サポート終了カウントダウン(Office 2010編)

独自ドメインで利用するOffice 365

個人事業主でもオリジナルメールアドレスが作れる!

 法人向けプランのOffice 365では、自分で取得した独自ドメインを使ったメールアドレスも作成可能です。現在はISPのメールサービスやGmailなどを使っているが、独自ドメインのメールアドレスを持ちたいと考えているなら、法人向けのOffice 365を検討してみてもいいでしょう。

Office 365からドメインを取得すれば登録もカンタン

 Office 365 Business Premiumなどの法人向けプランを申し込むと、最初に「{ユーザー指定の文字列}.onmicrosoft.com」というドメイン名が割り当てられます。

 このドメイン名を使ったメールアドレスでもメールを送受信できますが、独自ドメインのメールアドレスも当然利用できます。

 独自ドメインと聞くと難しそうな印象がありますが、Office 365は簡単に設定できるように工夫されています。最も簡単なのは、Office 365からドメインを購入する方法です。

 Office 365の管理センターのメニューから、[設定]-[ドメイン]を選択し、[ドメインの購入]を選ぶと、取得するドメイン名の入力画面に切り替わります。

Office 365の管理センターからドメインを購入しているところ。入力したドメインが空いていれば、そのままGoDaddyで購入できる

 ここで取得したいドメインを入力して、そほかのユーザーに取得されていないものであれば、ドメインレジストラ(ドメイン登録事業者)の1社であるGoDaddyで購入することが可能です。

 購入してからしばらく待つと、Office 365のアカウントにドメインが登録されます。あとは登録したドメインを利用するユーザーを選択すれば完了です。

ドメインの登録が完了すると、メールアドレスをそのドメインに切り替えるユーザーを選択する画面が現れる

 これで、Office 365にサインインする際のユーザー名と、メールの送受信時に使うメールアドレスとして、独自ドメインを利用することが可能になります。

GoDaddyで購入したドメインも自動で登録できる

 Office 365経由での購入でなくても、GoDaddyで購入したドメインであれば、GoDaddyにサインインするだけで独自ドメインが自動的に登録されます。

GoDaddyで購入したドメインであれば、GoDaddyにサインインするだけでドメインの確認からDNSレコードの登録までが自動で行われる

 GoDaddy以外の一般的なドメインレジストラで購入した独自ドメインであれば、DNSレコードとしてTXTレコードと呼ばれるものを追加し、Office 365で指定された値を登録します。

 その後、Office 365がTXTレコードを参照し、指定した値が登録したものを同一であれば、そのドメインの所有者であると判断され、ドメインの登録が可能となります。

 ただ、この場合は手作業でDNSレコードを登録する必要があります。もしまだドメインを取得する前で、できるだけ手間を掛けずにドメインを登録したいと考えているなら、Office 365から、もしくはGoDaddyで購入するといいでしょう。

複数のドメインを使い分けることも可能

 Office 365では、複数のドメイン名を割り当てることも可能です。このため、キャンペーン用のドメインを取得し、それを使ったメールアドレスを作成するといったことが可能なほか、特定の部門だけメールアドレスのドメイン名を変えるといったこともできます。

 さらに、「メールエイリアス」と呼ばれる機能を使えば、1人のユーザーが複数のメールアドレスを使い分けることも可能です。外部のサービスに登録する際などに、普段利用しているメールアドレスを伝えたくないといったときに便利でしょう。

メールエイリアスの設定画面。用途に応じてメールアドレスを使い分けられるのは便利だろう。もちろん、メールエイリアスでも登録した独自ドメインを利用できる

 なお、Office 365は法人向けプランではあっても、1人でも利用できるため、フリーランスや個人事業主として働いている人でも、独自ドメインのメールアドレスが持てるのは嬉しいところです。

 例えば、Office 365 Business Premiumの場合、年間契約であれば1カ月あたり1360円です。これでビジネスに必要不可欠なOfficeアプリケーションが利用できるほか、1TBのメールボックス、1TBのオンラインストレージまで付いていることを考えれば、十分にお得感があるのではないでしょうか。

 次回はOffice 365ユーザー向けの特典の1つである、モバイル版Officeアプリケーションについて詳しく紹介します。

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川添 貴生