スッキリ分かるWi-Fiルーター(ASUS編)
第17回
Wi-Fiを訪問客に貸すときは「ゲストネットワーク」で(ASUS「RT-AC59U」編)
2020年1月23日 10:00
本連載では、ASUSのWi-Fiルーター「RT-AC59U」を使った設定を行っている。セキュリティ対策として、前回まででに、パスワードマネージャー「Bitwarden」を活用して生成した、覚えられないほど複雑なパスワードをWi-Fiの暗号化キーとして設定した。複雑な文字列にしても、QRコードを使えばWi-Fi接続は簡単だ。
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同じLANにつないらスマホで何ができる?
ただし、友人などの他人の端末をWi-Fiに直接接続させるのは“厳禁”だ。Wi-Fiでインターネットを一時的に使ってもらうときには、必ず「ゲストネットワーク」を活用したい。
スマホだと、あまり気が付かないかもしれないが、使っているWi-Fiルーターにつないだスマホなどの端末からは、インターネットへの接続以外にも、ルーターの同じネットワークにつながるほかの機器に対し、さまざまな操作ができてしまう。身内で使う分には便利だが、関係ない人がアクセスできてしまうと、例えば以下のように、いろいろと面倒なことになることもある。
- Wi-Fiルーターの設定画面へのアクセス
Wi-Fiルーターの設定をするためのログイン画面へアクセスできる。ログインするにはIDとパスワードが必要だが、パスワードをクラックする取っかかりにはなる - IoT機器の設定が可能
同一LAN内のネットワークカメラやビデオ機器などにもアクセスできるので、もし友人などの他人が悪意を持っていれば、ルーターのネットワークに接続したスマホを室内に隠し置き、インターネット越しに遠隔操作することもできる。これは、高性能な盗聴器やカメラを設置しているのと同じ状況だ。モバイル回線ではなくWi-Fi接続なら、超小型スパイカメラの設置がさらに容易となる - ファイル共有へのアクセス
もし、LAN内に誰でも読み取れるように設定された共有フォルダーがあれば、丸裸の状態と同じだ。何の苦労もなく、中身を見られたり持ち出されたりしてしまう
せっかく複雑なパスワードにしてセキュリティを強固にしても、漏れてしまえば意味はない。特に電波の届く範囲のご近所の友達が、Wi-Fiルーターへアクセスしてしまわないようにしたい。
ゲストネットワークはアプリで簡単にその都度作成できる
ゲストネットワークを使えば、利用した後に削除してしまうこともできる。つまり、そのときだけ利用できるWi-Fiとなるわけだ。設定画面へのアクセスもできなかったり、利用する帯域を絞るコントロールなどもできる。
このゲストネットワークは、「ASUS Router」アプリから簡単に設定ができる。
接続時間の設定を「無限大」に設定すると時間無制限でゲストネットワークを公開できるが、これはお勧めしない。利用する都度、作成するようにして欲しい。
なお、ゲストネットワークに対して、利用する帯域を制限することもできるが、これについては次回に紹介しよう。
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(協力:ASUS JAPAN株式会社)