化を盛り込んだ改正著作権法が1月1日から施行1/2/3
5「IS03」「GALAXY」など国内キャリアもAndroid搭載スマートフォン投入1/2/3/4/5
7Windows 2000とWindows XP SP2のサポート期間が7月14日に終了1/2
8ヤフーがGoogleの検索エンジンと広告を採用、業務提携で1/2/3/4/5
9AppleがiPhone 4を発売、厚さ9.3mmで「網膜の限界を超える高密度液晶」1/2
10ウェブ改ざん被害相次ぐ、引き続きGumblarやアドサーバー改ざんの手口も1/2/3

 1位は、東京都青少年健全育成条例の改正をめぐる話題。INTERNET Watchではおもに携帯フィルタリングなどインターネットに関する規制の側面で取り上げたわけだが、漫画やアニメに描かれた「非実在青少年」に関する規制が大きな議論を巻き起こしたことで大きな注目を集めた。改正条例は12月15日に東京都議会で可決・成立したが、現在も講談社や集英社など出版10社で構成される「コミック10社会」が抗議を続けるなど、現在進行形の話題であることからも投票数が多かったと見られる。

 また、現在では漫画やアニメの流通チャネルとしてインターネットの占める役割が大きいことと関連しても、同条例の影響は大きそうだ。実際、東京都は条例改正を検討するにあたり、大手オンライン書店各社に対して“有害図書”の取り扱い状況や年齢確認の実施状況などについてアンケート調査を実施しており、条例改正の方向性を決めた東京都青少年問題協議会でも、これらオンライン書店での対応の必要性が語られていたほか、販売をともなわない同人サイトなどで公開されているコンテンツについても言及されていた。改正条例が施行される来年、フィルタリングやゾーニングといった対策とも関連してインターネット業界の対応が求められる可能性もあり、インターネットコンテンツの表現規制の議論に発展する可能性もある。

 2位は、Googleの中国市場撤退と、「radiko」に関する話題が同数だった。中国市場撤退をめぐって米Googleは、中国の人権活動家のGmailアカウントに対して攻撃が行われたことを明らかにするとともに、「Google.cn」における検閲をこれ以上容認する意思はないとの見解を表明。3月には、中国本土からの撤退を発表した。

 地上波ラジオをインターネット経由でリアルタイムに聴けるサービス「radiko.jp」については、11月には本格実用化を目的に「株式会社radiko」が設立され、サービス提供エリアも拡大するなど、新たな視聴者を着実に増やしている。スマートフォン向けの公式アプリに関する記事の人気も高かった。

 4位は、発売からわずか80日間で販売台数が300万台を突破した「iPad」に関する話題がランクイン。また、5位は、“ダウンロード違法化”などが盛り込まれた「改正著作権法」、国内キャリアもAndroid搭載スマートフォンに関する話題が同率でランクインした。


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(編集部)

2010/12/27 12:00