Windows 7サポート終了! 「どうしたらいい?」を解決します

第21回

定期的に表示されるWindows 7のサポート終了メッセージを消したい

 Windows 7のサポートが2020年1月に終了します。Windows 10への移行で困った方や不安な方の助けとして、乗り換えの疑問を解消できる本連載を掲載します。(編集部)

A.左下の「今後、このメッセージを表示しない」にチェックを付けます

 2019年6月13日以降、Windows 7の起動時に、次のようなメッセージを見かけた人も少なくないかもしれません。

Windows 7のサポート終了を知らせるポップアップメッセージ

 予備知識なく突然、この画面が表示されたら驚いてしまうかもしれません。もちろんマルウェアやフィッシング詐欺の類ではなく、Microsoft公式のメッセージです。

 2019年3月22日ごろにさまざまなメディアで配信された次のようなニュースを覚えている方は、ピンと来るかもしれません(弊誌3月22日付記事『Windows 7のサポート終了まであと10カ月、移行を促す更新プログラムが配信開始』)。これは、Windows 7に配信された更新プログラム「KB4493132」によって表示されるようになったものです。

KB4493132の適用によってメッセージが表示されるようになる

 メッセージには、2台のPCでデータを移行しているイラストと、「Windows 7のサポート終了は来年、2020年1月となります。」という内容が表示され、[詳細を見る]ボタンからサポート終了に関する情報が掲載されたウェブページへと誘導されます。

 2019年6月時点では、サポート終了日を知らせるだけで、特にWindows 10への移行を強制するようなものではありません。ただし、メッセージの内容は2カ月ほどで更新されるようなので、期限が迫ってくると、より強い内容のメッセージへ切り替わるかもしれません。

 メッセージを非表示にするには、左下にある「今後、このメッセージを表示しない」にチェックを付けてからウィンドウを閉じます。

 ただし、最初に表示されたチャンスを逃して、チェックを付けずに閉じてしまうと、次に非表示に設定するチャンスは数カ月後(おそらく8月)になりそうです。

 このメッセージは、タスクスケジューラー(\Microsoft\Windows\End Of Support)に登録された「Nortify1」「Nortify2」というジョブによって制御されています。

 メッセージの表示を制御しているのはNortify1で、ログオン時とアンロック時に、「C:\Windows\system32\sipnotify.exe -LogonOrUnlock」というプログラムを実行します。

タスクスケジューラから「sipnotify.exe」を実行
sipnortifyの各種ファイル(表示されるHTMLや表示期間のレンジ)などは、「C:\Users\(ユーザー名)\Appdata\Local\Microsoft\Windows\SipNotify」に格納されている

 しかしながら現状は、メッセージがログオンやアンロックする度に毎回表示されるわけではないようです。表示の頻度は、2カ月前後に分けられた期間内のログオンやアンロック時に一度だけ表示され、以降はその期間内には表示されず、次回の表示は次のレンジへと持ち越されるようです。

 このため、確実に表示を消したいときは、表示されたタイミングを逃さずに、左下の「今後、このメッセージを表示しない」にチェックを入れなければなりません。メッセージの移り変わりやイラストを眺めて楽しみたい場合は、あえてチェックを付けず、レンジごとにメッセージを表示させるようにしておくのも面白いかもしれません。

 ただ、このメッセージの本質は、サポートが終了するWindows 7からのアップグレードを促すことです。非表示にする方法を探すよりも、Windows 10へアップグレードする方法を前向きに考えてみましょう。

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清水 理史

製品レビューなど幅広く執筆しているが、実際に大手企業でネットワーク管理者をしていたこともあり、Windowsのネットワーク全般が得意ジャンル。最新刊「できる Windows 10 活用編」ほか多数の著書がある。