急遽テレワーク導入!の顛末記

「会社置きのタブレットで会議にZoom参加したい!」――急遽テレワークを導入した中小企業の顛末記(26)

タブレットをリモート操作するのに試行錯誤……

WOLの中継器として会社に置きっぱなしのタブレットを、ビデオ会議用に使いたい

 会社がテレワークの準備をすすめる中で、オフィスで開催される全体ミーティングに、Zoomで参加する機会が増えた。会議室にはモニターが1台置いてあるので、そこにZoomの画面を表示することになるのだが、問題は“その操作を誰がするのか”ということだ。

 ……この記事を書いている時点で、全国で緊急事態宣言が解除されてから156日が過ぎた。

 私が勤めている新宿にある中小企業では、「事業継続緊急対策(テレワーク)助成金」を利用してテレワークの環境を整えた。現在は出社と在宅勤務を使い分けているが、今回は会社のオフライン会議にZoomで参加する環境を整えていきたい。

【今回のハイライト】
今回やりたいことがコレ
リモート操作のアプリを試す、試す、試す……
Zoomをかけて、自分でそれを受ける!

【これまでの経緯】

緊急事態宣言が発令された4月、筆者の勤めている会社では何の準備もないまま、在宅勤務を始めることになった。仕事の環境は「デスクトップPC+メール」が普通だったため、データを外付けHDDで持ち運んだり、LINEの個人アカウントを流用したりと大混乱。その後、補助金などでNASやノートPCを導入、徐々にテレワーク環境を整えていく……

【4~8月末までの顛末はこちら】

10月20日(火):会議室のモニターにZoomで登場する(また人力)

 今日は会社の全体ミーティングの日。この日は在宅勤務だったため、Zoomで参加しようとしたのだが、会社に電話しても同僚のAさんが不在。というか、同僚のほとんどが別の会議に参加しているようで、Zoomに詳しい人がオフィスにいない。

 いつもなら、ノートPCを会議室に持って行ってもらい、会議室のモニターに接続。そこにZoomのウィンドウを開いて、こちらの様子を表示しているのだが……。結局、ミーティングの直前に、どたばたと一連の作業をお願いすることになり、同僚に迷惑をかけてしまった。

 そういえば、以前に同僚がミーティングにタブレットでZoom参加したときは、1~2タップほどで、すぐにカメラの映像を表示できた。今後のZoom参加に備えて、準備をしておいた方が良いかもしれない。

Zoomに繋がったタブレットを在宅勤務中のスタッフの席に置いて、ミーティングに遠隔参加

10月21日(水):アプリでタブレットをリモート操作する

 今日は私物のタブレットを持って出社。さっそく会社のデスクに置いたところで、ふと思いつく。……いきなり、他人の机にあるタブレットで着信音が鳴ったとして、周りの人がその受信操作をしてくれるだろうか?

 どう考えても着信音がひたすら鳴り続け、同僚に迷惑をかける未来しか見えてこない。

 この状況から考えるに、スムーズにタブレットで会議にZoom参加するには、


    1.自宅のパソコンでZoomを開き、会社のタブレットに発信する
    2.自宅のパソコンでタブレットをリモート操作し、Zoomの着信に対応する
    3.タブレットと音声がつながるので、誰かに声をかけて会議室に持って行ってもらう

という手順を踏むのが良さそうだ。“自分で発信したZoomを自分で取る”という、なかなか複雑な状況だが、それを実現する方法を考えたい。

 Android端末やiOS端末をリモート操作するアプリといえば、真っ先に思いつくのが「TeamViewer」。ただ、実際にインストールしてみたところ、遠隔操作を始める際には、タブレット側で「許可」をタップする操作が必要だった。以前に一度使ったことがある、「AnyDesk」というアプリも同じ結果に。オフィス側での物理的な操作が必要になるのでは、結局は会議にZoom参加するのに、同僚の手を煩わせてしまう。

リモート操作の定番アプリ、「TeamViewer」では遠隔操作にタブレット側の「許可」操作が必要
「AnyDesk」も「TeamViewer」と同じ結果に……

 そこで、最後に試したのが「AirDroid」というアプリ。タブレット側での初期設定がやや面倒だが、接続するとすぐPCの画面上に、タブレットのロック画面が表示された。その後も、タブレット側の操作は一切なしで、ロック解除のPIN入力などを、PCからリモート操作ができる。

「AirDroid」の初期設定時には、タブレットのUSBデバッグを有効にしたうえで、一度PCに接続する必要がある
タブレット側の承認操作がなくても、リモート操作ができた

 これなら、当初の想定通りの手順で、会社のミーティングにZoomで参加できそうだ。ただ、LANネットワークの外からタブレットをリモート操作するには、月額2.99ドルのプレミアム会員になる必要があるので、試しに1か月分の支払いを行うことに。さて、次の全体ミーティングが楽しみだ。

プレミアム会員になると、データ通信量の制限がなくなり、LANネットワーク外からのリモート操作が可能に

10月27日(火):タブレットから会社の同僚に呼び掛けてみると……

 あれから1週間が経って、いよいよ全体ミーティングの日がやって来た。

 会議の10分前になったので、まずは自宅のパソコンで「AirDroid」を起動し、タブレットの画面を表示。Zoomでタブレットのアカウントを呼び出したら、着信音が鳴る前に、素早くリモート操作して着信を取る!

 この時点でタブレットのカメラからの映像が表示されたが、まだ同僚には気づかれていないようだ。

タブレットをリモート操作する準備ができたら、Zoomで発信
タブレットをリモート操作して、素早く「承諾」をタップ!

 タブレットからの映像に、同僚のBさんが表示されたので、さっそく呼び掛けてみる。最初は気づかなかったようだが、2度、3度と名前を口にすると、ようやく自分が呼ばれているのに気づいたようで。

【同僚Bさん】なんか、どっかから僕を呼ぶ声がする……。
【同僚Eさん】ええっ、何それ。こわっ!

 大丈夫ですよー、怖くないですよー。ここで、タブレットから声がしているのに気づいたようで、画面の前にBさんの顔がアップになった。

【飛田】そうそう、Bさん、こっち! おはようございますー。
【同僚Bさん】飛田さんじゃないですか、えっ、何ですこれ。ドッキリ??

 ミーティングに参加したいだけなので、そんなに怖がらないでもらえませんかねぇ……。事情を説明すると理解してもらえたようで、無事にタブレットを会議室に運んでもらうことができた。ここだけは人力にならざるを得ないが、これで今後は会社で会議があっても、スムーズにリモート参加ができるだろう。

Zoomで会議に参加。同時に、「AirDroid」の画面には、こちらのカメラ映像がアップで表示された

 ただ、Bさんはタブレットを会議机の“お誕生日席”に置いてくれたようだが、内蔵カメラの画角では、参加者全員の顔を見ることができなかった。死角を無くすには、机から2mは離す必要があるようなので、引き続きベストなポジションを探っていきたい。

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※編集部より
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飛田九十九