自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!
第11回
Wi-Fiルーターをネット回線に接続するときの注意点は?
2018年2月19日 06:05
「自宅Wi-Fiの“わからない”をスッキリ!」連載記事一覧
- 第1回:「ギガ」を減らしたくなきゃ、自宅Wi-Fiルーターを使え!
- 第2回:「Wi-Fiルーター」ってそもそもナニ?
- 第3回:Wi-Fi速度アップのキモ、複数アンテナを駆使する「MIMO」とは?
- 第4回:スマホのWi-Fi性能をチェックするには?
- 第5回:スマホ通信の高速化のためには自宅の回線も「ギガ」に
- 第6回:Wi-Fiとルーターは別のもの?
- 第7回:失敗しないWi-Fiルーターの製品選び(1) 国内メーカーと海外メーカー
- 第8回:失敗しないWi-Fiルーターの製品選び(2) iPhoneユーザーにはApple製品がオススメなの?
- 第9回:失敗しないWi-Fiルーターの製品選び(3) 高性能Wi-Fiルーターの選択もアリなのか考える
- 第10回:Wi-Fiルーター開梱の儀
- 第11回:Wi-Fiルーターをネット回線に接続するときの注意点は?
- 第12回:とりあえずの初期状態でWi-Fiに繋がってみよう。そのまま使い続けは厳禁
- 第13回:Wi-Fiルーターでインターネット接続設定をするコツ
- 第14回:ボタンプッシュを使ったWi-Fi接続設定を使ってみる
- 第15回:Wi-Fiの「SSID」について少し知っておきたい心がけ
- 第16回:Wi-Fiの暗号化方式・暗号化キーについて少し勉強しておきたいこと
- 第17回:Wi-Fiルーターの「IPアドレス」を忘れたら?
- 第18回:Wi-Fiの「SSID」ネーミングの注意点、周囲に発信しているものだということを意識しよう
- 第19回:長くランダムなWi-Fi暗号化キーを設定するコツ
- 第20回:Wi-Fiルーターが壊れたときに役立つ「設定ファイル」の保存方法
- 第21回:“ギガ”を無駄に減らさない自宅Wi-Fiを活用する設定とは
- 第22回:新たに設定したWi-Fiルーターにうまく繋がらないときの対処法
- 第23回:家族のスマホWi-Fi接続を簡単に済ませるとっておきテク
- 第24回:新しめのiPhoneやiPad、Mac同士なら「Wi-Fiパスワード共有」が簡単
- 第25回:タッチだけでWi-Fi接続させるNFCタグをAndroidスマホで作ってみた
- 第26回:2018年夏の良コスパWi-Fi
- 第27回:Wi-Fiルーター迷ったらコレを選べ! 実売価格1万円前後、2018年夏の“良コスパ”お勧め製品
- 第28回:Wi-Fiルーター迷ったらコレを選べ! 実売価格7000円以下のお勧め製品
- 第29回:Wi-Fiルーター接続後に必ずやっておきたいこと
- 第30回:ファームウェアのアップデートをZIPファイルから行うには
- 第31回:Wi-Fiルーターの時刻を自動で合わせる
- 第32回:スマホの時刻を自動で合わせるには
- 第33回:パソコンの時刻を自動で合わせるには
- 第34回:もしかして、Wi-Fiが二重ルーター状態になってない?
- 第35回:Wi-Fiが二重ルーター状態になっているかを確認するツールは?
- 第36回:Wi-Fiが二重ルーターになっているか、実際の確認方法は?
- 第37回:二重になったWi-Fiルーターをオフにするには?
- 第38回:自宅のLANでIPアドレスを固定すると便利な機器は?
- 第39回:自宅のLANでIPアドレスを固定するマイルールを決めてみる
- 第40回:ルーターでIPアドレス配布するルールを設定する
- 第41回:Wi-FiアクセスポイントでIPアドレスを固定して使うには?
