イベントレポート

CEATEC JAPAN 2018

集荷もできる「宅配ポスト」を実際に体験、「ただいま」で家電を一括操作も、~LIXILブース

「LIXIL」のブース

 10月16日~19日に幕張メッセで開催されている「CEATEC JAPAN 2018」。住宅設備メーカーのLIXILは、テレビの音声アシスタント機能を通じて複数の家電機器を一括操作するデモや、10月1日に発売したばかりの戸建て向け宅配ボックスの展示などを行なっている。

スマートな生活をデモンストレーション。「ただいま」としゃべるだけで家電を一括電源オンできたりする

 「生活にマッチしたIoT」をコンセプトにしたブースは、戸建て住宅の室内と室外を模した造作になっている。室内には音声アシスタント機能を内蔵したソニーの4Kテレビ「BRAVIA KJ-75Z9F」、それと連携可能なエアコン、窓やシャッターなどがあり、室外には宅配ボックスが設置。帰宅して「ただいま」としゃべるだけで、テレビの音声アシスタント機能を通じてエアコンや照明などが一括で電源オンになる「アシストルール」機能を実演していた。

モニターしている外気温などの情報から、窓を開けることを提案してもらえる
可動式フラップで採光、採風が可能な販売中のシャッター製品「エアリス」も命令して動作

 10月1日発売の宅配ボックス「スマート宅配ポスト」の機能も紹介。宅内に設置した専用のホームユニットを通じてクラウドサービスと連携することで、宅配物が届いたときにスマートフォンに通知する機能のほか、宅配ボックス内蔵のカメラで相手を確認できるようにすることで複数個の荷受けを可能にする機能、宅配業者と連携した集荷機能をアピールしていた。

宅配ボックス「スマート宅配ポスト」。価格は設置方法などにより変わり、25~30万円程度
ブラックのモデルも
内部に設けられたボタンを操作。4桁の暗証番号で解錠する
集荷や複数個の荷受けにも対応。複数個を荷受けするときは内蔵カメラの映像を見ながらスマートフォン上で受け答えし、収納してもらう
宅配が届いたとき、集荷してもらったときにはスマートフォンアプリに通知がある

 また、高齢者が浴室で亡くなる事故が後を絶たないことから、原因や対策を分析するため、高齢者のいる家庭200世帯を対象に、湯船に浮かべる調査専用IoTデバイスを開発して配布し、その成果も発表した。湯温、入浴者の心拍数、入浴時間に関するデータを収集し、アンケートなどと組み合わせて実態を探った。

 分析の結果、従来は湯温と室温との温度差が影響する「ヒートショック」のみが事故原因になっていると考えられていたところ、熱中症も事故の一因であると推測されることも明らかになったという。同社ではこの結果を元に、今後の研究や安全に浴室を利用できる製品開発に生かしていく考え。

高齢者の浴室における事故を分析するために開発した、湯船に浮かべる調査専用IoTデバイス
ブースの四方には下向けにカメラが設置。自動車のアラウンドビューモニターのように、自宅の周囲360度を映像で監視し、防犯に役立てられる仕組みを開発中だという

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