Microsoft 365 Personal徹底解説
第7回
業務効率化に効くOfficeアプリとOneDriveの組み合わせ
2020年6月17日 06:00
「Microsoft 365 Personal」などのサブスクリプション版Officeを使って書類を作成したとき、「OneDrive」へファイルを保存すると、さまざまな便利な機能を利用できる。どんな機能が使えるのか、具体的に詳しく見ていこう。
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もうトラブルは怖くない!? 「OneDrive」を使えば「自動保存」が可能
Microsoft 365 Personalを利用しているのに、WordやExcel、PowerPointで作成したファイルを、OneDriveではなくローカルのHDDやSSDだけに保存するという、もったいない使い方をしているユーザーはいないだろうか。
実はこれらのアプリのファイルをOneDriveへ保存しておけば、さまざまなメリットが生まれる。その1つとして挙げられるのが「自動保存」だ。
Microsoft 365 Personalで利用可能なサブスクリプション版のWord/Excel/PowerPointには、自動保存の機能がある。ただ、これが有効になるのはOneDrive、あるいは企業向けの「OneDrive for Business」や「SharePoint Online」に保存している場合のみである。
ファイルをローカルへ保存すると、自動保存は有効にならない。確かに昨今のPCは安定しているため、以前のようにフリーズして保存前の内容が失われた、といったトラブルは減っている。ただ、トラブルが発生する確率がゼロではない以上、自動的にファイルの内容が保存されることのメリットは大きい。
Microsoft 365 Personalを契約しているのであれば、WordやExcel、PowerPointで作業する際は、特別な理由がない限り、OneDriveへファイルを保存して作業したい。
ファイルの以前の状態に戻せる「バージョン履歴」も便利
ファイルの過去の内容を参照し、必要であれば以前の状態に戻せる「バージョン履歴」の機能が使えることも、OneDriveにファイルを保存するメリットだ。
例えば、資料を修正してみたが以前の内容の方がよかったなどというとき、バージョン履歴の機能を使えば、簡単に元の状態へ戻すことができるわけだ。
画面の左には過去のバージョンが表示され、いずれかをクリックするとそのバージョンの内容を確認できる。過去のバージョンの「復元」をクリックすると、ファイルの内容がそのバージョンのものに置き換えられる。
ちなみに、既存のファイルを編集する際、元の状態に戻せるように、あるいは誰が編集したのかが分かるように、「提案書_200613_川添.pptx」などと、日付や名前を入れたファイル名で上書き保存することがある。
ただ、こうしたファイル名での管理は、どのファイルが最新なのか分からなくなるといった事態に陥りがちだ。しかし、バージョン履歴の機能を利用すれば、いちいち別名で保存することなく元の状態へ簡単に戻せるし、誰が更新したのかも把握できる。
特に複数人で1つのファイルを編集するといった場面で、バージョン管理は積極的に使いたい機能だ。
OneDriveを介して複数のユーザーで共同編集
さらにOneDriveを利用すれば、離れた場所にいるほかのユーザーと、Word/Excel/PowerPointを利用し、1つのファイルを共同で編集することも可能だ。
共同編集を行うには、まず相手とファイルを共有する必要がある。OneDrive上で取得したファイル共有のリンクをメールなどで相手に送信してもいいが、手っ取り早いのは、Officeアプリからダイレクトに共有する方法だ。
「共有」ボタンをクリックすると「リンクの送信」画面が現れるので、相手のメールアドレスを入力して送信をクリックすればいい。
次の画面で、リンクの有効期限や、ファイルを開く際のパスワードが設定できる。
共有相手となるユーザーが受け取ったリンクを開くと、ウェブブラウザーが起動してファイルが表示される。
そのままウェブブラウザー上でウェブ版のOfficeアプリを使っても編集できるし、「デスクトップアプリで開く」をクリックすればデスクトップ版のWordやExcel、PowerPointを使った編集もできる。ただし、共有されたファイルをローカルに保存すると、ファイルの場所がOneDrive上ではなくなってしまい、共同編集ができなくなるので注意したい。
ここまで紹介したように、OfficeアプリとOneDriveを組み合わせれば、さらに便利になる。Microsoft 365 Personalを利用していれば、OneDriveのストレージ容量が1TBも提供されるため、躊躇せずにファイルを保存できるだろう。このOneDriveを積極的に活用して、業務の効率化を図ってほしい。
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