趣味のインターネット地図ウォッチ

地形マニアの隠れ家、地図模型バー「M」が東京・赤坂にオープン

「ブラタモリ」でおなじみの“ニシムラ精密地形模型”を眺めながら歌って飲める

 人気テレビ番組「ブラタモリ」に立体地図を提供していることでも知られる株式会社ニシムラ精密地形模型が11月8日、東京・赤坂に、地図だらけのカラオケバー「M(エム)」をオープンする。

「M」の入り口

 同店は、ニシムラ精密地形模型の代表取締役を務める大道寺覚氏がプロデュースするカラオケバー。店内には、「ブラタモリ」に提供した立体地図をはじめ、さまざまな立体地図が所狭しと並んでおり、地図を好きな人が肩肘を張らずにお酒を飲みながら楽しめる店となっている。

店内の壁には、さまざまな立体模型が展示されている
「ブラタモリ」に提供された阿蘇山の立体地図

 「フラッと立ち寄ると、いつでも地図好きの人が集まっている。そういう店があるといいな……と以前から考えていたところ、赤坂に良い物件が見つかって、来年はオリンピックイヤーということもあり、『今しかない!』と思ってオープンすることにしました」と大道寺氏。

株式会社ニシムラ精密地形模型代表取締役の大道寺覚氏

 カウンターの端には、立体模型にプロジェクターの投影映像を重ねるプロジェクションマッピングの設備も設置されている。取材時には「関ヶ原の戦い」の合戦の経過が分かるシミュレーション作品が展示されていた。今後は、ビルが建ち並ぶ都市の3Dデータや、避難シミュレーションなど、いろいろな作品を展示する予定だ。

「関ヶ原の戦い」をシミュレーションしたプロジェクションマッピング

 また、壁に展示する立体模型についても、今後は外国人客が楽しめるように海外の立体地図を展示するなど、さまざまな仕掛けを考えている。

 「地図が好きな人が気軽に歌って飲んで、楽しめる店であると同時に、ジオ関連の情報を発信する拠点にもなればいいなと思っています。例えば地理空間に関連した情報をYouTubeで発信する際に、ここで撮影してもらうとか、いろいろなメディアを通じて盛り上げていきたいと思います。」(大道寺氏)

「カシミール3D」開発者の杉本智彦氏の協力により作られた立体世界地図
東京都の立体模型
入り口付近にも立体模型が並ぶ
トイレのドアにも貼られた東京都東部の立体模型

地図だらけのカラオケバー「M」

  • 住所:東京都港区赤坂4-3-11(2F)
  • 営業時間:18時~23時30分、土日祝休(イベント開催時を除く)
  • 料金:2時間の飲み放題・歌い放題で5500円(税込)、オープン記念として11月末までは5000円(税込)

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INTERNET Watchでは、2006年10月スタートの長寿連載「趣味のインターネット地図ウォッチ」に加え、その派生シリーズとなる「地図と位置情報」および「地図とデザイン」という3つの地図専門連載を掲載中。ジオライターの片岡義明氏が、デジタル地図・位置情報関連の最新サービスや製品、測位技術の最新動向や位置情報技術の利活用事例、デジタル地図の図式や表現、グラフィックデザイン/UIデザインなどに関するトピックを逐次お届けしています。

片岡 義明

フリーランスライター。ITの中でも特に地図や位置情報に関することを中心テーマとして取り組んでおり、インターネットの地図サイトから測位システム、ナビゲーションデバイス、法人向け地図ソリューション、紙地図、オープンデータなど幅広い地図・位置情報関連トピックを追っている。測量士。インプレスR&Dから書籍「位置情報トラッキングでつくるIoTビジネス」「こんなにスゴイ!地図作りの現場」、共著書「位置情報ビッグデータ」「アイデアソンとハッカソンで未来をつくろう」が発売。