イベントレポート

CEATEC 2019

JapanTaxi、映像ストリーミング可能なドラレコや翻訳機能付き車内タブレットで“Society 5.0”推進

JapanTaxiのブース

 10月15日~18日に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催されている「CEATEC 2019」では、タクシー内タブレットや配車アプリなどを展開するJapanTaxi株式会社が初めてブースを出展。ブースでは、会話の翻訳機能を備える新型タクシー内タブレット端末、記録中の映像をリアルタイムでストリーミング可能なドライブレコーダーといった、実証実験中のシステムを含めたデモを実施している。

ブース内に設置されたタクシー

 JapanTaxiがブースを構えたのは、内閣府提唱の“Society 5.0”構想の実現に寄与する技術・サービスが集められた出展エリア「Society 5.0 TOWN」。ブース内にはタクシーの実車が用意されており、車内にJapanTaxiが実証実験を進める新型社内タブレットやドライブレコーダーを展示。乗車時に利用できる機能を、実際に体験可能な仕組みとなっていた。

京都で実証実験中の音声認識・翻訳機能を備えた「JapanTaxiタブレット」。決済や広告表示といった機能を備える製品はすでに全国で利用されているが、翻訳機能付きのタブレットは2020年夏ごろまでの展開を目指す
ボタンをタッチしてから話すことで、音声認識と自動翻訳が行われる
運転席の右側にあるのがメッセージ受信用の端末
同じように言語を翻訳することで、乗客との簡単な会話が可能。言語は日本語、英語、中国語(繁字体・簡字体)、韓国語に対応する

 後部座席に設置され、広告表示や支払いに利用できるJapanTaxiタブレットはすでに全国展開済みだが、今回のデモでは京都府で実証実験中の翻訳機能付きタブレットを用意した。画面に表示されたボタンを押しながら話すことでタブレットが音声を認識し、日本語へ翻訳。翻訳済みのメッセージが運転席の端末に届き、運転手も同じように端末を操作することで、日本語に堪能ではない乗客とも簡単な会話が可能になる。正確な配備時期は未定だが、外国人観光客の増加が予想される2020年夏ごろまでには配備を進めたいとのこと。

運転席上部のドライブレコーダー。左側が通常のドライブレコーダーで、右側がリアルタイムストリーミングに対応する新型のレコーダー
レコーダーに記録されている映像をリアルタイムにブース内のモニターに映していた

 同じ車内には、映像をリアルタイムでストリーミング可能なドライブレコーダーも用意されていた。データ通信SIMを搭載し、記録中のデータをリアルタイムにストリーミングすることで、運行管理の円滑化やリアルタイムの情報収集が可能になる。会場では実際にドライブレコーダーを稼働させており、タクシー脇に設置したモニターで、ストリーミング中の映像を流していた。

そのほかの展示。提供済みの配車アプリや社内タブレット端末のデモが実施されていた
ドライブレコーダーを活用したリアルタイムデータ収集のイメージ映像。路面状況や天候、ガソリンの価格や事故状況といったデータをリアルタイムに解析し、鮮度の高い情報を収集できる

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