被害事例に学ぶ、高齢者のためのデジタルリテラシー

それってネット詐欺ですよ!

Twitterの怪しいトレンド便乗詐欺、「稼げるかも」と思って連絡したら大変なことに……

 Twitterで特徴ある不審なツイートを昨年から多く見かけるようになりました。具体的には、トレンドに入ったキーワードを無理やり使って脈絡のないツイートになっているのが特徴的で、銀行口座や証券口座の残高が数千万円になっている画像や、「稼ぎ方について教えた生徒、教え子からもお礼を言われた」などとLINE画面のキャプチャー画像が添付されているものをよく見かけるのです。

 これは、「トレンド便乗詐欺」です。トレンドのキーワードを含めたツイートで、画像に食いついて来るカモを待っているのです。今の時期ならバレンタイン関連など、話題になったキーワードは何でもありです。以前から似たような方法がありましたが、引っ掛かると高額な情報商材を購入させたり、マルチ商法に勧誘される恐れがあります。

Twitterのつぶやきにはトレンドのキーワードを付けて、口座残高やお札の束の画像を添付しているのが特徴です。以下、画面は筆者が再現したものになります

 ちなみに、詐欺師によってツイートのクオリティにばらつきがあります。例えば、スマートフォンの「新料金プラン」というキーワードがトレンド入りした場合、「スマートフォンに毎月かかる料金を気にしないようになりたいよね」などと、キーワードに関連するツイートをすることが多いのですが、ひどいものだと無理やりキーワードを使っているため、脈絡のないツイートになっていたり、関係のないトレンドのキーワードを4~5個箇条書きにして画像を添付するパターンもあります。これでも罠を張っているつもりであることは間違いありません。

トレンドのキーワードを単に並べただけのツイートもあります

 こうしたツイートをしているアカウントに対してダイレクトメッセージ(DM)を送ると、「もちろん、稼げますよ。本気でやるなら教えます」と連絡が届き、「それでもお金が欲しい」ということを伝えると、相手は本格的に詐欺を仕掛けてきます。この怪しいツイートに反応している時点で、カモになる可能性が高いと判断するので、とても丁寧に応対してきます。

 詐欺のパターンはさまざまです。稼ぎ方のノウハウを記載しているという高額な情報商材を買うように勧められたり、中にはいろいろな理由は付けるのですが、結論としてオンラインバンキングのアカウント情報を渡して欲しい、ということもあるようです。もちろん、教えた瞬間に残高全額を他の口座へ移動されて、そのままま連絡が途絶えてしまうことも考えられます。

実際に連絡すると詐欺の被害に遭う可能性があります

 トレンド便乗詐欺は、トレンドの検索結果も汚染します。悪影響が大きいので、Twitter側もなるべく早く検索に出さないと言った対応をして欲しいところです。

 個人としての対応策としては、この手の事例を把握し、見かけても無視することが重要です。相手にしなければ良いのです。「本当に稼げるのですか」などと連絡してしまっては相手の思うつぼです。

 「もしかしたら本当に稼げるかも」「話半分でも……」などと考えてはいけません。怪しい話はスルーするデジタルリテラシーを身に付けましょう。

あなたの両親も“ネット詐欺”の餌食になっているかもしれません――その最新の手口を広く知ってもらうことで高齢者のデジタルリテラシー向上を図り、ネット詐欺被害の撲滅を目指しましょう。この連載では、「DLIS(デジタルリテラシー向上機構)」に寄せられた情報をもとに、ネット詐欺の被害事例を紹介。対処方法なども解説していきます。

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