イベントレポート

CEATEC 2019

CEATECでシャープが魅せる、スマートライフを実現する取り組みとは

 「8K+5GとAIoTで世界を変える」を事業ビジョンに掲げて「CEATEC 2019」に出展したシャープ株式会社は、同社が提供するスマートライフ家電の「COCORO+(ココロプラス)家電」をベースにしたスマートライフサービスの「COCORO LIFEサービス」のほか、経済産業省「LIFE UPプロモーション」の参画プロジェクトとして10月にスタートした他社サービスとの連携、8K技術を核としたサイネージソリューションなどを展示する。

「CEATEC 2019」の開幕に先駆けて10月14日、シャープが10月1日に分社化した株式会社SHARP COCORO LIFE、株式会社AIoTクラウドの2社による事業戦略説明会が実施された。AIoTクラウドはAIoTプラットフォームソリューションを提供し、SHARP COCORO LIFEはシャープが培ってきたCOCORO HOMEサービスをベースにした会員サービスを他社も含めて提供していくという。(左から)SHARP COCORO LIFE代表取締役社長の大山貞氏、代表取締役会長の長谷川祥典氏、AIoTクラウド代表取締役社長の赤羽良介氏、取締役副社長の白石奈緒樹氏

 シャープは10月1日、同社がこれまで培ってきたAIoTプラットフォームの他社への提供や、他社製品のIoT化サポート、AIoTプラットフォーム上で取得したさまざまな家電の利用状況データを提供するサービスなどを行う株式会社AIoTクラウドを分社化した。そこで会場では、AIoTプラットフォームでどのような家電利用データを取得してサービスやマーケティングなどに活用できるのかといった情報の展示も行っている。

「90型シースルーディスプレイ」でスマートライフを映し出す

参考出展の「90型シースルーディスプレイ」で、スマートライフ実現に向けてシャープが全面的に押し出す「COCORO LIFEサービス」のデモを行っていた
「90型シースルーディスプレイ」は、画面を真っ暗にできる「ノーマリーブラックタイプ」と透明度の高い「ノーマリーホワイトタイプ」の2種類を用意。ディスプレイ奥を隠したり見せたりとドラマチックに演出する場合はノーマリーブラック、ブランド製品や水族館の水槽の前に設置し、奥を効果的かつきれいに見せたい場合はノーマリーホワイトタイプというように、用途に応じて2種類を用意したとのこと
60V型4K狭額縁ディスプレイを4枚組み合わせた「120V型相当8Kビデオウォール」や、120V型8K液晶ディスプレイなども参考展示していた

「セコムみまもりホン」「au HOME/with HOME」で得る安心と安全

「COCORO HOME」連携サービスの展示ブースでは、10月1日にスタートしたセコムの「セコムみまもりホン」、KDDIの見守りサービス「au HOME/with HOME」との連携サービスの展示も行っていた
auのキッズスマホ「mamorino(マモリーノ)」をベースにした端末を使い、高齢者の見守りサービスを実現するセコムの「セコムみまもりホン」
ストラップを引っ張ると、見守りサービスのユーザーにアラートが送信され、居場所を確認したり、現場急行要請をしたりできる
「セコムみまもりホン」がシャープのテレビ「AQUOS」シリーズの見守り機能と連携し、見守り対象者のテレビ視聴状況が分かるというサービスを10月にスタートした
KDDIの家庭見守りサービス「au HOME/with HOME」とシャープの「COCORO+家電」との連携も10月1日にスタートした
「au HOME/with HOME」は家庭内の様子を見られるカメラと、人の動きや室温・湿度を検知できるマルチセンサーを利用し、家庭内の様子を見守れるというもの
シャープのAIoT家電の稼働状況を「au HOME/with HOME」のアプリから確認したり、操作したりできるようになった

「COCORO AIR」で、より快適な睡眠を

AIoT連携するエアコンソリューション「COCORO AIR」の展示コーナー。KDDIとスリープテック関連スタートアップのニューロスペースが共同開発した睡眠改善ソリューション「Real Sleep」と連携して動作するエアコンを参考展示していた
ベッドの下に設置した睡眠センサーで睡眠状態(心拍数、呼吸数、身体の動き)をリアルタイムで計測し、睡眠状況をスマートフォンアプリで確認できる
睡眠に適した室温環境にするだけでなく、睡眠時に眠りが浅い状況を検知すると自動的にエアコンや加湿空気清浄機を作動させ、寝苦しい状況を解消するといった機能も備えるという
停電時にも住宅設備やHEMS(ホームエネルギー管理システム)などを動作できる蓄電池や、HEMSの利用状況などをお知らせしてくれるコミュニケーションロボット「RoBoHoN lite for HEMS」も展示していた
シャープがこれから力を入れていくという、AIoTプラットフォームソリューションの展示コーナーでは、シャープの子会社である株式会社AIoTクラウドが提供するAIoTプラットフォームの仕組みや導入メリットなどをデモしていた
「家電データのビジネス活用」コーナーでは、11カテゴリー/292製品に広がったシャープの「COCORO+家電」で取得した家電の利用状況データを活用することで、製品開発につなげたり、マーケティングや広告に活用したりできるとアピールしていた

サービスとつながる家電が生み出すスマートキッチン「COCORO KITCHEN」

AIoT連携するキッチン家電ソリューション「COCORO KITCHEN」の展示コーナー
チラシ特売情報サービス「トクバイ」の特売情報から、おすすめのレシピをAIoT冷蔵庫から音声で提案し、スマートフォンでも確認できるという連携機能を参考出展していた
クックパッドが開発を進めているスマートキッチンプラットフォーム「OiCy(オイシー)」との連携デモも参考出展。レシピアプリから調理情報を転送したあとに手動で操作を修正すると、その情報が自分のレシピにフィードバックされるというデモを行っていた。自動的に書き替えてくれるので、レシピを自分だけのオリジナルにカスタマイズしていくことができるという

洗濯がスマートになる「COCORO WASH」

AIoT洗濯ソリューション「COCORO WASH」の展示コーナーでは、離れた場所から洗濯機の動作状況を確認できるB2B向けのコインランドリーソリューションや、スマートフォンで操作できるドラム式洗濯乾燥機のデモなどを行っていた

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