- 第42回:ネット回線が繋がらない! その時の対処法(1):軽微なトラブルは再起動
- 第43回:ネット回線が繋がらない! その時の対処法(2):回線接続トラブルならサポートを
- 第44回:ネット回線が繋がらない! その時の対処法(3) 光回線の接続は確実に
- 第45回:家庭へのWi-Fiルーターの導入まとめ(1)
- 第46回:家庭へのWi-Fiルーターの導入まとめ(2)
- 第47回:家庭へのWi-Fiルーターの導入まとめ(3)
- 第48回:家庭へのWi-Fiルーターの導入まとめ (4)
Wi-Fiルーターを購入したら、「設定画面にアクセスするためのIPアドレスとパスワード」と「初期状態のSSIDと暗号化キー」を開封時に確認しておくことは守ってくれただろうか。次は、Wi-Fiルーターを回線に接続していく作業のポイントを見ていく。
これまでにも解説しているが、1)インターネット回線側の装置にすでにルーターがあり、Wi-Fiルーター内部のルーター機能をオフにしてWi-Fiアクセスポイント(AP)として使うか[*1]、あるいは、2)回線側装置にルーターが無い状態で、Wi-Fiルーターのルーター機能を生かして回線に接続するか――を見極める必要がある。この2つのモードは、本体スイッチで切り替えられるようになっていることが多いが、製品によっては設定画面から切り替える必要がある。確実とは言えないが、回線側装置にLANポートが4つほど付いていればルーター機能が搭載されていて、1つだけであればルーター機能はないと予測できる。
このモード切替は回線接続前に行ってから接続するのが基本なのだが、もしも、自宅がどちらの状態で使えばよいのか分からなくても、深く考えずに「ルーターをオン」にしてWi-Fiルーターを繋いでしまっても大丈夫だ。前段(回線側装置)にルーターが無ければ、初回アクセスの画面で回線接続をうながされ[*2]、もしルーターがあっても2重でルーターが動作し、「DHCPサーバー」によってIPアドレスが割り振られてインターネットには繋がってしまう[*3]。
2重ルーターで繋がった場合、後ほどWi-Fiに接続させてから状態を確認して、アクセスポイント(AP)モードに切り替えればよい。この具体的な方法は次回以降進めていく。
[*1]……「ブリッジモード」と呼ぶ場合もある。
[*2]……フレッツ回線で「PPPoE」方式で接続する場合、プロバイダーから提供された接続情報が必要になるので、入力して接続する。そのほかの「DHCP」での接続なら、特に何も設定せずに繋がる。
[*3]……「DHCPサーバー」とは、ルーターの機能の1つで、LANポートやWi-Fiに接続された機器のIPアドレス(主にIPv4。IPv6ではIPアドレスは自動で設定されるが、現状はIPv4が使えないと不便)を割り当てる。同時に、URLのドメイン名をIPアドレスに変換する「DNSサーバー」の情報も参照する。IPアドレスとは、数値で表された住所のような、データの宛先だ。これが割り振られないと通信ができない。APモードではDHCPはオフになる。
接続作業の順番は、「回線側装置の電源オンと起動完了を確認」→「LANケーブル接続」→「Wi-Fiルーターの電源オン」となる。停電時なども含め、必ず回線側装置から電源を入れていくのを基本動作として覚えよう。これは、接続のための情報をこの順番で割り振っているからだ。回線側装置の起動完了と接続を待たずにWi-Fiルーターの電源を入れると、ネットの接続がうまくいかないこともある。
Wi-Fiルーターで「WAN」や「Internet」などと書かれて色分けされたポートを、回線側装置のLANポートに接続する。ただし、アクセスポイントモードに切り替えたときには、WANではなくLANポートのみを使うモデルもあるので確認しておこう。アクセスポイントモード時にWANとLANを並列に使える製品も多い。この場合、WANもLANも同じ役割のポートとなるので、全く気にせずどのポートに接続してもよい。
接続するLANケーブルに関しては、本連載第5回にも書いたが、必ず「CAT5e(カテゴリ5e/エンハンスドカテゴリ5)」以上かどうかを確認する。「CAT5」ではダメだ。この2つは見間違いやすいので、どうせ購入するなら「CAT6」としておくとよい。現在、「CAT5」のケーブルが販売されていることはまずないが、うかつに部屋に置いてあるケーブルを流用すると「CAT5」だったりする。これではせっかくの高速回線も魅力半減だ。回線速度が思うように出ない相談で、よくあるトラブルのあるあるパターンなので、流用ケーブルは必ずチェックしよう。
買ってきたWi-Fiルーターに付属のケーブルを使えばまず問題ないが、たいてい機器間はすぐ横に接続するだけなので、短いケーブルを用意するとスマートだろう。
電源を入れたら起動完了まで数分待つ。次回からは、念願のスマホのWi-Fiからアクセスを試みる。
今回の教訓(ポイント)
「ネット回線との接続は『CAT6』で短めのケーブルを買ってこよう」
回線側装置への接続は、2重ルーター状態でもとりあえずはネットに繋がる。LANケーブルは「CAT5e」以上で、電源は最後に入れる。
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