意外と知らない? ネットセキュリティの基礎知識
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2019年10月17日 06:00
メールやメッセージで利用者をだますネット詐欺は、インターネット利用者であれば誰もが遭遇する可能性があるサイバー犯罪です。SNSや出会い系サイトなどで網を張り、出会った利用者に好意を持たせたあとに、本人と直接やりとりをするために電話番号や氏名などの個人情報から金銭までを言葉巧みに窃取する“出会い系詐欺”(ロマンス詐欺)のトラブルは、継続して報告されています。
また、アイドルや芸能人などの魅力的な人物になりすまし、間違いメールを装ったり過去の知人を装ったりするなどしてメッセージの受信者をだます“アイドルなりすまし”による出会い系詐欺もあります。当然、個人情報を伝えたところで、意中の人物と実際に会えることはありません。それだけではなく、詐欺を行っている同一のサイバー犯罪者もしくは情報の横流しにより、ほかの詐欺行為のために個人情報が利用されることもあります。また、やりとりを行うために必要と謳い、利用料が法外な金額となる出会い系サイトへ誘導されるなど、金銭的被害が発生するケースもあります。国内で2013年に逮捕された詐欺グループは、この手口でおよそ37万人の被害者から100億円以上を詐取していたとされています。
送信者メールアドレスに使用するメールアドレスは、フリーメールを利用するなどし、メールのフィルタリングを逃れるために、短期間、同じものを利用したあと、未使用のメールアドレスに変更することを繰り返す傾向にあります。
憧れの人物や面識のない人物から突然メールやメッセージが届いたとしても返信することはやめましょう。メールやメッセージの内容が自身の実生活と関係がないものだった場合は特に注意してください。うっかり連絡してしまった結果、個人情報だけでなく金銭的な被害を受けたり、異なるサイバー犯罪に巻き込まれてしまったりする可能性も出てきます。
サイバー犯罪者の手口を知ることで、見知らぬ人物からメールやメッセージが届いたときには冷静に判断する必要があります。連絡先に登録されていない人物からメールやメッセージが届かないように携帯電話キャリアやウェブサービスのフィルタリング設定を行うことも対策の1つです。自身の利用用途にあったかたちで設定を見直しましょう。また、セキュリティソフトを入れることで、詐欺メールの可能性の判定や、不正なサイトへのアクセスを防止することも有効です。
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