被害事例に学ぶ、高齢者のためのデジタルリテラシー

URLを貼ってチェック!

怪しいウェブサイトの危険性ってどう判断すればいい…? 無料で検証してくれるサービスを使ってみた

 BBソフトサービス株式会社は「詐欺サイトチェッカー」の提供を9月26日に開始しました。URLを入力すると、詐欺サイトかどうか診断してくれる無料のサービスです。

 BBソフトサービスが提供しているネット詐欺対策ソフト「詐欺ウォール」に搭載されている「ブラックリスト検知」機能を利用し、詐欺サイトかどうかを教えてくれます。

 似たサービスとして、セキュリティ企業のトレンドマイクロが「Site Safety Center」のほか、LINEで利用できる「ウイルスバスター チェック!」無料で提供しています。ただし、これらのサービスの検証結果が100%確実というわけではないため、あくまで参考程度に捉えておきましょう。基本的にはメールやSMSなどのメッセージに記載されているURLは開かず、検索サイトから目的のページにアクセスする方が安全です。

詐欺サイトチェッカーを実際に使ってみた結果……

 それでは、詐欺サイトチェッカーを実際に使ってみます。詐欺サイトチェッカーを開き、入力フォームにURLを貼り付け、「チェック」をクリックします。ブラックリストに登録されていなければ「安全な可能性が高いwebサイトです」と表示されます。

詐欺サイトチェッカーにURLを入力して「チェック」をクリックします
ブラックリストに登録されていなければ「安全な可能性が高いwebサイトです」と表示されます

 ブラックリストに登録されている場合、「このwebサイトは違法サイト/詐欺サイトとして報告されています」と表示されます。このような検証結果が出た場合は注意しましょう。

ブラックリストに登録されているURLにはアクセスしないようにしてください

 筆者の所属するDLIS(デジタルリテラシー向上機構)に寄せられた詐欺メールのURLをいくつか入力してみると警告が表示されました。ただし、URLによっては「安全な可能性が高いwebサイト」と判定されることもありました。

 冒頭でも説明しましたが、あくまでも、このサービスはBBソフトサービスが保有しているブラックリストにそのURLが載っているかどうかを確認するものです。当然、漏れもありますし、そもそも最新のネット詐欺だとデータベースへの登録が間に合わず、検出できないこともあるでしょう。

 安全と判定されても100%安全だとは思わないでください。画面に表示されている通り、「安全な可能性が高い」だけということを理解したうえで使ってみましょう。

URLの判定が間違っている場合はリクエストを送ることができます

 なお、詐欺ウォールでは、ブラックリスト検知に加えて、ウェブサイトの構造や特徴を解析する「ヒューリスティック検知」と機械学習による「AI検知」も行っており、この3つの組み合わせによって未知の詐欺サイトを検知し、ブロックできます。詐欺ウォールは、Windows、macOSおよびAndroid、iOSの各OSに提供される月額版(税込220円、iOS版のみ税込240円)のほか、これら4つのOSに対応し、最大3台の端末で利用できる年額版(1年版:税込3080円)も販売されています。ネット詐欺被害を可能な限り回避したい、という人は導入を検討してみてはいかがでしょうか。

あなたの両親も“ネット詐欺”の餌食になっているかもしれません――その最新の手口を広く知ってもらうことで高齢者のデジタルリテラシー向上を図り、ネット詐欺被害の撲滅を目指しましょう。この連載では、「DLIS(デジタルリテラシー向上機構)」に寄せられた情報をもとに、ネット詐欺の被害事例を紹介。対処方法なども解説していきます。

高齢者のデジタルリテラシー向上を支援するNPO法人です。媒体への寄稿をはじめ高齢者向けの施設や団体への情報提供、講演などを行っています。もし活動に興味を持っていただけたり、協力していただけそうな方は、「dlisjapan@gmail.com」までご連絡いただければ、最新情報をお送りするようにします。

※ネット詐欺に関する問い合わせが増えています。万が一ネット詐欺に遭ってしまった場合、まずは以下の記事を参考に対処してください
参考:ネット詐欺の被害に遭ってしまったときにやること、やってはいけないこと