地図と位置情報

“働き方改革”に効く位置情報ソリューションとは? 「総務・人事・経理ワールド2019」で見てきた

 オフィスにおけるさまざまな業務の支援サービスが一堂に会するイベント「総務・人事・経理ワールド2019」が5月末に東京ビッグサイトにて開催された。テレワーク支援や会議システムなどに関する展示を行う「働き方改革EXPO」や、人事管理システムや教育・研修に関するサービスをテーマとした「HR EXPO」など計8つのイベントが同時開催される商談展だ。今回は、同イベントに展示されていた“働き方改革”を支援するための位置情報ソリューションを紹介する。

株式会社Phone Appliと株式会社スノーピークビジネスソリューションズの共同ブース

オフィス内で人やモノの位置を確認可能、アウトドアを取り入れた働き方改革を推進 ~株式会社Phone Appli

 社員や顧客の連絡先情報をクラウドで一元管理できる電話帳クラウドサービス「連絡とれるくん」を提供する株式会社Phone Appli。同サービスにはオプションとして、オフィス内の社員やモノの居場所が分かるサービス「居場所わかるくん」も用意されている。無線LANやビーコンなどの技術を使って屋内における社員の位置情報をリアルタイムに可視化するサービスで、ユーザーの居場所をオフィスの屋内地図上に表示できるほか、テキストでも表示できる。ユーザーごとに位置情報を確認できるほか、すべてのユーザーの居場所をマップ上に表示させることも可能だ。

 屋内測位技術には、社員が持つスマートフォンが接続しているWi-Fiアクセスポイントの情報をもとに位置情報を解析する「Cisco CMX」(Cisco Systems社)と、メッシュ接続が可能な「Bluetooth mesh」技術により社員が持つビーコンタグの位置情報を把握する「EXBeacon」(株式会社WHERE)を採用している。これらの技術により、フリーアドレスを採用しているオフィスにおいて、誰がどこにいるかをすぐに確認できる。

「EXBeacon」のタグ
屋内地図上にタグの位置を表示

 Phone Appliは2018年2月に新オフィス「CaMP」を開設し、いすと机がキャンプ仕様で、キャンピングテントの中でディスカッションができる“アウトドアオフィス”を実現した。このオフィスは、アウトドアを取り入れた働き方改革を提案する株式会社スノーピークビジネスソリューションズのショールームにもなっており、今回のイベントでも両社の共同出展というかたちで新オフィスの映像を大型ディスプレイで表示していた。

スノーピークビジネスソリューションズ

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INTERNET Watchでは、2006年10月スタートの長寿連載「趣味のインターネット地図ウォッチ」に加え、その派生シリーズとなる「地図と位置情報」および「地図とデザイン」という3つの地図専門連載を掲載中。ジオライターの片岡義明氏が、デジタル地図・位置情報関連の最新サービスや製品、測位技術の最新動向や位置情報技術の利活用事例、デジタル地図の図式や表現、グラフィックデザイン/UIデザインなどに関するトピックを逐次お届けしています。

片岡 義明

フリーランスライター。ITの中でも特に地図や位置情報に関することを中心テーマとして取り組んでおり、インターネットの地図サイトから測位システム、ナビゲーションデバイス、法人向け地図ソリューション、紙地図、オープンデータなど幅広い地図・位置情報関連トピックを追っている。測量士。インプレスR&Dから書籍「位置情報トラッキングでつくるIoTビジネス」「こんなにスゴイ!地図作りの現場」、共著書「位置情報ビッグデータ」「アイデアソンとハッカソンで未来をつくろう」が発売。