趣味のインターネット地図ウォッチ

YAMAPが「フリーハンド登山計画」提供へ

地図を指でなぞって登山計画を作成可能、登山アプリに新機能

 株式会社ヤマップは4月22日、登山アプリ「YAMAP」において新機能「フリーハンド登山計画」を6月中旬に提供開始すると発表した。

 「フリーハンド登山計画」は、地図を指で直接なぞることで登山計画を直感的に作成できる機能。これまでのYAMAPの登山計画作成機能は既存の登山ルートを選択する方式だったが、「バリエーションルートの計画を立てたい」「自分だけの特別なルートを描きたい」「登山口へのアクセスや下山後の寄り道も含めて1枚の地図で計画したい」など、計画の自由度向上を望む要望が多く寄せられたため、登山道がない場所や、これまで計画できなかった区間でも自由にルートを描けるようになる新機能の開発に至ったという。

 同機能では、スマートフォンの画面を指でなぞるだけで思い通りのルートを描くことができ、拡大・縮小も自由に行える。整備された登山道だけでなく、バリエーションルートや舗装された道、里山の散策路など、既存のルートデータに縛られずにフリーハンドで計画できる。描いたルートの距離や推定コースタイム、標高差をリアルタイムで自動計算することも可能で、フリーハンドで描いたルートと、従来の登山道ルートを組み合わせて柔軟に登山計画を編集できる。

 PC版の「登山計画」「フリーハンド登山計画」機能も、2025年夏に提供開始する予定としている。

 ヤマップは、今回発表した「フリーハンド登山計画」も含めた仕様変更やアップデートについて、特設サイト「YAMAP INFO Spring Summer 2025」を公開しており、無料ユーザーの1カ月の地図ダウンロード数およびアプリに保存できる地図の枚数を従来の2枚から1枚に変更することや、5月31日までに「YAMAPプレミアム」の年割プランに加入すると追加で6カ月分のプレミアムが付いてくるキャンペーンなども告知している。また、無料ユーザーが新規に保存できる登山計画の件数についても、制限が追加される予定としている。

今後の開発ロードマップ

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片岡 義明

フリーランスライター。ITの中でも特に地図や位置情報に関することを中心テーマとして取り組んでおり、インターネットの地図サイトから測位システム、ナビゲーションデバイス、法人向け地図ソリューション、紙地図、オープンデータなど幅広い地図・位置情報関連トピックを追っている。測量士。インプレスR&Dから書籍「位置情報トラッキングでつくるIoTビジネス」「こんなにスゴイ!地図作りの現場」、共著書「位置情報ビッグデータ」「アイデアソンとハッカソンで未来をつくろう」が発売。