地図と位置情報

情報流出リスクが低い“インストール型”地図ソフト、児童の防犯対策に小学校での活用事例も

昭文社、「スーパーマップル・デジタル20」発売

 株式会社昭文社は、PC用地図ソフトの最新版「スーパーマップル・デジタル20」を7月5日に発売すると発表した。対応OSはWindows 10/8/8.1/7。

「スーパーマップル・デジタル20」

高速道路のSA・PAを経由地に設定してルート検索可能

 スーパーマップル・デジタルは、地図データをPCのローカルストレージに保存して使用するインストール型の地図ソフト。今回発売される新バージョンでは、車でのルート検索用データについて、2018年8月末時点に判明した2019年4月1日現在の情報を収録している。一方通行・右折禁止などの交通規制を反映したルート検索を行えるほか、高速道路上のSA・PAを経由地として設定することもできる。距離や所要時間、標準的な経費(料金)を目安として算出できる。

 また、徒歩のルート検索についても、横断歩道などを考慮した歩行者専用ルートを検索できる。なお、鉄道利用時の路線乗換表示については、別売りの路線検索ソフトが必要となる。

SA・PAを経由地として設定可能

KMLデータファイルの出力や取り込み・編集が可能

 ルートプランなどの情報を入力することで、カスタム情報を作成し、地図上に表示できる。作成したカスタム情報をKML形式のファイルとして出力し、Google Earthなどで表示することも可能だ。ほかの地図ソフトで作成されたKMLデータファイルを取り込んで、本ソフト上で編集・加工することもできる。

KMLファイルの取り込み画面

 Android/iOS用の「スーパーマップル・デジタル」アプリも用意されており、こちらは無料でダウンロード可能。Android/iOSアプリで入力したデータをPCで加工・編集してKML出力することも可能だ。

Android/iOSアプリでも、KMLファイルを取り込むことが可能

Excelデータを読み込み、地図上でグラフ化~簡易エリアマーケティングツールにも

 Excel 97-2003形式(.xls)、Excelブック形式(.xlsx)、テキスト形式(.csv/.txt)のデータを地図上に表示できるため、顧客管理情報などを可視化して簡易エリアマーケティングツールとして使用することも可能。目的に合わせて分布図や円グラフ、棒グラフなどを表示させることもできる。

エリアマーケティングツールとして利用可能

 スーパーマップル・デジタルはインストール型のため、個人情報などを入力して地図を作成した場合でも情報流出などのリスクが低いとしており、この点が注目されて、茨城県守谷市にて市内の小学校全13校に導入された。小学校では、児童の住所データと登下校のルートを盛り込んだ地図を作成・出力し、防犯対策に活用しており、登下校で1人になる児童の数や時間を正確かつ効率的に把握できるようになったという。

学校現場での活用例

 スーパーマップル・デジタル20は、「全国版」「東日本版」「西日本版」の3種類がラインアップされており、いずれも全域~小域図については全国エリアを収録。詳細図については、東日本版は北海道~中部地方、西日本版は中部~九州・沖縄地方までを収録する。パッケージ製品(DVD 2枚組)の価格(税別)は、全国版が1万5500円、東日本版、西日本版が各9500円。このほかに、エリア別の購入が可能なダウンロード版も用意している。

INTERNET Watchでは、2006年10月スタートの長寿連載「趣味のインターネット地図ウォッチ」に加え、その派生シリーズとなる「地図と位置情報」および「地図とデザイン」という3つの地図専門連載を掲載中。ジオライターの片岡義明氏が、デジタル地図・位置情報関連の最新サービスや製品、測位技術の最新動向や位置情報技術の利活用事例、デジタル地図の図式や表現、グラフィックデザイン/UIデザインなどに関するトピックを逐次お届けしています。

片岡 義明

フリーランスライター。ITの中でも特に地図や位置情報に関することを中心テーマとして取り組んでおり、インターネットの地図サイトから測位システム、ナビゲーションデバイス、法人向け地図ソリューション、紙地図、オープンデータなど幅広い地図・位置情報関連トピックを追っている。測量士。インプレスR&Dから書籍「位置情報トラッキングでつくるIoTビジネス」「こんなにスゴイ!地図作りの現場」、共著書「位置情報ビッグデータ」「アイデアソンとハッカソンで未来をつくろう」が発売。