ニュース
1都3県で調べた「よく歩く街ランキング」発表、1位は神奈川県逗子市
ジオテクノロジーズと東京大学、ポイ活アプリ「トリマ」人流データ活用の共同研究を開始
2023年2月6日 17:14
ジオテクノロジーズ株式会社と東京大学空間情報科学研究センター(柴崎亮介教授)は2月3日、人流データ活用の共同研究を開始すると発表した。
この共同研究では、ジオテクノロジーズが提供するポイ活アプリ「トリマ」のユーザーから取得した人流データを活用し、歩行者の動きにフォーカスした研究を行う。これまでもスマートシティやMaaSなどの研究分野において人流データを活用して車の移動や人の滞在などの分析が行われてきたが、歩行者の移動にフォーカスした人流データ分析はほとんど行われていなかった。
トリマから取得した人流データは、スマートフォンに内蔵されるGPSが取得した、取得ピッチが細かく連続性のある人流データのため、歩行者の分析に適しているという。ジオテクノロジーズと東京大学は今後、これらの研究結果をスマートシティやMaaSに関連する自治体や民間企業に共有し、連携しながら地域住民の健康増進などに貢献するとしている。
両者は共同研究の初回の結果として、1都3県(184市区)において人流データから歩行者の移動距離を抽出し、1人あたりの平均歩行距離を集計した「よく歩く街ランキング」を発表した。対象期間は2022年3月~5月で、約110万人のデータを利用した。集計手順は、人流データから「歩行」と特定できた移動の距離を算出したうえで、人流データからユーザーごとの居住地を市区に分類し、さらに市区ごとに徒歩の移動距離の1人あたり平均値を平日と休日に分けてそれぞれ算出した。
同ランキングによると、平日・週末ともに1位は神奈川県逗子市だった。以下は、平日のランキングでは2位が千葉県山武市、3位が千葉県香取市、4位が千葉県袖ケ浦市、5位が神奈川県鎌倉市だった。一方、週末のランキングでは、2位が神奈川県鎌倉市、3位が千葉県成田市、4位が千葉県袖ケ浦市、5位が東京都大田区だった。東京23区は平日はトップ20に入らないものの、週末では一気に多数ランクインした。
両者は今後、各地域についてより深い人流分析を行い、その背景や理由を人流データから追究するとしている。
“地図好き”なら読んでおきたい、片岡義明氏の地図・位置情報界隈オススメ記事
- 人々はなぜ「位置情報エンジニア」を目指すのだろうか――その仕事の魅力とキャリア形成を賭けた理由
- ゼンリン、都道府県の形をしたピンバッジ全47個セットを発売。フレーム入り
- 「一億総伊能化」を掲げる 青山学院大学・古橋大地教授の授業がレジリエントだった。
- 大学の「地理学科」ってどんなところ? “駒澤地理”の中の人に聞いてみた
- 高校の「地理総合」必修化で、地理教員の有志らがGoogleスライドで教材を共有
- 地理空間情報の最新トレンドを札幌で俯瞰してきた。「MIERUNE MEETUP 2024」レポート
- 「チーム安野」は都内1万4000カ所の都知事選ポスター掲示板をどう攻略していったのか?
- まるで現代の伊能忠敬――その極みにはAIもまだ辿り着けてない!? 地図データ整備の最前線を盛岡で見た
- 「れきちず」が3D表示に対応 地図データをベクトルタイル化。「江戸切絵図」から町家領域の抽出も
- 「れきちず」が話題、開発者の@chizutodesignさんが“地図とデザイン”の魅力を語る
- これはいつまでも眺めてしまいそう! 全国の流域を網羅した「YAMAP 流域地図」公開
- 神戸市さん、データ利活用しすぎ……無料で誰でも使える「統計ダッシュボード」拡充
- 「登記所備付地図」の電子データを法務省が無償公開→有志による「変換ツール」や「地番を調べられる地図サイト」など続々登場
- スマホ位置情報の精度が向上、“高さ”特定可能に。日本で10月より「垂直測位サービス」
- 電波強度がGPSの10万倍、GNSSの弱点を補う「MBS」とは?
- スマホの「北」は「真北」「磁北」どっち? 8月11日「山の日」を前に考えてみよう
- Googleマップも未踏の領域!? 海の地図アプリ「ニューペックスマート」が本気すぎる
- 海岸線3万2000kmを測量、日本の“浅海域”を航空レーザー測深で詳細な地形図に