急遽テレワーク導入!の顛末記

「無料アプリでマイクやスピーカーのミュート操作を高速化してみた!」――急遽テレワークを導入した中小企業の顛末記(104)

仕事相手に聞こえないよう、BGMや家族の声を超速でミュートさせたい

フリーソフトがあれば、マイクのミュートもショートカットキーで操作可能に

 オフィスで仕事をしている時とは違い、テレワークが始まってからは、スピーカーでBGMを流しながら仕事ができるようになった。とはいえ、仕事の電話がかかってきたときには、慌てて「スピーカー」の設定をミュートにすることになる。Web会議中に家族が声をかけてきたときなどは、素早いマイクのミュート操作も必要だ。

……この記事を書いている時点で、東京都でまん延防止等重点措置が解除されてから95日が過ぎた。

 私が勤めている新宿にある中小企業では現在、各スタッフが可能な範囲でリモートによる業務を行っている。その中で、今回はフリーソフトを導入するなどして、PCでのミュート操作を手早く行えるように工夫してみた。

【今回のハイライト】
スピーカーをショートカットでミュート
さらにマイクのミュートも!
自動起動させていつでも使えるように

6月20日(月):電話の着信時、すぐにスピーカーをミュートしたい!

 今週はほぼ毎日テレワーク状態なので、今日も朝から自宅で仕事をすることに。PCのスピーカーでBGMを流していたら、仕事の電話がかかってきたので、慌ててボリュームを下げることにした。

通知領域の「スピーカー」アイコンから、PCの音声出力をミュートできる

 Windowsでスピーカーの音量をオフにするには、通知領域の「スピーカー」アイコンをクリック。音量ゲージ横のスピーカー型のアイコンをクリックすることで、ミュート機能が有効になる。ただ、急いで電話に出ないといけないときなどに、この操作を素早く行うのはなかなか大変だ。ここは、いつものようにフリーソフトの力を借りて、この問題を解決したい。

6月21日(火):ショートカットキー一発でスピーカーをミュートさせる!

 あれからネットを探していたところ、「Volume2」という丁度良さそうなフリーソフトが見つかった。

 このソフトは通知領域に常駐させることで、ショートカットキーの入力から音量ダウン/アップやミュートなどの操作が可能。利用するキーの組合せはカスタマイズできるので、今回はミュートのショートカットに「Ctrl」+「PGDN」を指定した。ちょうどキーボードの左右の端にあるキーなので、慣れれば迷わずに操作できそうだ。

設定画面で「ミュート有効/無効」を選択し、右下にあるえんぴつ型のボタンをクリック。「キーの組合せ」のボックスをクリックして、「Ctrl」キーと「PGDN」キーを同時に入力する

 さっそく、ショートカットキー操作を行ったところ、通知領域のアイコンがミュート状態を示す表示に変更された。さらに、アイコンを右クリックするとメニューが表示されたので、「ミュート有効/無効」という項目横のチェックマークでもミュート状態を確認。この項目をクリックすることで、ミュート機能をオン/オフすることもできるようだ。

ミュート状態ではアイコンに赤い丸と斜線が表示され、クリックして表示されるメニューの「ミュート有効/無効」にチェックが入った

 なお、デフォルトでは音量アップが「Win」+「MouseWheeleUP」に、音量ダウンが「Win」+「MouseWheeleDown」に設定されているので、「Win」キーを押しながらマウスホイールを下回転させることでもボリュームを下げることが可能。「トレイマウスイベント」の「マウスホイールの回転」を有効にすると、タスクバーでマウスホイールを回転するだけでも、ボリュームを操作できるようになる。

 これだけいろいろな機能が用意されていれば、急いでボリュームを調整しなければいけないときも、素早く対応することができそうだ。

設定画面の「マウス」→「サウンド音量の変更」にある「マウスホイールの回転」をオンにすると、タスクバー上のホイール操作でボリュームを調整できるようになる
「システム」にある「Windowsのスタートアップに登録」のチェックをオンにすると、Windowsの起動時に「Volume2」を自動で起動させることができる

6月22日(水):Web会議ツールにもショートカットは用意されているが……

 テレワークが始まってから操作の機会が増えたものに、マイクのミュート機能がある。Web会議中に、家族の声や周囲の雑音をマイクで拾わないために使いたいのだが……。ZoomやTeamsの会議画面に用意されたボタンをクリックしようとしても、マウス操作だとポインターを見失うなどして時間がかかってしまうことがあった。できればショートカットキー操作でパッとオン/オフを変更したい。

Zoomは「Alt」+「A」の操作でミュート機能をオン/オフできる
Teamsでは「Ctrl」+「Shift」+「M」でミュート機能のオン/オフを操作
Google Meetでは「Ctrl」+「D」のショートカットキーが割り当てられていた

 設定画面などを確認したところ、Web会議ツールにはそれぞれ、ミュート機能をオン/オフするためのショートカットが用意されていた。とはいえ、そのキーの組み合わせはツールによってバラバラで、これを覚えるのはちょっと大変だ。今回も、フリーソフトを導入して、簡単にミュート機能を操作できるようにしたい。

6月23日(木):マイクのオン/オフにもショートカットを割り当てたい

 マイクのミュート機能のオン/オフでは、「MicMute」という機能そのままの名前をしたフリーソフトが見つかった。こちらも起動中は通知領域にアイコンが表示され、その色の変化でマイクのオン/オフ状態を確認可能。ショートカットキーの組合せも、自由に設定することができる。

起動すると通知領域にマイク型のアイコンが表示される。アイコンを右クリックして表示されるメニューの「Setup shortcut」から、ショートカットキーを指定可能
ショートカットキーを入力すると、ポップアップウィンドウでもマイクのオン/オフ状態を通知

 なお、Windowsに複数のマイクが登録されている場合、「MicMute」ではミュート操作を行うマイクをあらかじめ指定しておくことが可能。「Transmitter mode」を有効にすると、ショートカットキーを押しているときだけ、マイクを有効にする(いわゆるプッシュ・トゥ・トーク)こともできる。周囲の雑音を拾いたくないので、最低限しか話したくないときなどには便利かもしれない。

「Devices」メニューから操作するマイクを指定。「Autorun on system logon」を有効にするとスタートアップに登録され、PCの電源を入れたときに自動で起動するようになる

6月24日(金):2つのソフトを常時起動させてみた

 スピーカーとマイク、2つのミュート状態を通知領域で確認するようになったので、このアイコンを常に表示させておくことにした。逆に従来からある「スピーカー」アイコンはお役御免に。以前はこのアイコンから「サウンド」の設定を開き、利用するマイクやスピーカーの切り替えを行っていたが、同じことが「Volume2」の右クリックメニューからできるようになったので、もう使うことはないだろう。

「Volume2」のアイコンを右クリックして表示されるメニューからは、利用するマイクとスピーカーをワンクリックで変更できる
タスクバーを右クリックして、表示されるメニューから「タスクバーの設定」を選択。「タスクバー」画面で「タスクバーに表示するアイコンを選択します」をクリックする
「Volume2」と「MicMute」のトグルボタンだけを「オン」にすると、両アプリのアイコンだけが通知領域に表示されるようになった

 これで何かあったときに素早くミュート操作を行ったり、ミュートの状態を通知領域のアイコンで確認したりできるようになった。「Volume2」はほかにも新しいマイクを装着したらポップアップで通知したり、ショートカットで画面の明るさを変更したりと、便利な機能がいろいろあるので積極的に活用していきたい。

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※編集部より
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飛田九十九