イベントレポート

CEATEC 2020 ONLINE

日本ガイシ、IoTデバイス用電源として高容量・大電流の「EnerCera(エナセラ)」をCEATECで展示

 10月20日~23日にかけて完全オンラインで開催中の「CEATEC 2020 ONLINE」。日本ガイシ株式会社はブースを出展し、チップ型セラミックス二次電池「EnerCera(エナセラ)」に関する展示を実施している。

 EnerCeraは、日本ガイシ独自の「結晶配向セラミックス正極板」を採用したリチウムイオン二次電池。一般的なリチウムイオン電池では電極板の正極活物質の結晶の向きはバラバラになるが、独自の焼結技術により、結晶の向きを均一に揃えているのが最大の特徴となる。これによりリチウムイオンや電子が内部を一直線に高速で移動できるため、小型化・大容量化・大出力化が実現可能だという。加えて有機バインダーや導電助材を含まないため、高い耐熱性も実現している。

独自の焼結技術を採用し、小型化・大容量化・大出力化を実現した「EnerCera」。耐熱性も高く、リチウムイオン電池として世界初の105℃までの高耐熱性が特徴

 形状は、厚さ0.45mmと極めて薄型かつ曲げ耐性のあるパウチタイプ「EnerCera Pouch」と、回路基板への実装が可能なコインタイプの「EnerCera Coin」を用意。Enercera pouchは、100℃以上の高温でICカードなどを成形するホットラミネート加工により実装できる世界初の薄型リチウムイオン電池となる。現時点では、様々なデバイス設計に対応した高速充電タイプ、高容量タイプ、大電流タイプをラインアップする。EnerCera Coinは、一般的なリフローはんだ付けで回路基板に実装でき、かつ大電流放電が可能な世界初のデバイス駆動用リチウムイオン二次電池となっている。

パウチタイプとコインタイプをラインアップしており、用途に合わせて使い分けられる

 ブースにはPDF資料のほか、EnerCeraに関する動画コンテンツを用意。製品自体についての解説はもちろん、様々なIoTデバイスへの組み込み事例についても紹介している。

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