“Wi-Fiの困った”を解決できる便利ワザ

基本編 第7回

【Q】Wi-Fiのブリッジ接続って何?

【A】アクセスポイントが内蔵するルーター機能を使わないモードです

 Wi-Fiアクセスポイントの多くには、ルーターとしての機能が組み込まれています。ルーターとは、ネットワークとネットワークを接続するための機能であり、インターネットと自宅のネットワーク(家庭内LAN)を接続するために必要になります。このルーターとしての機能を使わずに、Wi-Fiアクセスポイントを利用することを「ブリッジ接続」と呼びます。

 アクセスポイントをブリッジ接続で利用するのは、インターネット回線に直接つながれている、プロバイダーから提供/貸与されている、ブロードバンドルーターやONU(回線終端装置)などの機器にルーター機能がある場合です。この場合、アクセスポイントをブリッジ接続で利用することにより、インターネット回線に直接つながれている機器のルーター機能を利用します。

 一方、プロバイダーから提供/貸与されている機器にルーター機能がない場合は、ブリッジ接続ではなく、アクセスポイントのルーター機能を有効にして接続します。

 アクセスポイントによっては、インターネットに直接つながれている機器にルーター機能があるかどうかを自動的に判別し、ルーターの有効/無効を自動的に切り替える機能を備えています。もし、プロバイダーから提供/貸与された機器のルーター機能の有無が分からない場合は、こうした機能を利用するとよいでしょう。

ルーター機能の有効/無効(ブリッジ接続)の切り替えは、本体に備えられたスイッチで設定するアクセスポイントが多い。写真はNECプラットフォームズの「Aterm WX6000HP」で、背面のスイッチを「RT」にするとルーター機能が有効に、「BR」にすればブリッジ接続になる

正しく設定しなければトラブルに発展する可能性も

 なお、インターネットに直接つながれている機器にルーター機能があり、それに接続したWi-Fiアクセスポイントでルーター機能を有効にした場合でも、一般的にはインターネットに接続することが可能です。

 こうした構成は二重ルーターとも呼ばれ、オンラインゲームなど一部のインターネットとの通信が正常に行われなくなる可能性があるほか、家庭内LANで完結する通信でも、利用しているプロトコルによってはトラブルが発生する可能性があります。

 そのため、アクセスポイントを新たに設置する際には、インターネットに直接つながれている機器のルーター機能の有無をチェックし、ルーター機能の有効/無効(ブリッジ接続)を適切に設定するようにしましょう。

連載『“Wi-Fiの困った”を解決できる便利ワザ』について

スマホをWi-Fiに接続する方法は? Wi-Fiがつながらない原因と解消法は? Wi-Fiルーターの選び方は? この連載では、これからWi-Fiを導入する人や、Wi-Fiを導入しているがトラブルを抱えている人に向けて「Wi-Fiの基本」や「トラブル解消のテクニック」をQ&A形式で解説していきます。