海外SNS普及とモバイル向けゲーム急拡大、2011年のソーシャルメディア
2011年に本誌で掲載した、ソーシャルメディア関連の主なニュース記事をまとめた。
2011年には、中東の民主化運動や東日本大震災など、大きな出来事とともにソーシャルメディアの役割にも注目が集まった。Twitterは日本でも利用が定着し、Facebookも多数の企業がページを開設。GoogleもSNS「Google+」を一般公開した。
国内では、日本の代表的なSNSとなったmixiが新しい取り組みを進める一方、MobageとGREEの2社によりモバイル向けのソーシャルゲーム市場が急速に拡大。2011年は「ソーシャル」という単語が日本にも定着した1年となった。
- Google、ネット不通のエジプト向けサービス、電話でTwitter投稿可能に
- TwitterとFacebookは「非常時の連絡手段」、震災前後で利用目的に変化
- 米国の標準的辞書に「ツイート」や「ソーシャルメディア」、新語として掲載
- 「mixi」訪問者数は横ばい、ネットレイティングスが再集計グラフを公開
- Facebookユーザーの半数「今年から利用」「プロフィールに顔写真」
Google+ | ||
mixi | Mobage | GREE |
Twitterは、現在も新サービスや新機能の追加、デザイン変更などを活発に行なっている。2011年の1年間だけでも、大きなウェブページのデザイン変更が2回あり、検索機能の改善や日本語ハッシュタグへの対応など進化を続けている。
- TwitterがMac用公式アプリ、Mac App Storeで無料ダウンロード提供
- Twitter.com、常時HTTPS接続にする設定オプションを追加
- Twitterの検索機能が大幅に進化、ツイートの内容や傾向でユーザー検索が可能に
- Twitter、トレンド機能が日本に対応~東京の話題が一目で閲覧可能
- スマホ向けの「Twitter.com」刷新、TLを素早くスクロール
- Twitter.com、フォローしている人のタイムラインが表示可能に
- Twitterが「Follow」ボタン公開、外部サイトからそのままフォロー可能に
- Twitter、独自の写真共有サービスの提供を発表
- Twitter.com、URL自動短縮機能を導入
- Yahoo! JAPANがTwitterと戦略提携、ツイートのリアルタイム検索を提供開始
- 「Googleリアルタイム検索」が利用不可に、Twitterとの契約切れが原因
- Twitter、日本語ハッシュタグが利用可能に
- Twitterが「プロモツイート」開始、タイムライン内に1回だけ広告表示
- Twitter.com、今週中に新バージョンへ全面移行
- Twitter.com、画像アップロード機能を追加
- Twitterが2つの新機能を発表、自分のツイートへの反応が確認できるタブなど
- Twitter、ユーザーの投稿画像を一覧表示する「ユーザーギャラリー」を開始
- Twitter日本版、広告ツイートなどを表示する「プロモ商品」の提供を開始
- Twitter、すべてのリンクに公式URL短縮サービス「t.co」を適用
- Twitter、フォローしている人の活動履歴を表示する「アクティビティ」機能
- Twitterが新デザインに、iPhone/Androidアプリとモバイル版が今日公開
- Twitter、おすすめユーザー機能に「声優」など3カテゴリー追加
Twitterのアクティブユーザーは世界で1億人を超え、日本からも多数のツイートが投稿された。Twitterによる関連企業の買収も相次いで発表されており、今後はさらにこうした企業の技術が新機能として提供されることが予想される。
- Twitter、1日2億ツイートを突破~「戦争と平和」8163冊分
- なでしこジャパン勝利の瞬間、Twitterで1秒間に7916ツイートの過去最高記録
- Twitterアクティブユーザーが1億人を突破、40%は閲覧のみ
- Twitter、2011年“秒間ツイート数”ランキングを発表
- 「バルス」の瞬間のツイート数は秒間2万5088件、Twitterが「新記録」公式発表
- Twitter、人気クライアント「TweetDeck」を買収
