12月16日~21日にかけて、読者投票により選定していただいた「2005年インターネット10大ニュース」の集計結果を発表いたします。編集部でピックアップした主要ニュースに対して、お1人様3票までの投票を受け付けた結果、486票の投票をいただきました。ご協力ありがとうございました。
順位 |
記事名 |
関連記事 |
投票数 |
1 |
エイベックス「のまネコ」問題、殺害予告で逮捕者も出る騒動に |
(1/2/3/4) |
187 |
2 |
価格.comが一時閉鎖、不正アクセスでトロイの木馬を仕込まれる |
(1/2/3/4) |
138 |
3 |
Google、「Google マップ」など新サービスや無料ソフトを続々リリース |
(1/2/3/4/5
) |
127 |
4 |
iTunes Music Store、日本でもサービス開始 |
(1/2) |
124 |
5 |
SONY BMG、コピー防止ソフトのスパイウェア問題で音楽CDを回収交換 |
(1/2/3/4/5/6/7) |
121 |
6 |
トレンドマイクロ、パターンファイル障害~CPU使用率が100%に上昇 |
(1/2) |
105 |
7 |
ライブドア、ニッポン放送買収に動く~フジテレビと提携で決着 |
(1/2/3/4/5/6/7/8/9
) |
82 |
8 |
USEN、広告ありで無料視聴できる映像配信サービス「GyaO」開始 |
(1/2/3
) |
63 |
9 |
個人情報保護法が全面施行される |
(1/2/3
) |
60 |
9 |
Sleipnirが復活、作者が会社設立して後継バージョン発表 |
(1/2/3
) |
60 |
2005年のニュース第1位は、「エイベックス『のまネコ』問題、殺害予告で逮捕者も出る騒動に」となった。エイベックスが巨大掲示板2ちゃんねるで親しまれているアスキーアートキャラクター「モナー」にインスパイヤされたキャラクター、「のまネコ」をキャラクター商品として販売することが明らかになったのが発端だ。「のまネコ」にコピーライト表記があったことから、元祖である「モナー」が類似キャラクターとして使えなくなるのではないか、そもそもインスパイヤされて作成したキャラクターを一企業が私物化するのはいかがなものか、など議論百出。最終的にはエイベックスは商標申請を取り下げて決着した形になった。
「Web 2.0」という言葉が頻繁に使われ、Webは知の集積という捉え方がなされるようになっている現在、誰のものでもない自然発生的な知的生産物をどう扱うべきか、という点でも興味深い議論がなされた。ネットで培われた共有財産をどのように扱っていくか、という問題に今後ビジネス面で直面する企業も多くなると思われる。ただ騒ぎが大きかったというだけではなく、そうした意味で、ひとつのサンプルケースとしても注目される騒動だったと言えるだろう。
第2位は、「価格.comが一時閉鎖、不正アクセスでトロイの木馬を仕込まれる」。4月1日には個人情報保護法が全面施行されたが、その後も個人情報漏洩などが続いた1年でもあった。カード情報が流出した楽天市場の方がセキュリティ問題としてはより深刻という見方もできるが、楽天市場などのカード情報流出よりも上位に来ているのは、カード情報流出よりもウイルス感染の方が、より被害を受ける可能性の高いユーザーが多かったことも一因だろう。また、当初「最高のセキュリティだった」として、商用サイトがウイルスを撒くという事態にも「当社は被害者」という態度で一貫し、詳細情報をまったく出さなかったことも、かえってユーザーの不信感を招いた面もあると思われる(これは、警察が捜査中のため、情報が出せないという理由だった)。
まったく新しいウイルスが登場した際には、サイトを持っている企業ならどこでも起こりえる事態でもあり、起こってしまった時の対応について考えさせられる事件だった。
第3位は「Google、『Google マップ』など新サービスや無料ソフトを続々リリース」が選ばれた。これについては、改めて説明の必要もないだろう。Googleはネット社会に素晴らしい貢献をした。衛星写真サービス、地図サービスを無料で提供し、さらにAPIを公開することで、他社や個人もさまざまな利用ができるようにした。APIを公開することで、より広くさまざまな形で持てるデータを活用してもらう、という新しいポータルの形を提案したと言えるだろう。また、使いやすいフォトレタッチ機能まで搭載した無料の画像管理ソフト「Picasa2」も日本語版が公開された。
4位以下では、音楽配信サービス「iTunes Music Store」開始が4位、無料動画配信サービス「GyaO」が8位に入り、新サービス開始とともに、音楽や動画の配信サービスがようやくインターネット利用者の間で日常的に利用されるようになりつつある様子が伺える。
SONY BMGのrookit問題も海外レーベルの問題でありながら6位に入った。スパイウェア的な動作をするソフトウェアが、大手レーベルの発売したCDに入っていた事実がユーザーに与えた衝撃は大きい。これまでウイルスに比べるとユーザーの関心が薄かったスパイウェアの問題を多くのユーザーに知らしめる例となった。
ライブドアのニッポン放送買収、という弊誌としてはやや脇ネタも7位に入った。堀江社長や楽天の三木谷社長は、テレビ局を擁するグループ企業の資本構造の弱さなどを突いて、放送メディアの買収を試みた。夜間取引での株の買い集めなど、ルール違反ではないものの慣習を破ったやり方なども含め、賛否両論を巻き起こした。この1年を象徴するニュースのひとつと言えるだろう。
なお、11位以降は、以下のような結果となった。
順位 |
記事名 |
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■URL
2005年インターネット10大ニュース投票ページ
http://internet.watch.impress.co.jp/static/enquete/vote2005/
■関連記事
・ 読者が選ぶ 2004年インターネット10大ニュース結果発表(2004/12/27)
・ 読者が選ぶ 2003年インターネット10大ニュース結果発表(2003/12/26)
( 編集部 )
(2005/12/27)
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