Windows 7サポート終了! 「どうしたらいい?」を解決します

第28回

初期セットアップの個人用と組織用って?

 Windows 7のサポートが2020年1月に終了します。Windows 10への移行で困った方や不安な方の助けとして、乗り換えの疑問を解消できる本連載を掲載します。(編集部)

A.通常は「個人用に設定」を選んでおけばいいでしょう

 Windows 10へアップグレードすると、初期セットアップでいくつかの設定が必要です。基本的には、標準設定のまま進めればいいのですが、中には、ちょっと分かりにくい項目もあります。

 代表的なのが、「アカウント」の「設定する方法を指定してください」という画面です。「個人用に設定」と「組織用に設定」という2つの選択肢があるので、文字通り、PCが個人で買ったものか、会社で支給されたものかを選択することは分かります。では、具体的に何が違うのでしょうか?

 ちなみに、少し前のバージョンのWindows 10では、「私が所有しています」と「自分の組織」という選択肢でした。同じ意味ですが、少し表現が変わりました。

 PCを企業などの組織で利用する場合は、組織で管理しているサーバーや、クラウドサービスである「Microsoft Azure」を利用して、PCやユーザーアカウントを管理するのが一般的です。この画面は、こうした用途でそのPCを使用するかどうかの選択肢なのです。

 例えば「○○@組織名.co.jp」というアカウント名など、Office 365やMicrosoft 365、Microsoft AzureのAzure AD、Windows Serverなどで管理されているアカウントを使う場合は「組織用に設定」を選択します。

 この設定をすると、組織向けの設定が自動的に適用されます。例えば、「OneDrive」がビジネス用の「OneDrive for Business」になったり、組織によってあらかめじ決めたポリシーが適用されて特定の機能が無効化されたり、組織向けのアプリが自動的にインストールされたりします。

 一方の「個人用に設定」は、家で使うPCや子ども用のPC、ゲーム用など、個人的に使うPCのための設定です。「○○@outlook.jp」や「○○@live.jp」など、個人で取得したMicrosoftアカウントを設定して利用します。

 このため通常は、「個人用に設定」を選んでおけば問題ありません。

初期セットアップ時の分かりにくい選択肢。通常は個人用に設定の選択で問題ない

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清水 理史

製品レビューなど幅広く執筆しているが、実際に大手企業でネットワーク管理者をしていたこともあり、Windowsのネットワーク全般が得意ジャンル。最新刊「できる Windows 10 活用編」ほか多数の著書がある。