意外と知らない? ネットセキュリティの基礎知識

SNSがきっかけの犯罪から子どもを守るには

 新たな学年に進級するお祝いや、夜遅くに終わる習い事のため、子どもにスマホを持たせようか悩んだことがある保護者の方はいませんか? これまでと違い、1人で出歩く機会が増えてきた子どものスマホデビューをお考えの保護者もいるかもしれません。一方で、スマホ依存や、SNSがきっかけの犯罪の報道が目に付くことも多く、子どもにスマホやネットを利用させることに対して不安を覚えている保護者も多いのではないでしょうか?

 子どものスマホやネット利用にあたっては、最初に保護者と子どもでルールを作ることが大切です。このときには、一方的にルールを押し付けるかたちにならないようにしましょう。反発心を招かないためにも必要性を伝え、子ども自身で良し悪しをきちんと考えられるように一緒にルールを決めていくことを心がけましょう。

 ほかにも、子どもが安全にネットを楽しむためのサポートとして、端末のセキュリティ機能や市販のセキュリティアプリを使って、スマホを安全な状態に保ってあげることも大切です。アダルトサイト、出会い系サイト、SNSサイトなどカテゴリごとにブロックできるような機能があるので、ご家庭の方針に合わせて対策を行いましょう。

 特定アプリの利用通知を保護者のスマホに通知する製品もあります。もし、子どもが毎日のようにルールを破る行動をしていたら、子どもの様子に変わったところがないかを注意してみてください。

ホームネットセキュリティ製品「ウイルスバスター for Home Network」の端末利用/アプリ・サイトブロック通知画面

 一方的な制限や押し付けでなく、子どもがどのようにしたら楽しく安全にスマホやネットを活用していけるか一緒に考え、サポートすることを心がけましょう。

連載「意外と知らない? ネットセキュリティの基礎知識」の記事

岡本 勝之(トレンドマイクロ株式会社)

セキュリティエバンジェリスト。トレンドマイクロ株式会社ビジネスマーケティング本部コアテク・スレットマーケティング部所属。製品のテクニカルサポート業務を経て、1999年よりトレンドラボ・ジャパンウイルスチーム、2007年、日本国内専門の研究所として設立されたリージョナルトレンドラボへ移行。シニアアンチスレットアナリストとして、特に不正プログラムなどのネットワークの脅威全般の解析業務を担当。現在はセキュリティエバンジェリストとして、それまでの解析担当により培った脅威知識を基に、セキュリティ問題、セキュリティ技術の啓発に当たる。トレンドマイクロの情報セキュリティ啓発サイトはこちら「is702(アイエス・ナナマルニ)インターネット セキュリティ ナレッジ」