趣味のインターネット地図ウォッチ
昭文社、昭和~平成の都市地図シリーズを復刻した「MAPPLEアーカイブズ」発売
第1弾は東京23区の各区版、電子書籍で提供
2023年5月31日 06:55
株式会社昭文社ホールディングスと株式会社昭文社は5月22日、昭和・平成4世代の都市地図シリーズを復刻した「MAPPLEアーカイブズ」の電子書籍版を発売した。Amazon.co.jpのKindleストアにて購入できる。価格は各1210円。
MAPPLEアーカイブズは、昭文社が1960年の創業以来、膨大な数を刊行してきたベストセラーの都市地図シリーズを復刻して集成版として発売する新シリーズ。高度成長期の1968年、バブル前夜の1985年、平成に入り大規模開発で変貌を遂げた2001年、平成後期の2014年の4世代の地図を収録している。地図は年代ごとの分割地図(大判1枚だった原本の区分地図を8~9図に分割)で構成されている。
第1弾では、東京23区の各区版のうち、千代田/中央/港/新宿/文京/台東/墨田/江東/品川/目黒/大田の11区を5月22日に発売した。残りの世田谷/渋谷/中野/杉並/豊島/北/荒川/板橋/練馬/足立/葛飾/江戸川の12区は6月3日に発売する。
いずれも各エリアの変遷や特徴を解説した記事を掲載しており、各区の成り立ちや昔と今の地名、土地利用の違い、建物や道路の変化などをテキストや写真、地図比較などによって具体的に紹介している。
また、各年代の凡例を見ることで、その時代に何が重要視され、どのようなものが多くあったのかが分かる。例えば1968年代の凡例には、トロリーバスやポスト、電報局、浴場(銭湯)などが掲載されている。
“地図好き”なら読んでおきたい、片岡義明氏の地図・位置情報界隈オススメ記事
- これはいつまでも眺めてしまいそう! 全国の流域を網羅した「YAMAP 流域地図」公開
- YAMAPが損保に参入。登山用地図アプリに蓄積された行動データを活用し、新たな保険商品を開発
- まるで現代の伊能忠敬――その極みにはAIもまだ辿り着けてない!? 地図データ整備の最前線を盛岡で見た
- 「れきちず」が3D表示に対応 地図データをベクトルタイル化。「江戸切絵図」から町家領域の抽出も
- 「れきちず」が話題、開発者の@chizutodesignさんが“地図とデザイン”の魅力を語る
- 「ジオ展2024」が大盛況だった! 地図・位置情報の関係者らが集結するイベント、来場者数が過去最高を記録
- 溢れ出る熱気を実感! 地図・位置情報の特化イベント「ジオ展」に来年も期待(願わくはもう少し広い会場で…)
- ヤフー、全国を走行中の列車が地図上で動き回る新機能「トレインキャスト」提供開始
- 都内の鉄道の“動き”を3D地図上にリアルタイムに再現、「Mini Tokyo 3D」開発者が語る
- 高校の「地理総合」必修化で、地理教員の有志らがGoogleスライドで教材を共有
- 大学の「地理学科」ってどんなところ? “駒澤地理”の中の人に聞いてみた
- 神戸市、全国規模の人口移動・就業状況の「ダッシュボード」無料公開。Tableau使いの市職員が作成
- 神戸市さん、データ利活用しすぎ……無料で誰でも使える「統計ダッシュボード」拡充
- 「登記所備付地図」の電子データを法務省が無償公開→有志による「変換ツール」や「地番を調べられる地図サイト」など続々登場
- スマホ位置情報の精度が向上、“高さ”特定可能に。日本で10月より「垂直測位サービス」
- 電波強度がGPSの10万倍、GNSSの弱点を補う「MBS」とは?
- スマホの「北」は「真北」「磁北」どっち? 8月11日「山の日」を前に考えてみよう
- Yahoo! JAPANの地図サービスが25周年、その歴史を振り返る
- Googleマップも未踏の領域!? 海の地図アプリ「ニューペックスマート」が本気すぎる
- 海岸線3万2000kmを測量、日本の“浅海域”を航空レーザー測深で詳細な地形図に
INTERNET Watchでは、2006年10月スタートの長寿連載「趣味のインターネット地図ウォッチ」に加え、その派生シリーズとなる「地図と位置情報」および「地図とデザイン」という3つの地図専門連載を掲載中。ジオライターの片岡義明氏が、デジタル地図・位置情報関連の最新サービスや製品、測位技術の最新動向や位置情報技術の利活用事例、デジタル地図の図式や表現、グラフィックデザイン/UIデザインなどに関するトピックを逐次お届けしています。