- 米Twitter、ソーシャルメディア解析企業の米BackTypeを買収
- 米Twitterが米Bagcheckを買収、元Yahoo!著名技術者がTwitterに入社
- Twitter、モバイルセキュリティの米Whisper Systemsを買収
米国のSNSでは他を圧倒する存在となったFacebook。2010年には創業者のマーク・ザッカーバーグ氏を題材とした映画が公開され、日本でも知名度が上昇。2011年には、日本でも大手企業が相次いでFacebookページを開設し、訪問者数も1000万人を突破。日本でもFacebookの重要性が増している。
- Facebookが総額15億ドルの資金調達、企業価値は約500億ドル
- Facebook、ゲーム開発者に仮想通貨「Facebook Credits」の使用を義務付け
- Facebookがセキュリティ強化へ、常時HTTPS接続に対応、友達の写真認証も
- 電通が米Facebookと業務提携、プレミア広告枠の独占販売など
- Facebook、友だちの知恵を借りられるQ&A機能「クエスチョン」
- オバマ大統領、Facebook本社でタウンホールミーティングを開催
- Facebookグループに「いいね!」を送信できる「Send」ボタン追加
- 日本コカ・コーラと無印良品に聞く、“Facebookページ”の活用法
- KDDIとFacebookが協力、auスマートフォンなどにFacebook連動機能を提供
- Facebook、チェックイン機能と連動したクーポンサービスを公開
- FacebookにSkypeの機能を統合、Skypeアカウントなしで友達とビデオ通話可能
- Facebook、新興国向けにフィーチャーフォン対応Javaアプリ公開
- 佐賀県武雄市、市役所の公式サイトをFacebookページに移行
- Facebook、プライバシー設定画面を大幅見直し~数日中に全ユーザーに公開
- 東証一部上場企業のFacebookページ保有率は18.6%
- 米国のソーシャルメディア、Facebookが他を圧倒する滞在時間、Nielsen調査
- Facebookが「友達リスト機能」強化、親友の投稿を優先的に表示
- Facebook、友達以外のフィードを購読できるボタン、表示内容の微調整も可能
- Facebookがニュースフィード刷新、投稿のティッカー機能も
- Facebookの国内利用者が1000万人を突破、ネットレイティングス調査
- Facebookが新たなセキュリティ機能を提供、不正ログインは1日60万件
- Facebook、2011年にシェアされた記事のトップ40を発表、1位は震災の衛星写真
- Facebook、チェックインサービスのGowallaを買収、サービスは1月末に停止
- Facebook、人生を1ページに集約できる「タイムライン」機能公開
●Google+
これまでソーシャル分野では存在感の薄かったGoogleだが、3月にはFacebookの「いいね!」ボタンに似た機能を持つ「+1」ボタンを発表。6月にはついにSNS「Google+」を発表し、ソーシャル分野への本格参入を表明。Google+は9月に一般公開され、短期間で4000万人を超えるユーザーを集めた。
- Googleが「+1」ボタン発表、Facebookの「いいね!」に似たソーシャル検索
- 「Google+」発表、ソーシャル要素をGoogle全体に取り込むプロジェクト
- Google、ソーシャルネットワークの米Fridgeを買収、機能は「Google+」に継承
- 「Google+」がゲームサービス開始、ゲーム以外のアプリ開発も準備
- 「Google+」、著名人アカウントのなりすましを防ぐ認証プログラム
- Google「+1」ボタンで、「Google+」の友人とコンテンツ共有が可能に
- 「Google+」のAPIが公開、外部アプリから公開情報の取得が可能に
- 「Google+」が一般公開に、Android対応ビデオチャットルームなどの新機能も
- Google第3四半期決算は過去最高益、「Google+」は4000万ユーザーに
- 「Google+」に投稿の波及グラフなど新機能、さらにGoogle Appsでも利用可能に
- 「Google+」国内利用者は225万人、今後は意識しないで使い始めるケースも?
