地図と位置情報

“移動するだけ”でポイントが貯まるアプリ「トリマ」、最大1000万マイルが当たるキャンペーン開催

空気階段・鈴木もぐら氏も借金返済に活用!?

空気階段(左:鈴木もぐら氏、右:水川かたまり氏)

 地図会社のジオテクノロジーズ株式会社は9月14日、ポイ活アプリ「トリマ」の1000万ダウンロード突破を記念したプレゼントキャンペーンを開始すると発表。都内で記者発表会を開催し、ゲストとしてお笑いコンビ「空気階段」の2人が登場した。

ポイ活アプリ「トリマ」の月間アクティブユーザー数は約400万人

 「トリマ」は、移動することにより報酬(マイル)を獲得できるM2E(Move to Earn)アプリだ。貯まったマイルはAmazonギフト券、楽天ポイントやTポイント、nanaco、Ponta、WAONなどのポイントのほか、現金での銀行振込、森林保全団体や国境なき医師団への寄付にも使える。

 同アプリは2020年10月にローンチした後、2021年2月に100万ダウンロードを突破し、6月に300万ダウンロード、10月に500万ダウンロード、2022年2月に800万ダウンロード、そして6月に1000万ダウンロードを突破した。これについてジオテクノロジーズの豊田俊作氏(執行役員 メタバース アプリケーション事業統括)は以下のように語った。

 「2020年7月にベータ版を公開して以来、多くの方にご支持をいただいたおかげで、リリースから2年弱で1000万ダウンロードを突破することができました。ダウンロードしていただいた方の利用継続率が高く、月間アクティブユーザー数は約400万人と大規模なものになっています。」

「トリマ」のダウンロード数の推移
ジオテクノロジーズ株式会社の豊田俊作氏(執行役員 メタバース アプリケーション事業統括)

 年代別の割合については、400万人のうち20~30代が約50%を占め、利用者数は約200万人と最も多いが、40歳以上の割合も34%(約130万人)を占めており、幅広い世代で利用されていることが分かる。

年代別利用者の増加推移

 トリマは、ユーザーから許諾を得たうえで位置情報を収集しており、このデータは匿名加工処理によって個人を識別できないようにしたうえでビッグデータとして活用している。1日に取得する位置情報は約10億件に上るという。

 「我々はこのビッグデータを分析することで現実世界の変化を捉えることが可能で、これを地図データの整備や更新に利用しています。また、そのほかにも、通行量調査や渋滞統計、人流統計などの算出にも活用して、社会課題の解決に役立てています。」(豊田氏)

位置情報ビッグデータを活用

 今回、トリマの1000万ダウンロード突破を記念して開催されるキャンペーンは、9月14日~30日のキャンペーン期間中にトリマで合計1000歩以上歩いた人の中から抽選でマイルをプレゼントするもの。賞品は1等1000万マイル(10万円相当)が10名、2等10万マイル(1000円相当)が90名、3等1万マイル(100円相当)が900名となっており、当選者へのマイル付与は10月下旬の予定。

最大1000万マイルが当たるプレゼントキャンペーンを実施

 同社は2022年1月、旧社名のインクリメントP株式会社からジオテクノロジーズ株式会社へと社名を変更し、新たなスタートを切った。このときに同社は「地球上で起こるさまざまな事象を予測できる“Geo-Prediction”な世界を実現し、社会課題を解決する」というビジョンを掲げている。

 「当社は道路走行画像を40億枚、1億台以上の携帯端末に採用されている地図データ、そしてトリマが収集している1日10億件以上の人流移動ログを保有しており、このようなビッグデータにさまざまなテクノロジーを掛け合わせることで未来予測を実現していきたいと思います。」(豊田氏)

 同社は引き続きトリマの2000万ダウンロード突破を目指していく方針で、今回のようなPRイベントを開催することで露出の機会も増やしていきたいとしている。また、他社のポイ活アプリとの差別化については、マイル還元率の高さと、ポイント付与だけでなく現金振込にも対応している点などを挙げた。

 さらに、今後は機能面についても充実させるとともに、ポイント以外の報酬についても、先日同社が発売した位置情報付きのNFTアイコンなどを賞品にすることも検討している。また、トリマのグローバル展開も予定しており、北米やタイなどを含む複数地域での提供開始に向けて進めている。

空気階段バージョンの「トリ丸」お披露目

 豊田氏による説明のあとには、お笑いコンビの空気階段の鈴木もぐら氏と水川かたまり氏が、トリマのオリジナルキャラクターである「トリ丸」のTシャツを着て登場した。

 豊田氏からはトリ丸の“空気階段バージョン”がプレゼントとして提供された。鈴木氏バージョンではヒゲ、水川氏バージョンではメガネの形にこだわったというこの特別デザインのトリ丸に、鈴木氏は「よく足が短いと言われるんですけど、トリ丸になっちゃえばみんな同じですね」、水川氏は「ぼくは最近ちょっとハゲたんですけど、フサフサにしてもらえてうれしいです」と笑顔を浮かべた。

空気階段バージョンの「トリ丸」

 今までトリマの存在を知らなかったという2人。鈴木氏は「無料で、歩くだけでポイントがもらえるなんて、こんな夢みたいな話があるのかと」、水川氏は「こんなものを知らずに生きていたなんて本当に愚かだったと思います。トリマ以前・以後でコントの内容も、できるだけ移動が多くなるように変わるんじゃないでしょうか(笑)」と驚いていた。

 続いて2人は、トリマで1000万マイルを獲得できるクイズに挑戦。1問目は「徒歩、自転車、車両、電車、新幹線、飛行機(国内線)、飛行機(国際線)、宇宙旅行のうち、トリマのマイルが貯まるのは?」という質問で、「宇宙旅行以外の全て」という正解を当てたのは水川氏だった。

1000万マイルを獲得できるクイズに挑戦

 続いて2問目は「移動以外でもマイルが貯まる方法は?」という質問で、正解は「アンケート」「ゲーム/クイズ」「買い物」「ガチャ/スロット」の4つ。このうち「買い物」と「ゲーム」を言い当てた水川氏が1000万マイルを獲得した。

 1000万マイルをどう使う?という質問に対して、水川氏は「現金振込」を選んで後輩にお年玉をあげたい、と回答。「自分が移動した分を現金にしてお年玉をあげるって素敵じゃないですか」とコメントした。

 鈴木氏は自身の借金の残りをトリマのマイルに換算して「あと1億マイルです」とコメント。「何とか年内に完済したい。もう僕はトリマを知ったので、走ってトリマのマイルで返すこともできますからね」と語った。

(左から)ジオテクノロジーズ株式会社の豊田俊作氏、空気階段の鈴木もぐら氏、水川かたまり氏

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片岡 義明

フリーランスライター。ITの中でも特に地図や位置情報に関することを中心テーマとして取り組んでおり、インターネットの地図サイトから測位システム、ナビゲーションデバイス、法人向け地図ソリューション、紙地図、オープンデータなど幅広い地図・位置情報関連トピックを追っている。測量士。インプレスR&Dから書籍「位置情報トラッキングでつくるIoTビジネス」「こんなにスゴイ!地図作りの現場」、共著書「位置情報ビッグデータ」「アイデアソンとハッカソンで未来をつくろう」が発売。