イベントレポート

CEATEC 2019

“2030年のコネクテッドハウス”をコンセプトにした住宅「OUTPOST」を展示するトレジャーデータ

トレジャーデータの展示ブース

 10月15日~18日に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催されている「CEATEC 2019」にブースを出展したトレジャーデータ株式会社は、“2030年のコネクテッドハウス”をうたうコンセプト住宅「OUTPOST」を展開。複数メーカーと協力し、生活データの可視化と環境に配慮した循環型エネルギーを活用する近未来住宅をイメージした展示を行っている。

“2030年のコネクテッドハウス”をコンセプトにした「OUTPOST」。温度管理やセンシングといった各メーカーの技術が採用されている
トイレやシャワールームでは、水循環装置の使用が想定されている
WOTA株式会社はすでにシャワールームや洗面台向けの水循環装置を実用化しているが、将来的にはキッチンやトイレの水循環も目指すとのこと

 OUTPOSTは、トレジャーデータのデータ解析プラットフォームである「arm Treasure Data eCDP」を活用し、ワイヤレス給電技術やデバイスを販売するベルデザイン、Wi-Fiセンシング技術を開発するOrigin Wireless、水循環装置を手掛けるWOTA株式会社など、計10社のパートナーメーカーがそれぞれの技術を提供することで“持続可能かつ新たなライフスタイルを提案する”ことを目的としたプロジェクト。電気や水道といった社会インフラから独立したオフグリッド型の住宅をイメージしているものの、完全なエネルギー循環やセンシングは実現しておらず、現在はあくまでコンセプトの段階だ。

ベルデザイン株式会社のワイヤレス給電システムと、飲み物を好みの温度に調整できる「MUG」
同じくベルデザインの持ち運び可能な照明「LUX」
室温や水の循環率、太陽光発電した電力の蓄電率といったデータを蓄積できる。アプリはデモ用のデータを使用
在・不在時刻の記録など、生活データの収集にはWi-Fiセンシングの活用を想定

 ブース全体はコンパクトな住宅のようになっており、それぞれのメーカーの技術を活用したリビングや寝室、ダイニングなどを用意し、快適な暮らしの実現に向けたソリューションを複数提案していた。ワイヤレス給電ソリューションなど、すでに実現しているテクノロジーに関してはデモも実施されていて、未来の生活の一端を垣間見ることができる。

ブース端には「OUTPOST」の生活を仮想的に体験できるコーナーを用意

 なお、ブース端の2カ所では、VRヘッドマウントディスプレイとコントローラーを活用した、OUTPOSTでの生活を仮想的に体験できるVRコンテンツを準備している。来場者が、バーチャル空間で再現された住宅内を見て回ることが可能となっていた。

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