- 企業向けの「Google+ Pages」発表、ブランドや店舗もGoogle+へ参加可能に
- 「SNSでは後発であることでチャンスもある」、Google+担当副社長Horowitz氏
- 「Google+」のビデオチャットルーム改良~招待を簡単に、電話での参加も
- Google+、各サークルからのアップデート表示をボリューム調整できる新機能
- Google+で「AKB48紅白対抗歌合戦」を生中継、20日18時から
●mixi
国内最王手SNSのmixiは、従来の会員限定型のサービスだけでなく、一般からもアクセス可能なソーシャルページが作成できる「mixiページ」のサービスを開始。スマートフォン向けのサービスや開発環境なども相次いで公開した。海外SNSも急速に利用者を増やしているが、サイトの「利用の濃さ」では依然としてmixiが他を圧倒しているという調査結果も発表された。
- mixi、ソフトバンクのAndroid端末に「ソーシャルフォン」サービス
- mixiが「友人のログイン状況」ページを公開、安否確認にも利用可能
- スマートフォン向け「mixi Touch」、HOME画面を順次リニューアル
- 「東京発ソーシャルの拠点に」ミクシィが渋谷にオフィス移転
- 「mixiアプリのAndroid版」、開発キット公開
- mixiが「ソーシャルバナー」導入、マイミクつながりで広告配信、CTRアップ
- mixi、「足あと」機能を「先週の訪問者」に変更、6月13日から
- mixiの携帯サイト「mixiモバイル」、22日にリニューアル
- ソーシャルページが作成できる「mixiページ」、ネット全体公開も
- ミクシィ、iOS向けmixiアプリの開発キット「mixi API SDK for iOS」公開
- ミクシィ、Windows Phone 7向け「mixi」アプリ提供開始
- mixiがiPad向けアプリ公開、タブレットに最適化したUIを採用
- ミクシィが米国に子会社設立、海外投資・アライアンス事業拡大で
- mixiページ、アクセス解析機能を提供
- mixi、利用の濃さでTwitter.comやFacebook圧倒~ネットレイティングスが指摘
- mixiとTwitterが連携強化へ~広告、位置情報アプリ開発、友人申請機能など
●Mobage
従来型携帯電話でも多数のユーザーを集めたていた「モバゲータウン」が、3月に名称を「Mobage(モバゲー)」に変更。プラットフォームのスマートフォンへの移行を進めるとともに、ヤフーとの提携によるPC版の「Yahoo!モバゲー」も利用者を拡大。運営企業の株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)がプロ野球に参入したことでも話題となった。
- 「Yahoo!モバゲー」利用者が200万人突破、30代以上からも支持
- DeNA、モバゲータウンの名称を「Mobage」に
- 「Yahoo!モバゲー」上に3D仮想空間、YouTubeを一緒に見ながらチャット
- サイバーエージェントとDeNA、スマホ向け広告ネットワークの合弁会社
- 公取委、DeNAに排除措置命令
- DeNA、「Mobage」のiPhone向けアプリを公開
- 「Mobage」のアクセス障害、25日中に完全復旧の見通し
- 「Mobage」などのアクセス障害が復旧、データセンター会社も謝罪
- 「東京ゲームショウ2011」開幕、ソーシャルゲーム関連企業も多数出展
- 韓国版「Mobage」提供へ、韓国大手ポータルDaumと覚書を締結
- DeNA、プロ野球参入が決定
●GREE
国内ソーシャルゲーム市場でMobageと激しく争うGREEは、国内外の企業との提携を進めるとともに、買収した米国企業とのソーシャルプラットフォームの統一を発表。今後は日本だけでなく、グローバルでのサービス展開に向けた動きを加速している。11月には、DeNAに独占禁止法違反行為があったとして、提訴したことも話題となった。
- グリー、海外展開を目的として米国子会社を設立
- グリー、「QQ」運営の中国Tencentと提携、アプリ仕様の共通化で相互展開
- 角川グループとグリーが提携、電子書籍や涼宮ハルヒのアプリをGREEに提供
- KDDIとグリー、Android向けアプリ検索サービス「GREEマーケット」を今夏開始
- GREE田中社長、利用者1億人目指して「スマートフォン対応・海外展開を強化」
- グリー、世界最大級ソーシャルゲームプラットフォーム「OpenFeint」を買収
- FlashをiOSに容易に移植、グリーが自社開発技術を開発パートナー向けに提供
- グリー、中国子会社を設立
- 「東京ゲームショウ2011」開幕、ソーシャルゲーム関連企業も多数出展
- グリー、スマホ向けゲーム開発ツールとして「AIR 3」を採用
- グリー、ソーシャルプラットフォームを日本と海外で統一へ
- グリー、ドバイにも子会社を設立
- グリー、1.5億ユーザー規模のプラットフォーム「GREE Platform」を世界展開
- セブン-イレブンで仮想通貨“GREEコイン”のプリペイドカード販売開始
- グリーがPayPalと業務提携、「GREE Platform」世界展開を加速
- グリーと日本マイクロソフト、ソーシャルアプリ事業者向けの支援をクラウドで提供
- グリーがDeNAを提訴、独禁法違反行為に対する10億円超の損害賠償請求
- グリー田中社長「犯罪をしても勝てばいい」は絶対許さない
(2011/12/27)
[編集部]