“Wi-Fiの困った”を解決できる便利ワザ

基本編 第4回

【Q】ビームフォーミングって何?

電波が持つ「波」の性質を利用し、特定の方向へ電波を送受信できる技術がビームフォーミングです。Wi-Fiルーターと子機で通信を行う際の電波強度を高められます。

【A】特定方向へ電波を送信することで安定した通信を可能にする技術です

 ビームフォーミングは、無線通信で使われる技術の1つで、特定の方向へ電波を送信したり、特定の方向からの電波を受信したりする技術です。

 通常、Wi-Fiで使われる電波には指向性がなく、どの方向にも広がっていきます。つまり、電波強度は方向によって違いがありません。

 ビームフォーミングの技術は、この電波が飛ぶ方向を制御し、特定の方向へ集中させるためのものです。

 これによって、受信側であるWi-Fi子機の位置を特定して、そちらの向きへ集中することで電波強度を高め、安定した通信を可能にします。また、電波が届く方向をコントロールすることで、電波の干渉を抑えられるというメリットもあります。

ビームフォーミングに対応したNECプラットフォームズのWi-Fi 6ルーター「WX6000HP」。昨今Wi-Fiルーターの多くはビームフォーミングに対応する

波の性質を使って電波をコントロール

 電波をコントロールするためにビームフォーミングで利用しているのは、電波が持つ「波」の性質です。

 波は、周期的に繰り返される現象であり、その運動の過程にある特定の局面を“位相”と呼びます。そして電波は、同じ位相の波を掛け合わせると強度が高まる一方、反対の位相(逆位相)を掛け合わせると打ち消すことができます。

 ビームフォーミングでは、この仕組みを利用し、複数のアンテナで同じ位相、あるいは異なる位相の電波を出力し、強度や方向を調整しているわけです。

 ビームフォーミングを使うには、Wi-Fiルーターだけでなく、Wi-Fi子機の側であるスマートフォンやPC、タブレットも対応していなければなりません。ただ、Wi-Fiに対応した昨今のノートPCなどの多くはビームフォーミングに対応しているので、特に意識せずに利用ができます。

連載『“Wi-Fiの困った”を解決できる便利ワザ』について

スマホをWi-Fiに接続する方法は? Wi-Fiがつながらない原因と解消法は? Wi-Fiルーターの選び方は? この連載では、これからWi-Fiを導入する人や、Wi-Fiを導入しているがトラブルを抱えている人に向けて「Wi-Fiの基本」や「トラブル解消のテクニック」をQ&A形式で解説していきます。

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