地図と位置情報

豪雨災害が心配な季節、全国のハザードマップを流域単位で可視化~「YAMAP 流域地図」

旅行先・帰省先でも、洪水浸水想定区域・土砂災害警戒区域を直感的に把握

「YAMAP 流域地図」

 株式会社ヤマップは6月19日、全国の流域を網羅した「YAMAP 流域地図」をアップデートし、水害および土砂災害のハザードマップを重ねられる機能を追加した。

 YAMAP 流域地図は、雨水が川に集まる大地の地形を意味する“流域”を可視化した3Dマップで、5月13日にリリースされた。地図上で任意のエリアを選択すると流域がフォーカスされ、フォーカスされたエリアをさらに細かく選択すると、分化した流域が表示されて入れ子構造を確認できる。

 今回のアップデートにより、流域地図に洪水浸水想定区域と土砂災害警戒区域を重ね合わせられるようになり、ハザードマップとして参照できるようになった。流域地図の上にハザードマップを重ねることにより、水の流れと災害のリスクを流域単位で俯瞰して捉えることが可能となる。

 引越などの際には、行政区分の枠を超えて災害リスクを可視化することで複数の自治体のハザードマップを確認する必要がなくなり、引越先の土地のリスクを調べる際などに役立つとしている。さらに、旅行や帰省など一時的な外出先で大雨などの災害に遭った場合にも、自分のいる場所が安全かどうかを流域地図を見ることで直感的に把握できる。

“地図好き”なら読んでおきたい、片岡義明氏の地図・位置情報界隈オススメ記事

INTERNET Watchでは、2006年10月スタートの長寿連載「趣味のインターネット地図ウォッチ」に加え、その派生シリーズとなる「地図と位置情報」および「地図とデザイン」という3つの地図専門連載を掲載中。ジオライターの片岡義明氏が、デジタル地図・位置情報関連の最新サービスや製品、測位技術の最新動向や位置情報技術の利活用事例、デジタル地図の図式や表現、グラフィックデザイン/UIデザインなどに関するトピックを逐次お届けしています。

片岡 義明

フリーランスライター。ITの中でも特に地図や位置情報に関することを中心テーマとして取り組んでおり、インターネットの地図サイトから測位システム、ナビゲーションデバイス、法人向け地図ソリューション、紙地図、オープンデータなど幅広い地図・位置情報関連トピックを追っている。測量士。インプレスR&Dから書籍「位置情報トラッキングでつくるIoTビジネス」「こんなにスゴイ!地図作りの現場」、共著書「位置情報ビッグデータ」「アイデアソンとハッカソンで未来をつくろう」が発売。