イベントレポート

CEATEC 2019

NEXCO東日本、MRで建築物の内部構造を可視化する「PRETES-e」をデモ展示

NEXCO東日本の展示ブース

 10月15日~18日に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催されている「CEATEC 2019」にブース出展した東日本高速道路株式会社(NEXCO東日本)。昨年に引き続き、MRゴーグルを活用した技術者支援ツール「PRETES-e(プレテス イー)」のデモを実施している。

MRゴーグルを活用した技術者支援ツール「PRETES-e」のデモ
体験者の目の前にあるのが橋梁を再現したスケールモデルで、上部モニターにゴーグルのカメラ映像が転送されている
部分ごとに色分けされた内部構造のモデルが橋梁に重なって見える

 NEXCO東日本がブースを構えたのは、内閣府が提唱する“Society 5.0”構想の実現に寄与する技術・サービスが集められた企画展示「Society 5.0 TOWN」。技術者支援ツール「PRETES」は、MR(複合現実)を活用し、実在の橋梁に設計データから構築した鉄筋やPCケーブルといった内部構造のモデルを重ねて表示することで、設計に対する理解度を向上させられる。現在は一部の研修などで限定的に活用されているが、将来的には橋梁の点検・保守といった部分でも活用を目指す。

視線と指先を使った操作でレイヤーを選択し、一部構造のみを表示することも対応
ひび割れなど変状部分のグリッドを切り出して見られるようにする研修向けのデモ
イラストやマーキング、模式図などを重ねて表示させることで、より理解度を深められるという

 デモでは実際にMRゴーグルを装着し、来場者がPRETES-eを体験できる。内部構造のモデルは、上部工や下部工といった複数のレイヤーに分かれており、特定部分の構造のみを表示させることも可能だ。また、ひび割れなど変状したした橋梁の構造を表示し、一部分のグリッドを切り出してあらゆる角度から確認するなど、新人技術者などへの研修を想定したデモも用意されていた。体験者が見ている映像は同時にモニターへ表示されており、人数分のMRゴーグルがない場合でも、タブレットなどで代用して研修に利用できるとのこと。

将来的には、遠隔チャット機能などを組み合わせ、現場の保守点検での利用も想定しているとのこと

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