被害事例に学ぶ、高齢者のためのデジタルリテラシー

引っ掛からないように注意!

警察庁を騙る手口も登場! 日々大量に送られてくるフィッシング詐欺メールで気を付けたいこと

 楽天やアマゾンといった大手ショッピングサイトやJCB、楽天カードといったクレジットカード会社などを騙り、メールに記載した誘導先のウェブサイトでアカウント情報を盗もうとするフィッシング詐欺が横行しています。

 フィッシング対策協議会に寄せられた報告の数は2021年10月時点で4万8740件でした。Amazonが全体の28.2%を占めており、続いてメルカリ、三井住友カード、ETC利用照会サービス、楽天を騙っているようです。

フィッシング対策協議会には毎月大量のフィッシング詐欺報告が寄せられています。

 今回は、これらとは別のパターンのフィッシング詐欺メールを紹介します。数が多くないからこそ、偶然遭遇した時に騙されてしまいかねません。事例をチェックしておくことで、ネット詐欺被害を回避できます。

 11月11日に警察庁は、警察庁の名称やロゴを使用したプレゼント当選詐欺について警告しました。フィッシング詐欺メールなどから誘導したウェブサイトに警察庁のロゴを掲示し、クレジットカードなどの個人情報を入力させようとする手口です。

 7月14日には、日本年金機構の「ねんきんネット」を騙る詐欺メールについて注意喚起が行われました。メールやSMSでフィッシング詐欺ページに誘導し、本物そっくりの画面で個人情報番号を盗もうとします。氏名や生年月日、住所、メールアドレスに加えて、電話番号、クレジットカード番号、基礎年金番号などをまとめて入力させようとします。

 手口によっては、日本年金機構年金払戻管理局や払戻返金部門など、存在しない部署名を名乗り、振り込むための銀行口座情報を盗もうとするケースもあります。

ねんきんネットのフィッシング詐欺ページ。(フィッシング対策協議会より)

 8月30日には、厚生労働省のコロナワクチン情報サイトを騙るフィッシング詐欺サイトが確認されました。新型コロナウイルスワクチン接種の総合案内サイト「コロナワクチンナビ」に似せたウェブサイトへ誘導するフィッシング詐欺メールがばらまかれているのです。

 厚生労働省などを騙り、ワクチン接種の予約ができると謳うのです。その際に、クレジットカード番号などの入力も求められます。

 今回はコロナワクチンナビの本物のURLである「https://v-sys.mhlw.go.jp」に似せたURLの詐欺ページも確認されています。やはり、基本的にメールやメッセージに記載されているURLをクリックしない方が安全です。

コロナワクチンナビを装う詐欺サイト(フィッシング対策協議会より)

 IDやパスワードをはじめ、個人情報を入力する際は注意してください。特に、メールやSMSに記載されたURLを開く場合は、偽物の可能性が高いと考えておく方が安全です。

 万一、フィッシング詐欺サイトに情報を入力してしまった場合は対処が必要です。メールアドレスだけの場合でも、受信する迷惑メールが急激に増えることもあるので、新しいメールアドレスの取得も考える必要があります。

 クレジットカードや銀行口座の情報を入力してしまったなら、すぐにクレジットカード会社や銀行に連絡し、カードを停止し、再発行の手続きを行いましょう。電話番号を入力してしまった場合は、詐欺の電話がかかってくる可能性があります。もし、架空請求などの連絡が来たら、警察に相談しましょう。

 フィッシング詐欺は気を抜いていると簡単に引っ掛かってしまうことがあります。即大金を失う、というわけではありませんが、サイバー犯罪に巻き込まれると被害回復が大変なので、君子危うきに近寄らず、で日々の心得が重要です。個別の事例を学ぶのと同時に、未知のネット詐欺に遭遇しても、被害に遭わないようなデジタルリテラシーを向上させ、フィッシング詐欺を回避しましょう。

あなたの両親も“ネット詐欺”の餌食になっているかもしれません――その最新の手口を広く知ってもらうことで高齢者のデジタルリテラシー向上を図り、ネット詐欺被害の撲滅を目指しましょう。この連載では、「DLIS(デジタルリテラシー向上機構)」に寄せられた情報をもとに、ネット詐欺の被害事例を紹介。対処方法なども解説していきます。

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高齢者のデジタルリテラシー向上を支援するNPO法人です。媒体への寄稿をはじめ高齢者向けの施設や団体への情報提供、講演などを行っています。もし活動に興味を持っていただけたり、協力していただけそうな方は、「support@dlis.info」までご連絡いただければ、最新情報をお送りするようにします。

※ネット詐欺に関する問い合わせが増えています。万が一ネット詐欺に遭ってしまった場合、まずは以下の記事を参考に対処してください
参考:ネット詐欺の被害に遭ってしまったときにやること、やってはいけないこと