“Wi-Fiの困った”を解決できる便利ワザ
基本編 第1回
【Q】フリーWi-Fiって使っても大丈夫?
2021年6月23日 06:00
【A】フリーWi-Fiによっては危険な場合もある
スマートフォンやタブレット、ノートPCなどをインターネットに接続するために、レストランやコンビニ、空港などさまざまな場所で提供されているのが「フリーWi-Fi」や「公衆無線LAN」などと呼ばれているもので、無線LANを利用してインターネット接続を提供するサービスです。
スマートフォンやタブレットで利用するモバイル回線は、毎月の通信容量が「1カ月あたり5GBまで」などと決まっていることが一般的で、これを超えて通信を行うと通信速度が大幅に低下し、元に戻すには追加費用を支払って一定の通信容量を追加で購入しなければなりません。
しかし、フリーWi-Fiを利用すれば、モバイル回線の通信容量を消費することなくインターネットを利用できます。特に、1カ月に利用できる通信容量が少ないモバイル回線を利用しているユーザーにとっては、フリーWi-Fiは非常にありがたいサービスだと言えるでしょう。
ただ、フリーWi-Fiを利用する際には、電波の傍受により通信内容が第三者に盗み見られる可能性があることに注意する必要があります。そこで必要となるのが通信内容の暗号化です。
多くのフリーWi-Fiでは、タブレットやスマートフォン、ノートPCといったデバイスとアクセスポイント間の通信を暗号化する仕組みを利用しています。
しかし、フリーWi-Fiによっては、暗号化せずに通信を行うものがあり、通信内容を盗み見られるリスクがあります。また、暗号化キーが掲示されているフリーWi-Fiでは、通信内容を復号化して読み取られてしまうこともあり得ます。
さらに、たとえ暗号化がされている環境であっても、電波が傍受され、その方式によっては脆弱性を悪用されて通信内容が読み取られてしまうこともあるのです。
VPNサービスを活用して通信内容が盗み見られるのを防ぐ
そして、こうしたフリーWi-Fiを安全に利用するために、数多く提供されているのが「VPNサービス」と呼ばれているものです。VPNは「Virtual Private Network」の略で、サーバーとデバイスの間での通信内容の暗号化などを可能にする仕組みです。
もともと外出先や自宅で使っているパソコンから、社内ネットワークに安全にアクセスするためにVPNは利用されていましたが、最近では通信内容を暗号化し、フリーWi-Fiを安全に利用するための個人向けサービスも数多く登場しています。
そうしたサービスの1つとして、トレンドマイクロがAndroid/iOS向けに提供しているのが「フリーWi-Fiプロテクション」です。接続時にWi-Fiの安全性をチェックし、危険だと判断した場合は自動的にVPNで暗号化する機能などがあり、安全にWi-Fiを利用できるようになります。
なお、VPNはその仕組み上、サーバー側で接続先や通信内容を把握できるので、悪意のあるVPNサービスを使うと通信内容が第三者に盗み見られる可能性があります。こうしたリスクがあることを理解し、利用するVPNサービスは慎重に選びましょう。
スマホをWi-Fiに接続する方法は? Wi-Fiがつながらない原因と解消法は? Wi-Fiルーターの選び方は? この連載では、これからWi-Fiを導入する人や、Wi-Fiを導入しているがトラブルを抱えている人に向けて「Wi-Fiの基本」や「トラブル解消のテクニック」をQ&A形式で解説していきます。
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