スッキリ分かるWi-Fiルーター(ASUS編)
第18回
Wi-Fiの使い過ぎを防ごう! 子機の接続断と速度の制御(ASUS「RT-AC59U」編)
2020年1月30日 10:00
本連載では、ASUSのWi-Fiルーター「RT-AC59U」を使った設定を行っている。前回までで、セキュリティ対策も考えたWi-Fiルーターの基本的な設定を完了できた。QRコードを駆使して、複雑な暗号化キーを安全に使いこなして欲しい。
「スッキリ分かるWi-Fiルーター(ASUS「RT-AC59U」編)」記事一覧
「ペアレンタルコントロール」でWi-Fi子機での通信の使い過ぎを制御
今回は、子どものいる家庭などで便利な「ペアレンタルコントロール」の機能を使ってみよう。これを使うと、特定のWi-Fi子機によるインターネットの使い過ぎをコントロールできる。
なお、この機能はWi-Fiルーターの動作モードをアクセスポイントに設定していると利用できないので注意しよう。例えば、ISPから提供されたルーター機能内蔵のホームゲートウェイなどと組み合わせて使う場合などには、特に注意したい。
さらに、スマホでWi-FiではなくSIMによるモバイル回線を用いて通信をする場合にも、ペアレンタルコントロール機能による制御はできない。子どもには、自宅ではWi-Fiのみで利用するタブレットやゲーム機などを使わせたり、スマホであれば外出時に必要なとき以外にSIMを抜いてしまうといった、利用上の工夫が必要になるかもしれない。
Wi-Fi子機ごとに接続できる曜日と時間を設定
まずは、インターネットの利用をコントロールしたいWi-Fi子機を、ルーターであるRT-AC59Uにつなげておこう。
接続すると、「ASUS Router」アプリの[デバイス]タブに表示されるようになる。その後[家族]タブを表示させ、ここに表示されたデバイスごとに、接続スケジュールを設定する。
なお、ペアレンタルコントロール機能の利用にあたっては、Wi-Fiルーターの時刻が正しいことが大前提になる。一度時刻を確認しておくと確実だ。時刻の設定方法は連載第16回の後半で解説している。
登録したデバイスは、時間になるとインターネット接続ができなくなる。
Wi-Fiの通信速度の上限を決めて使い過ぎを防ぐ
もう1つの手法として、「QoS(Quality of Service)」を使うこともできる。これは、通信できる帯域幅を制限することで使い過ぎを防ぐもの。つまり、接続自体を遮断するのではなく、接続の転送速度を制限するわけだ。
例えば、かなり遅い「0.1Mbps」などに絞れば、高品質な動画再生はできなくなるし、対戦ゲームもとてもやりにくくなる。この状態でもメールやLINE、Twitterなど、テキストベースのやり取りは、反応は少し遅くなるが問題なくできる。
このため結果的に、YouTubeなどの動画の見過ぎやゲームのやり過ぎを防ぐことができる。こちらは時間で制御することはできず、設定した後は、ずっと制限されたままになる。
ちなみに0.1Mbpsだと、動画再生は最低画質の144pでも途切れ途切れで実用的ではなかった。0.2~0.3Mbpsだと、スマホでかろうじて低画質の動画が再生できる程度だ。そして1Mbpsでは、ワリと制限なく使えてしまう感触だ。ちなみに、0.1Mbps以下に設定することはできない。
[設定]タブの[QoS]にある[子供用帯域幅]に速度をあらかじめ設定しておくと、複数端末や設定のオン/オフを頻繁にしたいときに便利だ。どのあたりの帯域が制限用にベストかは、実際に試してみて試行錯誤する必要はある。
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(協力:ASUS JAPAN株式会社)